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コンヴェアF-106デルタ・ダート

【第54回】コンヴェアF-106デルタ・ダート <迎撃機>


 コンヴェアF-106は、F-102Aデルタ・ダガーの性能向上型としてF-102Bとして開発した戦闘機だ。公式な愛称はデルタ・ダート。センチュリーシリーズと称される戦闘機のうちの1機種で、アメリカ空軍ADCで要撃機として使用された。

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新時代の防空システムを実現した迎撃機

デアゴスティーニ編集部

▲手前がF-106A、後方にF-106B。

 第二次世界大戦の終結直後から始まった東西冷戦下で、アメリカをソ連の爆撃機の編隊から防衛するための新時代の防空システムを実現するべく、アメリカ空軍は高度に自動化された自動防空戦闘機の開発に着手した。
 コンヴェアF-106デルタ・ダートはF-102Aデルタ・ダガーの大幅な改良発展型で、もともとはF-102Bとして誕生した。F-102Bは、1954年にアメリカ空軍が出した「究極の迎撃機」要求に対して提案されたもので、1950年代半ばに開発が開始され、1955年11月に初回バッチとして17機の製造契約がジェネラル・ダイナミクス社と合併したコンヴェア社に与えられた。しかし1956年6月になると、F-102BがF-102Aとはまったく違うものになることが明らかになったため、型式名をF-106に変更することが決定された。
 この新型迎撃機の飛行試験は、1956年12月26日に開始された。アメリカ空軍による初期の試験ではかなり有望視されていたが、その後の評価試験では加速力と最大速度が不十分であることが明らかになった。このため、いくつかの改良を行ったが、プログラムには必然的に遅れが生じた。さらに、アメリカ空軍がマクダネルF-101Bヴードゥの購入を決めたこともあって、1957年にはF-106はプログラム中止の瀬戸際まで追い込まれた。最終的には、F-101とF-106の両方を購入することが決定されたが、これによって取得数は計画から大幅に減少し、デルタ・ダートの合計製造機数は、当初見込みの1,000機を大きく下回る340機程度にまで減少した。

優れた性能

デアゴスティーニ編集部

▲ジニー空対空ロケット弾を発射するF-106A

 340機のうち277機は、単座のF-106A迎撃機として製造された。F-106Aは1959年6月に最初の実戦部隊であるゲイガー空軍基地の第498戦闘迎撃飛行隊に配備され、同年10月31日からアラート任務に就いた。1959年末までに3個飛行隊がF-106Aへ機種転換を行い、1960年には9個飛行隊が機種転換を実施して最終的に21個飛行隊がF-106Aを運用することになった。残る63機は縦列複座の練習機F-106Bで、1960年7月から就役を開始した。
 デルタ・ダートの代表的な兵装はジニー1発とスーパー・ファルコン空対空ミサイル(AAM)4発であった。ファルコンは、レーダー誘導のAIM-4F 2発(前部兵器倉)と、それを補完する形で赤外線誘導のAIM-4G 2発を積んでいた。アメリカ空軍が実施した最初の近代化プログラムによって、デルタ・ダートは1967年9月から空中給油を受けることが可能になった。
 開発段階と配備開始直後には数多くの問題に悩まされたが、デルタ・ダートはやがて優れた迎撃機として頭角を現すようになり、継続的な改修によって、防空分野の急速な進歩にも遅れをとることはなかった。「シックス・シューター」と呼ばれるF-106近代化計画では、兵器倉の後部に20mm M61ヴァルカン機関砲1門が取り付けられたほか、見越し計算式照準装置が導入されて、ジニー核ロケット弾の発射機能は外された。F-106は1972年から州航空隊に引き渡され、計6個飛行隊に配備された。最後の部隊からF-106が去ったのは、1988年8月のことであった。

諸 元

デアゴスティーニ編集部

▲派生型であるQF-106。

コンヴェアF-106Aデルタ・ダート
タイプ:単座全天候迎撃機
機体寸法:全幅11.67m、全長21.56m、全高6.18m、主翼面積58.65m2
エンジン:ドライ時定格静止推力76.49kN、アフターバーナー使用時推力108.95kNのプラット&ホイットニーJ57P-17ターボジェット1基、
重量:自重10,726kg、最大離陸重量17,554kg
性能:最大速度2,454km/h(高度40,000ft)、初期上昇率12,130m/min、実用上昇限度17,375m、戦闘行動半径925km(機内燃料のみ)
兵装:AIR-2AジニーまたはAIR-2Bスーパー・ジニー1発、AIM-4FまたはAIM-4GファルコンAAM 4発を機内に、「シックス・シューター」改修を受けた機体はジニーの代わりに20mm M61A-1ヴァルカン回転砲身機関砲1門を携行可能

(この記事はワールド・ウェポン<デアゴスティーニ・ジャパン刊>をもとに構成したものです。)
[タイトル写真]U. S. Army/U.S. Marine Corp

公開日 2017/06/27


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