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II号戦車

【第41回】II号戦車 <軽戦車>


 II号戦車は、ドイツで作られた軽戦車である。本来の主目的は訓練用で、III号戦車IV号戦車が登場するまでの中継ぎとして、戦闘用途はほとんど考慮されていなかったにも関わらず、ポーランドとフランスの戦闘でドイツ軍機甲部隊の中核として活躍した。

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さらなる強化

デアゴスティーニ編集部

▲ソミュール戦車博物館に展示されているII号戦車。

 1937年に登場したPzKpfw II Ausf C(II号戦車C型)は、さらに装甲防御を強化していた。また、小径のボギー式転輪の代わりに片側5個の板バネ式独立懸架ボギーが採用され、この形式がその後の量産車両の基本型となった。1938年には、PzKpfw II Ausf D(II号戦車D型)とPzKpfw II Ausf E(II号戦車E型)が登場した。これらのモデルでは、サスペンションを新しいトーション・バー・スプリングに変更した結果、路上速度が55km/hに増大したが、反対に野外速度は低下した。シリーズ最終の量産型となるPzKpfw II Ausf F(II号戦車F型)は1940年から1941年にかけて登場し、装甲が前面35mm、側面20mmに強化された。車体の総重量は10t近くまで増大し、速度の低下は、防御の強化と比較して許容範囲と判断された。
 II号戦車の車体と砲塔は鋼鉄溶接構造である。砲塔内は定員2名で、車体中央、左にオフセットして着座し、エンジンは車体後部に配置された。操縦手は車体の前方に着座した。武装は、20mm機関砲1門(装弾携行数180発)が砲塔左側に、7.92mm機関銃1挺(装弾携行数1,425発)が砲塔右側に配置された。
II号戦車は、ルクス(大ヤマネコの意味)と呼ばれた数種類の高速偵察戦車にも転用されたが、これらの製造台数は多くなかった。ちなみに、ルクスの名称は、1970年代に西ドイツ陸軍の8×8偵察車両で復活している。 
 II号戦車の興味深い派生型のひとつに、1940年のイギリス上陸作戦用に製作された水陸両用戦車がある。このモデルは、主エンジンから取り出した動力で駆動されるプロペラによって、水上を10km/hで航走することができた。火炎放射器2基を備えたII号火炎放射戦車も製作され、1942年までに100両が装備された。
 基本型戦車の旧式化が公式に認められると、シャシーはただちにほかの用途に転用されるようになった。捕獲したソ連製76.2mm砲を搭載する自走対戦車砲、マルダーI型は、こうした改造の最も初期に属するもので、高い性能を発揮した。これに続いて、ドイツ国産の75mm対戦車砲を搭載したマルダーII型も生産され、約1,200両が改装か新造車両として製作された。ヴェスペ(スズメバチの意味)と名づけられた自走砲もII号戦車のシャシーを流用して成功したものの一つで、こちらは105mm榴弾砲を装備して、1944年まで占領下のポーランドで生産された。

諸 元

デアゴスティーニ編集部

▲パットン陸軍博物館に展示されているII号戦車。

PzKpfw II Ausf F(II号戦車F型)
タイプ:軽戦車
乗員:3名
寸法:全長4.64m、全幅2.30 m、全高2.02m
エンジン:出力140馬力のマイバッハ6気筒ガソリン・エンジン1基
重量:10,000kg
性能:最大路上速度65km/h、最大路上航続距離200km、渡渉水深0.85m、登坂能力50%、越堤能力0.42m

(この記事はワールド・ウェポン<デアゴスティーニ・ジャパン刊>をもとに構成したものです。)
[タイトル写真]U. S. Army/U.S. Marine Corp

公開日 2016/05/27


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