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レオパルト2

【第20回】M109 <自走砲>


1978年に西ドイツ陸軍(当時)への納入が開始されたレオパルト2主力戦車は、それ以降、大幅な近代化改良が行われている。この戦車は、同世代の主力戦車のなかでも最も優れたもののひとつで、火力、防御力、機動性の組み合わせに独自のスタイルを持っている。

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最新技術の採用

デアゴスティーニ編集部

▲レオパルト2は、オーストリア、デンマーク、オランダ、スウェーデン、スイス、スペインなど、ヨーロッパの多くの国々で採用されている。

レオパルト2は第3世代の主力戦車で、レオパルト2は滑腔砲を搭載した西側初の戦車である。当時の最新兵器技術を採用して作られたものだ。先進の装甲は歩兵対戦車兵器の弾頭の大半を防ぐことができ、パワープラントとサスペンション・システムにも最新型のものが導入された。これによりレオパルト2は、それまでの戦車を上回る強靭さと、戦場における優れた機動性を獲得したのである。また、コンピュータと自動化装備を多用することで、レオパルト2は120mm滑腔砲を迅速に射撃し、強力な砲弾を目標に命中させ続けることが可能になっている。
先代のレオパルト1には105mm砲が搭載されていたが、砲の製造を担当するラインメタル社は、「最新のソ連製戦車の前面装甲を貫通できるのは120mm砲しかない」と考えた。レオパルト2の120mm砲は翼安定式装弾筒付曳光徹甲弾(APFSDS-T)を発射する。砲弾は1,650m/secという超高速で発射され、その弾芯は非常に高密度のタングステン合金で作られている。これが激しく目標に衝突することにより、弾芯は最も重厚な戦車装甲でさえ貫通できるのである。
この特殊砲弾は歩兵に対してはあまり効果がなく、戦車乗員の天敵である対戦車誘導ミサイルを防ぐ術とはならない。そのため、レオパルト2は正確さには劣るものの副砲弾として両用の対戦車榴弾(HEAT-MP)を備えている。この砲弾は、爆発の化学エネルギーを利用して装甲板に穴を開けると同時に、その破片効果は対人目標に対してAPFSDS弾よりも大きな効果をあげた。

戦場での機動性

デアゴスティーニ編集部

▲市街戦を想定して設計されたレオパルト2PSO。

戦車の機動力がいかに重要かは、1967〜73年のアラブ対イスラエルの戦車戦で明らかになった。戦車は不整地をある程度の速度で走行し、かつ迅速に加速して射撃位置から離れ、さらには長距離を走破できなければならない。その点、レオパルト2は世界で最も高速の主力戦車の一つであり、最大路上速度は70km/hを超える。レオパルト2と対等な速度を有する戦車は、アメリカのM1とロシアのT-72/80しかない。
装甲車両が不整地を高速で走破できることは、もちろん良いことであるが、行程が長引くと乗員に疲れが溜まり、会敵時に十分な能力を発揮できないおそれがある。戦車の発明以来、操縦手の疲労は機甲部隊を悩ませてきた問題であるが、その点レオパルト2では、先進のオートマチック・トランスミッションが搭載されているため、操縦手が走行中ずっとクラッチ・ペダルと格闘する必要はない。
火器管制コンピュータは目標までの距離を測距装置から受け取り、砲手のペリスコープの照準線に主砲を誘導する。コンピュータは、車体の傾斜、自車と目標との相対速度、砲弾の弾道に影響を与える横風、発射する砲弾タイプの飛翔特性などを計算して砲の照準を合わせる。このシステムによって、レオパルト2は不整地走行中でも驚くほど正確な射撃を行うことが可能である。
通常、戦車の装甲板の下には可燃性の燃料と爆発性の砲弾が搭載されており、仮に敵の砲弾が装甲を突き抜けた場合、乗員はその場で焼死に至る危険性がある。これを避けるために、レオパルト2はM1と同様、砲塔後部の砲弾収納庫上にブロー・オフ・パネルを装備して、乗員を砲弾の爆発から防護している。つまり、砲弾区画に被弾した場合、パネルが吹き飛ぶことで爆発の圧力を上部に逃がし、乗員は別の装甲扉から脱出できるように設計されているのだ。砲弾は車体内にも搭載されているが、こちらは敵砲弾の直撃を受ける可能性がはるかに低い。
1990年代に入ると、レオパルト2の近代化改良プログラムが実施され、レオパルト2A5および2A6が誕生した。2A5は主に装甲防御力を向上させたもので、さらに2A6では、長砲身砲への換装によって初速と装甲貫徹力の増大が図られている。

諸 元

デアゴスティーニ編集部

▲レオパルト2が搭載するラインメタル120mm砲は、全長が5m以上ある。この砲は徹甲弾を音速の5倍の初速で発射し、有効射程は3,500mに達する。

レオパルト2
乗員:4名
寸法:全長9.67m(前に向けた主砲を含む)、車体長7.77m、全幅3.70m、全高2.79m
エンジン:出力1,500馬力のMTU  MB873 12気筒多燃料(ディーゼル)エンジン1基
重量:戦闘重量55,150kg
性能:最大路上速力72km/h、最大航続距離550km、登坂能力60%、渡渉水深4m(シュノーケル使用)、越堤能力1.10m、越壕能力3.00m

(この記事はワールド・ウェポン<デアゴスティーニ・ジャパン刊>をもとに構成したものです。)
[タイトル写真]U. S. Army/U.S. Marine Corp

公開日 2014/09/25


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