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フィアット508CM

【第11回】フィアット508CM  <軽汎用車>


イタリア軍が第二次世界大戦中に使用した軽車両は、ほとんどがフィアット社で設計および製造されたものである。その代表例として挙げられるのがフィアット508CM(別名フィアット1100トルペード・ミリターレ)で、これは一般に「植民地用車両」と呼ばれるタイプのものであった。

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植民地用車両

デアゴスティーニ編集部

▲フィアット508CMは、1939年から1945年にかけて生産され、十分な走行能力を発揮した。(写真/DeA Picture Library)

第二次世界大戦前、イタリアは地中海沿岸のリビア、紅海沿岸のエリトリア、「アフリカの角」と呼ばれるソマリランド(ソマリア)、さらには1936年に占領したアビシニア(エチオピア)など、多数のアフリカ植民地を保有していた。植民地用車両はこうした荒れた地形での運用を念頭に設計されたもので、軍用・民用を問わず、頑丈で信頼性の高い車両が必要とされていた。ドイツ軍と同じように、イタリアも1930年代にいくつかの半軍用車両を設計している。1932年、イタリアの自動車メーカー「フィアット」社は「フィアット508 バリッラ」を、1937年には「フィアット508C」を発表。これをベースに軍用型として開発されたのが「508CM コロニアーレ」(「コロニアーレ」は植民地型という意味)だ。フィアット508CM軽汎用車は、「フィアット508C」譲りの軽快な機動性能で、軍用乗用車としての連絡や偵察などの任務にも活躍した車両のひとつであった。イタリアが第二次世界大戦に参戦する1940年6月以前では、最も多数が生産された軍用車両でもあった。

民間用モデルの改造

デアゴスティーニ編集部

▲民間モデルの「バリッラ」をベースにした第二次大戦前のフィアット508。(写真/DeA Picture Library)

参戦を間近に控えた頃、イタリア軍の車両管理部門(自動車化総監部)は、軽量、簡素で頑丈な構造を持ち、かつ製造コストの安い軍用車両を要求した。さらに、路上では高速で走行でき、同時にある程度の不整地走破能力を備えていることも条件とされた。この需要に応じるべく、フィアット社はトルペード508を開発した。これは類似の民間用モデルを改造して、最低地上高を高め、最終減速比を落とし、特別な軍用ボディを架装したものであった。アフリカでの使用を目的としたもので、他のイタリア車の多くと同様、軍用化にあたって大きな改造は必要なかった。
この車両は1939年から1945年にかけて大量に製造され、さまざまな派生型も開発された。そのひとつがモデッロ1100Colで、これは砂塵の侵入や軟弱な地形での沈み込み防止を念頭に設計された植民地用モデルであった。ちなみに、ニコラス・ケイジ主演の映画『コレリ大尉のマンドリン』では、508CMの実物ではないが、そっくりに改造した車を登場させている。

諸 元

フィアット508CM
寸法:全長3.35m、全幅1.37 m、全高1.57m、軸間距離3.20m
エンジン:出力32馬力のフィアット108C 4気筒ガソリン・エンジン1基
トランスミッション:前進4速/後進1速ギヤ
タイヤ:5.00×18メトリック
重量:1,065kg

(この記事はワールド・ウェポン<デアゴスティーニ・ジャパン刊>をもとに構成したものです。)[タイトル写真]U. S. Army/U.S. Marine Corp

公開日 2013/11/26


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