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F/A-18ホーネット

【第28回】F/A-18ホーネット  <戦闘機>


F/A-18は、アメリカのマクドネル・ダグラス社が開発した戦闘攻撃機。1985年にアメリカ海軍の第一線部隊に配備されて以来、ホーネットは20年近く海軍戦闘機のトップの座を保ってきた。愛称ホーネット(Hornet)はスズメバチを意味する。

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ホーネットのデビュー戦

デアゴスティーニ編集部

▲1979年より生産された初期型であるF/A-18A

アメリカの軍用機命名規則はハイフン以外の記号の使用を禁じており、正式にはFA-18だが、採用国によってはF-18などと呼ばれることもある。
アメリカ海軍のA-4スカイホーク、A-7コルセアII、F-4ファントムIIに代わる多用途戦闘機として設計されたボーイングF/A-18ホーネットは、現在、世界最高の作戦機の一つとなっている。販売機数では常にF-16の後塵を拝してきたとはいえ、ホーネットも世界の多くの航空部隊に対してかなりの数が輸出されている。
アメリカ海軍で最初にF/A-18Eスーパー・ホーネットを装備した第一線飛行隊はVFA-115である。同軍では、現在配備されている旧型のF/A-18Cの大部分とF-14トムキャットの全機が、スーパー・ホーネットに更新される予定である。電子戦型EA-18G“グラウラー”のプログラムが実現した場合には、この型がEA-6Bプラウラーの任務を引き受けるほか、空中給油能力も備えるスーパー・ホーネットは、ロッキード・ヴァイキングの任務の一部も担当することになる。
アメリカ海兵隊VMFA-314に所属していたF/A-18Aホーネットは、1986年の「エル・ドラド・キャニオン」作戦および「プレーリー・ファイア」作戦に空母「コーラル・シー」艦上から参加し、リビアの地対空ミサイル(SAM)陣地を攻撃した。イラストは1発のAGM-88 HARM (高速対電波源ミサイル)を発射したところで、ホーネットにとっても、AGM-88にとっても、このリビア攻撃がデビュー戦となった。この作戦航海で、VMFA-314は「コーラル・シー」艦上のCVW-13の隷下部隊として参加したため、同飛行隊のテイルコード「VW」ではなく、空母航空団のテイルコード「AK」が使用されている。

ホーネットの機能

デアゴスティーニ編集部

▲F/A-18Eに給油するF/A-18F。2007年、ベンガル湾上空。

F/A-18Aと複座型のF/A-18B、F/A-18Cの初期生産機には、ヒューズAN/APG-65多モード・レーダーが装備されていた。一方、後期型のF/A-18C/DとE/Fは、処理速度と記憶容量が増大した性能向上型のAN/APG-73を備えている。機首には、ゼネラル・エレクトリックM61A1ヴァルカン20mm回転式機関砲と弾薬578発も搭載されている。1950年代に登場したベテラン兵器のヴァルカン砲は、6,000発/minの発射速度を有し、多くのアメリカ軍用機に搭載されている。
ホーネットでは、デジタル・フライ・バイ・ワイヤ飛行操縦装置が外側エルロンと差動テイルロンを駆動してロール操縦を行い(低速飛行時にはフラッペロンを降ろして補助)、さらに2枚の方向舵を駆動してヨー操縦、テイルロンを駆動してピッチ操縦を行う。離着艦に際しては、方向舵面が自動的に後部を外側に向けて(トーイン)、機首を上げるピッチ・モーメントを発生させる。後縁および前縁フラップは、「低速飛行時の高揚力維持」と「高速飛行時の運動性発揮」の双方に対して、自動的に最適の状態になるようプログラムされている。構造材には、最新素材が大幅に使用。全遊動式の水平尾翼は軽合金ハニカム・コアに炭素グラファイト・エポキシ樹脂を塗布して作られ、付け根部の取り付け金具にはチタン合金が用いられている。
ホーネットの翼端発射レールは通常、AIM-9Mサイドワインダー熱源追尾型空対空ミサイル(AAM)の携行に使用される。AIM-9はAIM-7スパローと同様、1950年代初期にアメリカ海軍向けに開発された兵器で、世界で最も広く普及している短射程AAMだ。AIM-9の生産は現在も続いているが、F/A-18C/DやF/A-18E/Fでは将来的にAIM-9Xに置き換えられる予定である。F/A-18の翼端レールにはAIM-120 AMRAAMを搭載することもできるが、このミサイルは通常、主翼下または胴体のショルダー・ハードポイントに搭載される。このほか、翼端に装着される代表的な器材としては空中戦闘機動計測(ACMI)ポッドがある。このポッドは訓練に使用されるもので、訓練用射場には同器材に対応する設備が整えられている。ホーネットに夜間/全天候能力を与えるのは、AN/AAS-38“ナイトホーク”FLIR(前方監視赤外線)ポッド、AN/AAS-38A“ナイトホーク”FLIR-LTD/R(レーザー目標指示および測距機能を付加)またはAN/AAS-38B(レーザー・スポット追跡装置を付加)で、これらのうちの一つが左ショルダー部分のスパロー/AMRAAMステーションに搭載される。FLIRはリアル・タイムの熱映像をコックピットのTV型表示装置に表示し、目標の探知と追跡を容易にする。この情報は搭載コンピューターとリンクされており、正確な照準線方位角と角度変化率が得られる。海兵隊の全天候攻撃部隊に配備されている複座型のF/A-18Dナイトアタック・ホーネットは、右側ステーションに低高度夜間飛行用のAN/AAR-50航法/FLIRポッドを装着することもできる。

