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リパブリックF-105サンダーチーフ

【第29回】リパブリックF-105サンダーチーフ  <戦闘機>


F-105 サンダーチーフはアメリカのリパブリック社が開発した軍用機である。 サンダーチーフは「雷の王」つまり雷神を意味する。初めて機体内に爆弾倉をもった戦闘爆撃機で爆撃能力は軽爆撃機というジャンルを不要にし、今でいうマルチロール機の先駆けであった。

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F-105の開発

デアゴスティーニ編集部

▲富士山南方上空を飛行しているアメリカ空軍 F-105FトレーナーとF-105 1D。

1954年にF-84Fサンダーストリークが就役したとき、リパブリック社はすでに、その後継となり得るような高性能戦闘爆撃機の設計に数年を費やしていた。同社はAP-63設計案をアメリカ空軍に提出し、その後YF-105A試作機2機の契約を獲得した。推力66.71kNのJ57-P-25ターボジェット・エンジンを搭載した1号機は、1955年10月22日に初飛行を行った。F-84Fと比べて推力が2倍になったため、YF-105Aは寸法も重量も増大され、「戦闘」任務に変化をもたらすものとなった。兵装搭載能力は最大5,443kgに達し、胴体内爆弾倉には3,623kgの核または通常兵器を積み込むことができた。
最初の量産型はF-105Aになるはずだったが、より強力なJ75アフターバーナー付きターボジェットが入手可能になったため、この型は1機も製造されなかった。続くYF-105B 4機はほぼ同様の構成であったが、胴体にエリアルールを適用し、前進角付きの空気取入口を採用、エンジンには推力73.37kNのYJ75-P-3が搭載された。量産型のF-105B(71機製造)は基本的にこれと同じで、計画から3年遅れの1958年8月に第335戦術戦闘飛行隊への配備が開始された。しかし、アメリカ空軍がF-105Bによる完全な飛行隊を編成できたのは1959年も半ばのことであった。
主力生産型となったのはF-105D(610機製造)で、初号機は1959年6月9日にリパブリック社のファーミングデイル工場で初飛行している。この型はJ75-P-19Wエンジンを搭載し、全天候能力を有していた。また電子機器が改良され、ほかにも細かな改修が施されていた。

ワイルド・ウィーズル機

デアゴスティーニ編集部

▲対レーダーミサイルAGM-45シュライクを搭載したF-105サンダーチーフ。

最終量産型のF-105Fは胴体を延長した縦列複座機で、もともとは戦闘能力評価と機種転換訓練に使用する目的であった。しかし、ベトナム戦争参戦によって高性能の戦闘爆撃機が急遽必要となり、F-105Fは作戦任務に頻繁に駆り出されることとなった。後には86機前後のF-105Fが北ベトナムに対するワイルド・ウィーズル任務に転用され、SA-2“ガイドライン”地対空ミサイル(SAM)の脅威を探知する特殊電子機器が装備された。ワイルド・ウィーゼルとは、レーダーで目標とする敵対空防衛網の注意を自分に向けさせること。敵性レーダーが発信する電波をその発信源まで追跡する一方、自分が真っ先に撃墜されてしまう危険を伴う任務だ。特殊電子機器を装備さした86機のうち60機にはさらに総合的な改修が施され、これらは当初、非公式にEF-105Fと呼称されたが、後にさらなる改修を経てF-105Gという公式の名称が付与された。
ワイルド・ウィーズル仕様のF-105Fは1966年に実戦に投入され、1973年まで対SAM戦力の中核として働いた。生き残ったF-105Gは、1970年代後半までカリフォルニア州ジョージ空軍基地の第35戦術戦闘航空団に配備され、その後25機が州航空隊に移管された。F-105Dもベトナムで戦闘に参加したが、製造された610機の半数以上が失われ、1969~70年に前線から引き揚げられた後、残存機は州航空隊および空軍予備役に移管された。

諸 元

デアゴスティーニ編集部

▲空中給油・輸送機KC-135から空中給油を受けるF-105。

リパブリックF-105Dサンダーチーフ
タイプ:単座戦闘爆撃機
寸法:全幅10.59m、全長19.61 m、全高5.97m、主翼面積35.77m2
エンジン:ドライ時定格推力76.49kN、アフターバーナー使用時108.95kN、アフターバーナー/水噴射時117.84kN (60秒間)のプラット&ホイットニーJ75-P-19Wターボジェット・エンジン1基
重量:自重12,474kg、最大離陸重量23,967kg
性能:最大水平速度2,237km/ hまたはマッハ2.1(高度36,000ft)、実用上昇限度12,560m、最大航続距離3,846km(最大機外燃料)
兵装:M61ヴァルカン20mm機関砲1門、加えて最大6,350 kgの各種兵装を機内と機外に搭載

(この記事はワールド・ウェポン<デアゴスティーニ・ジャパン刊>をもとに構成したものです。)
[タイトル写真]U. S. Army/U.S. Marine Corp

公開日 2015/05/28


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コメント1件

melehilo

melehilo
私にとって思い入れの強い飛行機です。’60年に航空情報増刊で「ジェット機」という解説本が発刊されて、その”お題”にF105を中心に技術的な解説がなされました。それで夢中になり、最初に買ったプラモデルがモノグラムのF105Bでした。まだ中学生の紅顔の美少年でした…とさ

07月22日 21:18このコメントを違反報告する


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