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Mr.カラー

Mr.カラー(ミスターカラー)は、GSIクレオスが発売している模型用塗料のシリーズ。同社模型部門(MR.HOBBY ブランド)の主力商品である。製造は藤倉化成で、溶剤系(油性)アクリル樹脂塗料に分類される。

概要

米国の大手模型メーカーレベル社の輸入代理店として同社製品の国内販売を行っていたグンゼ産業(現・GSIクレオス)が、1960年代の後半に藤倉化成と共同で開発したプラモデル用の塗料。当初は「レベルカラー」と称していたが、1977年にレベルとの提携解消に伴い「Mr.カラー」と改称された。プラモデル用として先行して販売されていたマルサン商店の「プラカラー」が、色数が少なく混色して使用するのが普通であったのに対し、調色済みの専用色を多数用意し、特に当時のレベル社の主力商品であったドイツ、イギリス、アメリカ等の航空機用の色を充実させることによって差別化を行った。

レベルとグンゼ産業の提携解消後、レベルの代理店を引き継いだタカラからも、ほぼ同内容の塗料がレベルカラーの名称を受け継いで発売された。タカラ版のレベルカラーは1980年代の半ばにレベルとタカラの提携解消に伴って販売が終了。以後Mr.カラーは代表的な模型用塗料として広く国内で使用されている。また1970年代には、プラカラーを製造していた東邦化研からも、模型用として同種のアクリル樹脂塗料の「モデルカラー」が発売されており、色番号などもMr.カラーと同じであった。

材質としては非水溶性の有機溶剤を用いたアクリル樹脂塗料であり、溶剤の蒸発により強固な塗膜を形成する。ラッカー系あるいは油性アクリル塗料と呼ばれることが多く、またマルサン商店のプラカラー以前には「マメラッカー」と呼ばれる本来のラッカーが模型用に販売されていたため、Mr.カラーが同種のラッカー塗料であると混同される場合も少なくない。本製品はラッカー塗料の一種のアクリルラッカーであり、一般塗装用のラッカー(ニトロセルロースラッカー)に含まれる、スチロール樹脂を溶かし、毒性も強い溶剤は含まれていない。また成分も異なるためラッカーと混用することはできない。

プラモデルへの塗装を前提にして開発されており、主にプラスチック(スチロール樹脂)や木製、金属製などの模型の塗装に用いられる。ABS樹脂やポリカーボネートには不向きであり、ABS樹脂に使用すると溶剤の浸透により脆くなったり割れたりする場合がある。さらに一部の模型で使用されているポリエチレンやポリアセタールには定着しにくく、下地にプライマーを塗った上からの塗装であっても、乾燥後に爪で引っ掻くと簡単に剥がれてしまう。

1980年代の初めに瓶の容量を減らした際、上部が手でつまめるような蓋の形状が採用され、以後長らく本製品の特徴となった。これは、瓶の縁に付着した塗料が固着して蓋が開けにくくなった時に、力を入れやすいように考慮されたものである。2008年11月以降、「水性ホビーカラー」や「タミヤカラーアクリル塗料」と同様のつまみの無い蓋に変更された。関連商品に、塗料が固まって蓋が開けにくくなった時に用いる「Mr.キャップオープナー」が発売されている。

性質

溶剤系アクリル樹脂塗料の特徴として乾燥が速く、形成される塗膜の耐久性があり、耐候性も良い。しかし、乾燥後も溶剤には溶けるため、事故で再溶解し塗装が駄目になる場合もある。固まった塗料を溶かして再利用することも可能で、近年、そのための溶剤が発売された。同種の塗料で塗り重ねを行うと下の層が溶け出す可能性もある。エナメル系や水性塗料の溶剤には侵されることはない。またエナメル系塗料と比較すると、乾きが速い上、粘性が比較的高く伸びが悪いので筆塗りにはあまり適さない(厚塗りになりやすい)が、乾燥を遅らせる「Mr.リターダマイルド」を使用することによりある程度筆塗りを容易にすることができる。エアブラシで吹き付ける際は、うすめ液で倍以上に希釈して使用するのが一般的である。吹き付け専用の「Mr.レベリングうすめ液」も発売されている。

ラインアップ

様々なジャンルの模型に対応することを考慮されており、Mr.カラーだけで100を超える色数を揃えている。特に航空機模型用の特色が豊富で、ハセガワ、フジミ、イタレリ、ドラゴンなどの航空機模型ではMr.カラーの色名を用いて色指定が行われている。この他、色の三原色の「色ノ源」や、パステルカラーやマジョーラカラーのように混色では調色しにくい特別色や用途別の特色のセット、乾いた後に磨くと金属の質感が再現できるメタルカラーなど、「Mr.カラー」の名前を冠した瓶入り塗料だけでも商品ラインアップは200アイテム近くにのぼる。さらに、缶スプレーが70色強揃っている。

鉄道模型用として、以前には「赤11号」や「青15号」といった国鉄制式色も発売されていた。ラインアップの中に「赤2号」「灰色9号」があるのはその名残である。

派生商品

バンダイ・ホビー事業部とタイアップして発売された「ガンダムカラー」(ガンプラの色指定に合わせた色がセットになっている)や「エヴァカラー」などは、Mr.カラーの特色であり、混色や同じシンナーの使用ができる。また、グリーンマックスの「鉄道カラー」やピットロードの「艦船カラー」もMr.カラーと同じ藤倉化成が製造する溶剤系アクリル樹脂塗料であるため、こちらも混色や同じシンナーの使用が可能。

姉妹品として水溶性アクリル樹脂塗料の「水性ホビーカラー」がある。色数はMr.カラーより少なく、Mr.カラーと同一の色も一部用意されているが色番号にMr.カラーとの共通性はない。

[Wikipediaから引用]