諸 元

デアゴスティーニ編集部

▲F/A-18AをグレードアップしたF/A-18C

F/A-18Cホーネット
機体寸法
全長:17.07m
全高:4.66m
全幅:11.43m、翼端にAAM各1発装着時12.31m、翼端折り畳み時8.38m
主翼面積:37.16m2
ホイール・トラック:3.11m
ホイール・ベース:5.42m
エンジン
アフターバーナー使用時静止推力78.73kNのゼネラル・エレクトリックF404-GE-402ターボファン2基
重 量
自重:10,455kg
離陸重量:戦闘任務時16,652 kg、攻撃任務時23,541kg
最大離陸重量:約25,400kg
燃料搭載量
機内搭載燃料:4,926kg
機外搭載燃料:1,250r入りドロップ・タンク3個、総計3,053kg
最大兵装搭載量:7,031kg(外部ステーション9か所の負荷重量総計)
性 能
最大水平速度:クリーン状態、高高度で1,915km/h以上
海面高度最大上昇率:13,715 m/min
戦闘上昇限度:15,240m以上
離陸滑走距離:最大離陸重量時427m
着艦速度:248km/h
加速性能:高度10,670mで850km/hから1,705km/hへの加速所要時間2分以下
航続性能
航続距離:ドロップ・タンク使用時3,336km以上
戦闘行動半径:戦闘任務時740 km、攻撃任務時1,065km、Hi-Lo-Hi阻止任務時537km
兵 装
機関砲:M61A1 20mm機関砲、携行弾薬570発
空対空ミサイル:AIM-120 AMRAAM、AIM-7スパロー、AIM-9 サイドワインダー
精密誘導兵器(PGM):AGM-65マヴェリック、AGM-84ハ ープーン、AGM-84E SLAM、AGM-88 HARM、AGM-62ウォールアイ電子光学(EO)誘導爆弾、AGM-123スキッパー、AGM-154 JSOW、GBU-10/12/16レーザー誘導爆弾、GBU-30/31/32 JDAM
無誘導兵器:B57およびB61戦術核爆弾、Mk80シリーズ汎用爆弾、Mk7子弾ディスペンサー(Mk20ロックアイII、CBU-59、CBU-72気体爆薬[FAE]爆弾、CBU-78ゲイター地雷ディスペンサーを含む)、LAU-97ズーニFFARポッド
レーダー
ヒューズAN/APG-65またはAN/APG-73(レーダー有効探知距離185km以上)

(この記事はワールド・ウェポン<デアゴスティーニ・ジャパン刊>をもとに構成したものです。)
[タイトル写真]U. S. Army/U.S. Marine Corp

公開日 2015/04/24


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