ホビー好きが集まる、ホビコム by デアゴスティーニ

デハヴィランド・モスキート

【第47回】デハヴィランド・モスキート  <戦闘機>


 デハヴィランド・モスキートは第二次世界大戦中、主にイギリス空軍で使用された爆撃機だ。機体が木製であったため、「The Wooden Wonder(木造機の奇跡)」と呼ばれた。爆撃機型以外に、夜間戦闘機型や偵察機型なども作られた。モスキートは主にロケット弾と爆弾を用いて攻撃したが、終戦時には魚雷搭載型の開発も進められていた。

ブラボー0 お気に入り登録0   ブラボーとは


モリンズを搭載したMkXVIII

デアゴスティーニ編集部

▲イギリス空軍のモスキート B Mk.IV。

 デハヴィランド社は、1930年代からDH.88 コメットやDH.91 アルバトロスなどで合成木材を使った高速機の開発に実績があった。最初の戦闘機型の試作機(Mk II)は1941年5月15日に初飛行を行った。これを基に戦闘機型が設計され、F Mk IIとして生産された。胴体下にイスパノ 20 mm 機関砲4門と機首にブローニング 7.7mm 機関銃4門を装備した。爆撃機型と違って搭乗するドアの位置を胴体横に変更され、フロントガラスも改装され、防弾パネルを設けられた。
夜間戦闘用の機関砲と、爆弾の機内搭載能力を効果的に組み合わせることによって、モスキートの戦闘爆撃機型の開発が成功すると、沿岸軍団はこのモスキートFB.MkVIを装備機に選択した。FB.MkVIの試験は、8発の76.2mmロケット弾を主翼下に積んでボスコム・ダウンで行われた。この型は、機首の20mm機関砲4門と7.62mm機関銃4挺に加えて、爆弾倉の後部に500lb(227kg)短翼形爆弾2発を積むことができたが、後には機体が強化されて、さらに2発の500lb爆弾をロケット弾に代えて主翼下に積めるようになった。
 ボーファイターによる対艦攻撃航空団が成功を収めたのに続いて、モスキート攻撃航空団がスコットランドのアバディーンシャー、バンフに編成され、まず1943年11月に第333(スウェーデン)飛行隊に対してモスキートFB.MkVIが配備された。翌月には第248飛行隊が続き、1944年6月には第235飛行隊が同型を装備した。ノルウェー人パイロットによって編成された第333飛行隊は、ノルウェー沖を航行する敵艦船の攻撃を主任務とした。同飛行隊は航空団の先導機としてモスキート編隊を率い、入り組んだフィヨルドに隠れているドイツ艦船を探し回った。

大口径砲の搭載

デアゴスティーニ編集部

▲モスキート B Mk 35。

 モスキートFB Mk XVIIIは大口径砲を搭載し、ツェツェ(Tsetse)というあだ名がある。機首下に積んだ大口径57mmムーラン機関砲によって、実力以上の注目を浴びた。FB.MkVIを改修して作られたFB.MkXVIIIは1943年8月25日に初飛行し、その後27機が製造された。1944年1月にバンフの第248飛行隊に配備された後、その分遣隊が南に送られてイギリス海峡の哨戒を行い、3月25日にはFB.MkXVIIIがフランス沖で敵潜水艦を撃沈したことが報告された。重量が900kg以上もあるムーラン機関砲は反動が大きく、機首構造にしばしば局部的な破損が発生したため、成功とは考えられなかった。
陸軍の6ポンド砲をセミ・オートマチック、あるいはフル・オートマチックで射撃できるように改造したモリソン57mm6ポンドMクラス対戦車砲と7.7mm機関銃2門を搭載した。航空省は、このような航空機が有効利用できるわけがないと考えていたが、実際に配備してみるとこれまでのロケット弾を上回る対艦攻撃力を発揮した。問題は6ポンド砲の狙いをつけている間低速で飛行しなければならなかったので、逆に艦船の対空火器に狙われやすかった。これは、ロケット弾装備型の僚機が先行攻撃して抵抗力をあらかじめ弱める、あるいは機首部に防弾装甲を装着することで対処できた。しかし、モリソン砲に戦闘機動時の重力加速度や飛行中の揺動・振動による装填不良・作動不良が多発し、また6ポンド砲は艦船に対して威力不足で目だった戦果を上げられなかったため、生産配備は少数にとどめられている。
第248飛行隊は1945年2月までこの型を保有し、その後は残っていた全機がノース・コーツの第254飛行隊に引き渡されて終戦を迎えた。

諸 元

デアゴスティーニ編集部

▲第105飛行隊のモスキート B Mk IV シリーズ 2。

ウエストランド・ライサンダーMkI

デハヴィランド・モスキートFB.MkVI
タイプ:複座対艦攻撃戦闘機
寸法:全幅16.51m、全長12.34 m、全高4.63m、主翼面積40.41m2
エンジン:出力1,230馬力のロールスロイス・マーリンXXI液冷直列12気筒ピストン・エンジン2基
重量:自重6,486kg、最大離陸重量10,115kg
性能:最大速度612km/h(高度13,000ft)、高度4,572mまでの上昇時間7分、実用上昇限度10,972m、通常航続距離2,092km
兵装:機首に20mm機関砲4門と7.7mm機関銃4挺、加えて500lb(227kg)爆弾2発と76.2mmロケット弾8発または500lb(227kg)爆弾最大4発

(この記事はワールド・ウェポン<デアゴスティーニ・ジャパン刊>をもとに構成したものです。)
[タイトル写真]U. S. Army/U.S. Marine Corp

公開日 2016/11/29


ブラボー0 お気に入り登録0   ブラボーとは



コメント0件


コメントを書く1,000文字以内

Ms_noimage

コメントを投稿するにはログインが必要です。