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スホーイSu-25

【第16回】スホーイSu-25  <攻撃機>


Su-25は、ソ連のスホーイ設計局が開発した攻撃機である。ソ連での愛称はミヤマガラスを意味する「グラッチ」。ソ連のアフガニスタンへの侵攻などに使用された。北大西洋条約機構の使用したNATOコードネームは「フロッグフット」(Frogfoot)であった。

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アフガニスタンの戦場へ

デアゴスティーニ編集部

▲旧チェコ・スロバキア空軍所属のSu-25。チェコスロバキアの分裂時に、チェコは24機のSu-25K(写真)と1機のSu-25UBKを受領した。一方、スロバキアは11機のSu-25Kと1機のSu-25UBKを受領した。(写真/DeA Picture Library)

Su-25“フロッグフット”の開発は1960年代後期に開始されたが、それと並行する形でアメリカでも同種の作戦機の研究が進められていた。アメリカの関係会社と同様、スホーイ設計局もベトナム戦争におけるアメリカ空軍の経験に強い影響を受けていた。スホーイは、戦場における生存性確保には高速性能が不可欠と考え、ターボジェット・エンジンを選択する一方で、装甲は比較的軽いものを採用した。
試作機のT8は1975年2月22日に初飛行したが、エンジン換装を含む大幅な設計変更の必要性が明らかになり、これらが取り入れられた後にシリーズ生産が承認された。2機の試作機はアフガニスタンの戦場へ送られ、運用試験と国家による受領試験を合わせた一連の飛行試験が「ロンバス」作戦という名称で実施された。
Su-25量産機の最初の12機もアフガニスタンに送られ、「グラッチ」の愛称で呼ばれるようになった。Su-25は最終的に、アフガニスタンで延べ60,000回以上出撃。この戦闘経験を得て多くの改修が加えられ、1987年には量産機にさらに強力なR-195エンジンが取り付けられ、同エンジンは量産されたすべてのSu-25“フロッグフットA”と複座型“フロッグフット”に搭載された。R-195エンジン搭載のSu-25は、主翼下に携行する4個のポッドに必要な支援器材を積み込むことができたため、地上器材の支援を必要としない自立機能を備えていた。また、一部のSu-25はSu-25BM(標的曳航)に改修された。全天候/夜間の作戦能力と長い航続性能を備えたSu-25が求められたが、これにはより広い機内容積が必要であったため、複座のSu-25UB“フロッグフットB”をもとにしたSu-25T(後述)が作られた。輸出向けの“フロッグフットA”にはSu-25Kという名称が付与され、これに相当する複座型はSu-25UBKと呼ばれた。

戦車キラー

デアゴスティーニ編集部

▲旧ソビエト軍のSu-25。兵装搭載量の大きさで戦闘継続能力が非常に高い。

対戦車攻撃用のT81Mの試作初号機は、30mm機関砲を胴体中心線に装備して1984年8月17日に初飛行した。その後Su-25T(Tは対戦車型を表す)前量産バッチ20機が製造され、後にSu-25TMと改称された。この型は、Su-25TKの名称で輸出用にも提示された。Su-25TKは、夜間および全天候下の作戦能力を向上させるためにレーダーを装備しており、スホーイはSu-39の名称でこの型の販売活動を行っている。
Su-25UBからの派生型には、1988年に初飛行した海軍向けのSu-25UTG練習機がある。Su-25UTGは、ロシアの新世代空母の艦上でSu-33を操縦するパイロットの訓練機として設計された。この型は10機が製造され、うち5機がウクライナに渡された。この欠損分を補うために、少数のSu-25UBがSu-25UBP仕様に改修されてロシア海軍に引き渡された。
このほか、派生型としてSu-28練習機がある。スホーイは1985年に、ソ連軍が大量に使用するアエロL-29およびL-39練習機の後継を目指して、Su-25UBから武装を外したタイプを飛行させた。しかし、このSu-28は発注を獲得できずに終わった。
Su-25は現在ロシアでは主力攻撃機として用いられており、その他ウクライナやベラルーシなど旧ソ連諸国の他、チェコ、スロバキア、マケドニア、ペルー、コートジボワール、コンゴ民主共和国、イラン、イラク、エチオピア、北朝鮮などに輸出されている。なお、チェコとスロバキアではすでに退役している。
実戦活動としては、ソ連のアフガニスタンへの侵攻やアブハジアの紛争の他、中央アジア各地での内戦、南オセチア紛争、アルメニアなどザカフカース方面での紛争などで使用されている。

諸 元

スホーイSu-25“フロッグフットA”
タイプ:単座対地攻撃機
寸法:全幅14.36m、全長15.53 m、全高4.80m、主翼面積30.10m2
エンジン:推力44.13kNのMNPK“ソユース”(ツマンスキー)R-195ターボジェット2基
重量:自重9,800kg(装備時)、最大離陸重量18,600kg
性能:最大水平速度950km/h (海面高度、クリーン時)、離陸滑走距離600m、実用上昇限度7,000m、戦闘行動半径495km(兵装4,000kgとドロップ・タンク2個を積んでHi-Lo-Hiミッション時)
兵装:30mm AO-17A内蔵機関砲1門;無誘導ロケット弾、自由落下およびレーザー誘導爆弾、集束爆弾、焼夷弾、機関砲ポッドを含む兵装品最大4,400kg;Kh-23 (AS-7“ケリー”)、Kh-25 (AS-10“カレン”)、Kh-29 (AS-14“ケッジ”)ASM、自己防御用R-60(AA-8“エイフィド”)AAM

(この記事はワールド・ウェポン<デアゴスティーニ・ジャパン刊>をもとに構成したものです。)
[タイトル写真]U. S. Army/U.S. Marine Corp

公開日 2014/04/25


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