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ダッソー・ミラージュF1

【第24回】ダッソー・ミラージュF1  <攻撃機>


フランスのミラージュF1が初飛行したのは1966年12月23日で、最初に量産されたモデルはF1C迎撃専用型であった。F1の海外運用国のほとんどは、オリジナルのF1Cを原型とした攻撃型で満足していたが、南アフリカ空軍は昼間の目視攻撃に特化した簡略化型のほうが有効だと判断した。

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多用途型に改良されたミラージュ

デアゴスティーニ編集部

▲フランス空軍のミラージュF1C(1979年)

F1C迎撃専用型を開発したダッソー社はすぐに偵察型と攻撃型の製造を開始した。こうして開発されたのがミラージュF1Aで、F1AとF1Cの関係は、ちょうどミラージュ5とミラージュIIIの関係に相当する。F1Aは、小型のアイーダII測距レーダーを内蔵するほっそりした円錐形の機首を備え、その下にピトー管/静圧ヘッドを収納した大きな計測ブームを装着していた。コックピットの後ろにあった主電子機器ラックは機首に移され、あいたスペースに胴体燃料タンクが増設されたほか、ドップラー航法レーダーと引き込み式の空中給油プローブが付加された。ミラージュF1Aはリビアが16機を購入し、南アフリカはレーザー測距装置を装備したミラージュF1AZを32機購入した。
1974年12月22日には、新しいSNECMA M53ターボファンを搭載したミラージュF1E試作機が初飛行した。この型は、NATO軍のF-104Gスターファイターの後継機を視野に入れて設計されていたが、どこからも発注はなかった。その後、F1Eの名称は別の機体に適用され、こちらのF1Eは、アター9K-50とさらに高性能の航法/攻撃システムを装備する改良型の多用途戦闘攻撃機であった。
ミラージュF1戦闘攻撃機の製造機数がかなりの数に達することが明らかになると、ダッソー社はフランス空軍向けの専用偵察型について検討を開始した。そして、ミラージュF1CR-200の制式名称を付与された偵察型第1号機が、1981年11月20日に初飛行した。
ミラージュF1CRは、機体の内外に多くの偵察用器材を携行している。戦闘機型に装備されていた機関砲に代えてSAT SCM2400シュペル・シクロープ赤外線ライン・スキャン装置を搭載し、機首下のフェアリング内には焦点距離75mmのトムソン-TRT 40パノラマ・カメラまたは150mmのトムソン-TRT 33垂直カメラを取り付けている。また、機内に装備されたシラノIVMRレーダーは、戦闘機型のレーダーと比べて、地上マッピング、盲目降下、距離測定および等高線マッピングの各モードが付加されており、航法コンピューターとULISS 47慣性航法装置を搭載することも可能である。さらに、胴体中心線上にポッドを携行でき、そこにはトムソン-CSFラファエルTH側方監視機上レーダー(SLAR)、ハロルド長距離斜めカメラ、またはトムソン-CSF ASTAC電子情報装置などの各種センサーが搭載される。

部隊配備されたミラージュ

デアゴスティーニ編集部

▲湾岸戦争時に「砂漠の盾作戦」に参加したミラージュF1C(先頭)とF1EDA(2列目手前)。

ミラージュF1CRの量産1号機は1982年11月10日に初飛行し、最初の部隊であるER2/33“サヴォア”は、1983年7月にBA124ストラスブール/アンツェム基地で作戦配備に就いた。これに続いて、ER1/33“ベルフォール”およびER3/33“モゼール”の両飛行隊も、1988年にミラージュIIIRからの機種更新を完了した。
湾岸危機および湾岸戦争時に、F1CRはサウジアラビアに展開して偵察ミッションを実施したが、イラク空軍のミラージュF1EQとの混同を避けるため、飛行は一時的に停止された。飛行再開後は副次任務の対地攻撃を行い、レーダーを搭載するF1CRは、同任務でSEPECATジャギュアよりも高い効果を発揮した。
F1CRの合計発注数は64機で、うち約40機が現在もフランス空軍で使用されている。
ダッソー・ミラージュF1CRは、フランス空軍で最高性能の戦術偵察機である。この偵察機は現在もER1/33とER2/33(イラスト)に配備され、F1CTによる2個飛行隊およびF1B/F1Cによる1個機種転換訓練部隊と並んで運用されている。
F1Eの派生型を購入した国には、エクアドル(ミラージュF1JA単座型とF1JE練習機型)、イラク(F1EQ)、ヨルダン(F1EJ)、リビア(F1ED)、モロッコ(F1EHと空中給油プローブ装備のF1EH-200)、カタール(F1EDA単座型とF1DDA練習機型)、スペイン(F1EE-200、軍制式名称C.14B)などがある。

諸 元

デアゴスティーニ編集部

▲エクアドル空軍のミラージュF1JA。

ダッソー・ミラージュF1A
タイプ:単座対地攻撃機
寸法:全幅8.40m(翼端兵装品含まず)、全長15.30m、全高4.50m、主翼面積25.0m2
エンジン:アフターバーナー使用時定格静止推力70.21kNのSNECMAアター9K-50ターボジェット1基
重量:自重7,600kg、最大離陸重量16,200kg
性能:最大速度2,125km/h(高度11,000m、クリーン時)、海面高度最大上昇率12,000m/ min、実用上昇限度20,000m
兵装:胴体前方下部に30mm DEFA553固定式前方射撃機関砲2門、加えて最大6,300 kgの投下兵装品を胴体下1か所と主翼下4か所のハードポイントおよび2基の翼端ミサイル発射レールに搭載

(この記事はワールド・ウェポン<デアゴスティーニ・ジャパン刊>をもとに構成したものです。)
[タイトル写真]U. S. Army/U.S. Marine Corp

公開日 2014/12/26


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