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コンソリデーテッドPBYカタリナ

【第30回】コンソリデーテッドPBYカタリナ <飛行艇/水陸両用機>


PBYは、アメリカのコンソリデーテッド・エアクラフト社が開発した飛行艇で、愛称は「カタリナ(Catalina)」。1935年に初飛行、第二次世界大戦中はアメリカ海軍を始めとして、連合国各国で対潜哨戒、沿岸警備、海難救助などに用いられた。「PB」は哨戒爆撃機を意味している。

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カタリナ誕生

デアゴスティーニ編集部

▲ジャクソンビルのアメリカ海軍基地を飛び立ったカタリナ。

パラソル式単葉飛行艇の傑作として知られるコンソリデーテッドPBYカタリナはアイザック・ラドンが設計したもので、アメリカ海軍が最初に発注したのは1933年10月であった。1935年3月28日、PBYは出力825馬力のプラット&ホイットニーR-1830-58星形エンジン2基を搭載して初飛行を行った。この機体には斬新な特徴がいくつかあったが、その一つが安定用フロートだ。このフロートは引き上げたときに主翼の翼端を形成するようになっていた。量産は初飛行直後に発注され、より強力なR-1830-64エンジンを搭載したPBY-1が、1936年10月にまず哨戒飛行隊VP-11Fで就役した。
翌年には改良型のPBY-2がアメリカ海軍に納入され、続いて1,000馬力のエンジンを搭載するPBY-3が登場した。1938年に導入されたPBY-4は、胴体中央に大きな「ブリスター」型銃座を備え、これが本機のトレードマークとなった。類い希な多用途性と航続性能を備える史上最高の飛行艇であり、軍用機全般を見渡しても傑作機の一つに数えられる。第二次世界大戦が始まると、イギリス、オーストラリア、カナダ、オランダ領東インドが、R-1830-92 (1,200馬力)搭載の新型機PBY-5を相次いで発注した。アメリカ参戦の時点では、PBY-5 16個飛行隊、PBY-3 3個飛行隊、PBY-4 2個飛行隊がアメリカ海軍に編成されていた。

水陸両用型

デアゴスティーニ編集部

▲1942年8月22日、アラスカよりアリューシャン列島に向かって飛び立ったカタリナ。

水陸両用型のカタリナを開発すべく、PBY-4の最終機に3脚引き込み式降着装置を取り付けて試験が実施された。その結果を受けて、アメリカ海軍向けPBY-5の最後の33機がこの水陸両用仕様で仕上げられ、さらに761機がPBY-5Aの名称で製造された。
1941年にイギリス空軍沿岸軍団がPBY-5(イギリス名カタリナMkI)を使用して好結果を得ていたことから、アメリカ海軍はさらに大量発注を続け、カナディアン・ヴィッカース社やボーイング・オブ・カナダ社でも製造が行われるようになった。提供機数はイギリス空軍だけでも合計500機以上に達し、カナダ軍でもカンソという名称でPBY-5が使用された。さらに、垂直尾翼と方向舵を高くしたPBN-1ノーマッドがアメリカ海軍航空工廠(NAF)で156機製造され、そのうちの138機がソ連に提供された。PBY-6Aはコックピット上に捜索レーダーを搭載した水陸両用型で、235機製造されたうちの112機がアメリカ海軍に、75機がOA-10Bとしてアメリカ陸軍航空軍に、48機がソ連に納入された。
PBY/PBNの製造は1945年4月まで続き、コンソリデーテッド社で2,398機、NAFとカナダで892機が作られたほか、ソ連でもGSTという名称で製造されたが、その機数は不明である。カタリナの功績として有名なのは、ドイツの戦艦「ビスマルク」を追跡して、最終的に同艦の撃沈を導いたことであろう。また太平洋戦争の初期の海戦では、日本海軍の艦隊がカタリナに追跡され、その結果、アメリカ海軍に苦杯を喫するという場面も多々あった。カタリナは、アリューシャン列島やインドも含むすべての戦域で活躍し、その任務は、対水上艦艇戦、対潜水艦戦から、爆撃、秘密部隊員の潜入、夜間心理作戦、捜索・救難、輸送まで多岐にわたり、そのいずれにおいても等しく優れた能力を発揮した。
第二次世界大戦後には多くが民間に払い下げられ、アメリカやブラジル、カナダ、台湾などで旅客機として使用された他、消防機としても用いられている。

諸 元

デアゴスティーニ編集部

▲アメリカ海軍博物館に展示されているカタリナ。カタリナは防御火力が弱く、敵戦闘機の餌食になりやすかったが、際立って長い航続力を生かして、大西洋でのUボートとの戦いに大きく貢献した。

コンソリデーテッドPBY-5Aカタリナ
タイプ:7/9人乗り洋上偵察水陸両用飛行艇
寸法:全幅31.70m、全長19.45 m、全高6.15m、主翼面積130.06m2
エンジン:出力1,200馬力のプラット&ホイットニーR-1830-92ツイン・ワスプ14気筒空冷星形エンジン2基
重量:自重9,485kg、最大離陸重量16,067kg
性能:最大速度288km/h(高度7,000ft)、高度3,050mへの上昇時間19分18秒、実用上昇限度4,480m、最大航続距離4,095km
兵装:艇首ターレットに12.7 mm機関銃2挺、胴体両側面ブリスターに12.7mm機関銃2挺、胴体下トンネルに7.62 mm機関銃1挺を装備、加えて最大1,814kgの爆弾、機雷、爆雷、または魚雷2発を搭載

(この記事はワールド・ウェポン<デアゴスティーニ・ジャパン刊>をもとに構成したものです。)
[タイトル写真]U. S. Army/U.S. Marine Corp

公開日 2015/06/29


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