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グラマンF7Fタイガーキャット

【第19回】グラマンF7Fタイガーキャット  <戦闘機>


F7Fは、アメリカ海軍が第二次世界大戦中に開発した双発艦上戦闘機で、愛称はタイガーキャット。第二次世界大戦中にグラマン社が設計したなかでも最も美しい航空機とされ、アメリカ海軍が受領した最初の前脚式戦闘機でもあった。

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戦時下の試験

デアゴスティーニ編集部

▲航空魚雷を搭載したF7Fタイガーキャット。

アメリカ海軍は、日本との戦争を睨んで建造計画を進めていたミッドウェイ級航空母艦に搭載する双発艦上戦闘機の開発をグラマン社に依頼した。グラマン社は以前に試作双発艦上戦闘機XF5Fスカイロケットを開発・試作しており、採用こそされなかったものの大きな技術の蓄積を得ていた。このXF5Fスカイロケットの経験に基づいて、1941年6月、まずXF7F-1試作機2機の製造契約がグラマン社に対して与えられた。これらの試作機は、1943年11月にロング・アイランドのベスページ工場で初飛行した。F6Fを大いに上回るスピードと機動性を発揮し、この機体にかなりの期待が持てることが明らかになると、アメリカ海軍はF7F-1として量産発注を行った。空母上での運用を考慮し主翼は上方に折り畳め、武装は12.7mm機関銃4門を機首に、20mm機関砲4門を主翼に装備している。ただ、海軍はグラマン社にまずF4F、F6Fの両艦上戦闘機とTBF艦上攻撃機の生産を優先するよう指示したため、F7Fの生産は後廻しとされた。1944年4月にアメリカ海兵隊への納入が開始され、VMF-911が最初のタイガーキャット飛行隊となった。レシプロエンジンを搭載した双発艦上戦闘機で制式採用されたものは極めて珍しい。
さらに、タイガーキャットを主に夜間戦闘機として使用することが決定され、まもなくすると、燃料タンクを外してレーダー操作員席を設けたF7F-2Nが登場した。レーダーを積むために機首の機関銃4挺も取り外されたが、それでもF7F-2Nの火力は強力で、20mm機関砲4門を主翼前縁に搭載していた。同型は45機が製造された。

決定版のF7F-3

デアゴスティーニ編集部

▲夜間戦闘機型のF7F-3Nタイガーキャット。朝鮮戦争時、1950年のクリスマスの撮影。

タイガーキャットのなかで最高の性能を誇ったのは、次に登場するF7F-3であった。F7F-3は189機が製造され、一部は偵察用カメラを積んでF7F-3Pとして使用された。また、複座のF7F-3N夜間戦闘機60機も納入され、さらに、垂直尾翼を拡大して改良型レーダーを積むなどの変更を加えたF7F-4Nが13機完成した。タイガーキャットは364機目の納入をもって、1946年11月に量産が打ち切られた。
タイガーキャットは朝鮮戦争に参戦し、海兵隊のF7F-3Nが1950年10月から戦闘に投入されて、昼夜にわたって航空阻止任務に活躍した。高性能機でありながら、F4FとF6Fの栄光の陰にいた不運の艦上戦闘機であったが、1950年代に入ると急速に退役が進み、退役後は民間に多くが払い下げられて森林火災消火機や農薬散布機として長く平和利用された。

諸 元

デアゴスティーニ編集部

▲タイガーキャットは海軍の艦上戦闘機として設計されたにも関わらず、海兵隊から実戦に参加しただけであった。(写真/DeA Picture Library)

グラマンF7F-3タイガーキャット
タイプ:艦上戦闘機
寸法:全幅15.70m、全長13.83 m、全高5.05m、主翼面積42.27m2
エンジン:出力2,100馬力のプラット&ホイットニーR-2800-34W星形ピストン・エンジン2基
重量:自重7,380kg、最大離陸重量11,667kg
性能:最大速度700km/h(高度22,000ft)、実用上昇限度12,405m、航続距離1,931km
兵装:12.7mm機関銃4挺、20mm機関砲4門

(この記事はワールド・ウェポン<デアゴスティーニ・ジャパン刊>をもとに構成したものです。)
[タイトル写真]U. S. Army/U.S. Marine Corp

公開日 2014/07/25


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