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巡航戦車MkVIIIクロムウェル

【第63回】巡航戦車MkVIIIクロムウェル  <戦車>


 クロムウェル巡航戦車は、1943年に開発されたイギリスの巡航戦車。名称はオリバー・クロムウェルに由来する。クロムウェル戦車の初号車は1943年1月に完成。当初、A27Mは「クロムウェル MkIII」と呼ばれていたが、後に巡航戦車MkVIII クロムウェルと呼ばれることになった。

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クロムウェル実戦配備

▲1944年、ヨークシャーを走行するクロムウェルIV。

 イギリスでは、巡航戦車と歩兵戦車を区別するという多分に誤った考え方が、第二次世界大戦の終わり頃まで根強く残っていた。初期の巡航戦車設計において、軽武装/軽装甲の主力戦車の欠点が浮き彫りになったにも関わらず、クルーセイダーの後継戦車を考案する段階になっても、巡航戦車という分類は依然として存在し続けていた。最初のタイプは主砲1門とベサ機関銃2挺を装備したクロムウェルIで、次にはキャタピラの幅を広げて機関銃を1挺としたクロムウェルII、続いてクロムウェルIIIが登場した。
 これらのタイプは、いずれも主砲に6lb(57mm)砲を搭載していた。1943年になるとさらなる重武装が必要と判断され、珍しく急ピッチで作業が進められた結果、同年10月に75mm砲を搭載するクロムウェルIVの最初の車両が完成した。75mm砲はその後、近接支援用に94mm榴弾砲を搭載したクロムウェルVIIIが出現するまで、このシリーズの主砲として使用された。
 1943年を通して、イギリス軍装甲連隊におけるクロムウェルの最大の存在価値は訓練用途にあったと考えられるが、クロムウェルIVの登場によって、イギリス軍はついにドイツ軍戦車に太刀打ちできることとなった。クロムウェルIVはそれまでの巡航戦車の中では最も装甲が厚く(8〜76mm)、より大型の75mm砲(6lb砲との共通部品も多かったが)によって、イギリス軍戦車兵にとって初めての効果的な戦闘兵器となった。

さらなる発展

▲1945年にフランス北部のダンケルク付近でクロムウェルに乗ったチェコスロヴァキア兵士。

 本格的な配備が行われる頃には、装備の標準化と兵站上の見地から、シャーマンがクロムウェルに取って代わるようになっていた。それでも、クロムウェルは確実に有用な役割を果たした。クロムウェルの多くは第7装甲師団に配備されて、ノルマンディ上陸に続く作戦で使用された。ミーティア・エンジン搭載のクロムウェルはこの作戦で優れた性能を発揮し、速度と信頼性に優れ、砲の装填や発射も容易なこの戦車は兵士たちから非常に好まれた。
 クロムウェルは、その後のコメット戦車へと至る中継ぎに過ぎないとの見方もある。コメットは、第二次世界大戦時のイギリスではおそらく最高性能とされる戦車である。しかし、クロムウェルもそれに劣らず重要な車両であった。
 一部の車両は主砲を撤去され、無線を追加搭載した移動砲兵観測車両(クロムウェルOP)として使用された。また、砲塔の代わりに種々の装備を取り付けて装甲回収車(クロムウェルARV)として使用されたものもある。さらに、クロムウェルはより重装甲の突撃戦車のベースにも用いられ、この戦車はA33として1944年5月に完成したが、量産には至らなかった。
 クロムウェルは、後のチャレンジャー巡航戦車、コメット巡航戦車のベース車両となった。また、余剰化したクロムウェルをベースに、センチュリオン Mk.3にも搭載された20ポンド戦車砲を搭載したチャリオティア駆逐戦車が製造された。

諸 元

クロムウェルIV
乗員:5名
寸法:全長6.42m、全幅3.05m、全高2.51m
エンジン:出力570馬力のロールスロイス・ミーティアV型12気筒ガソリン・エンジン1基
重量:27,942kg
性能:最大路上速度61km/ h、最大航続距離278km、渡渉水深1.22m、越堤能力0.91m、越壕能力2.29m
兵装:75mm主砲1門(弾薬64発)、7.92mmベサ機関銃2挺

(この記事はワールド・ウェポン<デアゴスティーニ・ジャパン刊>をもとに構成したものです。)

[タイトル写真]U. S. Army/U.S. Marine Corp

公開日 2018/03/28


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