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ロッキードP-3オライオン

【第32回】ロッキードP-3オライオン <哨戒機>


ロッキード P-3は、アメリカのロッキード社(現・ロッキード・マーティン社)が開発したターボプロップ哨戒機。愛称は「オリオン座」のオリオンの英語読みで「オライオン」。西側諸国を代表する哨戒機で、日本の海上自衛隊をはじめ多くの国で活躍している。

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P-3AとP-3B

デアゴスティーニ編集部

▲1991年12月、日本領海上空を哨戒するロッキードP-3オライオン。

1957年8月、アメリカ海軍のP-2ネプチューンの後継となる新型対潜機について、ロッキード社はL-188エレクトラ旅客機を改造した新型対潜機を開発、YP3V-1(後にYP-3Aと改称)として1959年11月25日に初飛行した。アメリカ海軍は1960年10月に初回分として7機を発注し、その1号機は1961年4月に初飛行、1962年には同機種に対してP-3Aオライオンという制式名称が与えられた。
P-3Aは出力3,355kWのT56-A-10Wターボプロップを搭載して1962年の夏に就役し、110号機以降は、ソノブイ情報処理能力が倍増したDELTIC(時間遅延圧縮)音響データ処理装置と、設計変更した電子機器が搭載された。その後、短期間のうちにほとんどの在籍機がこの仕様に改修された。
1965年夏、ロッキード社はP-3A 157機の納入を終えてP-3Bの製造を開始した。この型ではエンジンが出力増加型のT56-A-14に交換され、機体重量も前の型より増加した。これは主にAGM-12ブルパップ対艦ミサイルを発射するためだったが、電子機器は基本的に前型と同じであった。オライオンで最初に輸出された型はこのP-3Bで、ニュージーランドとノルウェーが各5機、オーストラリアが10機を取得した。1977年以降、アメリカ海軍のP-3Bには改良型の航法および音響処理器材が搭載され、さらにAGM-84ハープーン・ミサイルの搭載機能も付加された。P-3Bの製造は1969年に144機をもって終了し、そのうち125機はアメリカ海軍に納入された。

P-3C

デアゴスティーニ編集部

▲2010年、RIMPAC(環太平洋合同演習)に参加したロッキードP-3オライオン。ハワイ・オアフ島。

アメリカ海軍の現在の主力陸上発進ASW哨戒機であるP-3Cは、P-3Bの機体構造と動力装置を引き継いだもので、最初の実用試験機YP-3CはP-3Bを改修して製造され、1968年9月18日に初飛行した。その後P-3Cは、オーストラリア、オランダ、ノルウェー、日本、パキスタン、韓国に輸出された。基本型のP-3Cは、AN/ APS-115B捜索レーダー、AN/ ASQ-81 MAD、AN/AQA-7 DIFAR(指向性音響周波数解析記録)装置、複合ASW/航法装置を備えている。
P-3Cが就役を開始したのは1969年で、118機の基本型に続いて、さまざまな能力向上型247機がアメリカ海軍と輸出向けに製造された。
能力向上型のP-3CアップデートI(31機製造)では、コンピューターの記憶容量が7倍になり、オリジナルのロランに代えてオメガ航法装置が導入された。P-3CアップデートII(37機製造、1977年8月に納入開始)では、高性能のソノブイ基準装置に加えて、AN/AGM-84およびAN/AAS-36 IRDS(赤外線探知装置)の搭載機能が付加された。P-3CアップデートII.5(24機)では、従来よりも信頼性が高い航法/通信装置、MAD補正装置、標準化されたパイロンを装備するなどの改良が加えられた。
P-3Cの決定版となったP-3CアップデートIIIでは、まったく新しいIBM AN/UYS-1プロテウス音響信号処理装置とソノブイ通信リンクが装備された。これらの装置によって、アップデートIIIはアップデートII.5の2倍の数のソノブイを同時にモニターできる。アップデートIIIは量産された最後の型で、1984年5月から納入が開始された。基本型のP-3Cの大部分は、後にP-3CアップデートIIIリトロフィット仕様に改修された。

諸 元

P-3Cオライオン
機体寸法
全長:35.61m
全高:10.27m
全幅:30.37m
主翼面積:120.77m2
パワープラント
出力3,661kWのロールスロイス(アリソン)T56-A-14ターボプロップ・エンジン4基
重 量
自重:27,890kg
最大離陸重量:61,235kg
最大許容重量:64,410kg
最大着陸重量:47,119kg
燃料搭載量
34,826r(最大使用可能量)
航続距離
3,835km(通常)

性 能
最大水平速度:761km/h(高度15,000ft)
通常巡航速度:608km/h(高度25,000ft)
最大上昇率:594m/min
実用上昇限度:8,625m
通常作戦行動半径:2,494km(高度457mでオンステーション3時間)
兵 装
機内兵器倉に最大3,629kgの魚雷、機雷、爆弾を搭載。加えて計10か所の機外ハードポイント(中央翼下4か所と外翼下6か所)に、爆弾、ロケット弾、ミサイルを搭載可能(AGM-65マヴェリック、AGM-84ハープーン/ SLAM/SLAM-ERを含めて最大9,071kg)

(この記事はワールド・ウェポン<デアゴスティーニ・ジャパン刊>をもとに構成したものです。)
[タイトル写真]U. S. Army/U.S. Marine Corp

公開日 2015/08/28


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