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カーチスSB2Cヘルダイヴァー

【第58回】カーチスSB2Cヘルダイヴァー <爆撃機>


 SB2Cはカーチス社が第二次世界大戦で開発生産したアメリカ海軍の偵察爆撃機で、ダグラスSBDドーントレス偵察爆撃機の後継機として開発された。愛称は「ヘルダイヴァー(Helldiver:カイツブリの意)」と、同社が以前開発した急降下爆撃機の代名詞を踏襲した。

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性能より生産性を重視

デアゴスティーニ編集部

▲第二次世界大戦期に最も多く製造されたカーチスSB2C。

 カーチス社の航空機で「ヘルダイヴァー」を名乗った機種は複数あり、大戦間期には複葉機のSBCにこの名が与えられた。最後のヘルダイヴァーとなったのがSB2Cで、この機種はSBDの後継機を求めるアメリカ海軍の要求に基づいて設計された複座艦上急降下爆撃機であった。試作機のXSB2C-1は1940年12月18日に初飛行した。
 量産型のSB2C-1は出力1,700馬力のライトR-2600-8サイクロン14エンジンを搭載し、主翼前縁内に固定式12.7mm機関銃4挺、後席コックピットに可動式7.62mm機関銃2挺を取り付けていた。さらに、胴体内爆弾倉に454kgの爆弾を搭載することができた。SB2C-1は1942年12月からVS-9への配備が開始された。
開発においては、要求性能的に大型になる事が避けられない機体を、航空母艦のエレベーターに収めるために無理やりに機体後半部を切り詰めた設計にしたり、性能より生産性を重視した仕様にしたことにより、操縦性・離着艦性能などの安定性はあまり良くなく、トラブルの多い機体だった。
 また、本格的な急降下爆撃機を保有していなかった陸軍では、海軍の機体を陸軍仕様とすることで機体を調達した。SB2Cを陸上で必要のない着艦フックや主翼の折りたたみ機構が改造し、A-25として900機の発注を行った。

改良型

デアゴスティーニ編集部

▲オーストラリア空軍にレンドリースれさたSB2C-1の陸軍仕様A-25A。

SB2C-1には改良が加えられ、SB2C-1Cでは主翼の機関銃4挺が20mm機関砲2門に変更された。1944年には、より強力なエンジンを搭載したSB2C-3が登場した。SB2C-4は、主翼下に127mmロケット弾8発または454kgの爆弾を搭載することができ、主翼下の小型ポッド内にレーダーを装備した。SB2C-4は、2,045機生産された。SB2C-5は機内燃料を増加させ、プロペラスピナーを装備せず、970機が生産された型であった。また、S2BC-5Eは、APS-4レーダーを装備した。
 SB2Cは各型合わせて7,199機が製造されたが、そのうち300機はカナダのフェアチャイルド社、984機はカナディアン・カー&ファウンドリー社によって製造され、900機はアメリカ陸軍向けのA-25Aシュライクとして製造された。A-25Aの大部分は、後に海兵隊に引き渡されてSB2C-1Aに名称が変更された。また、カナダで製造された26機がヘルダイヴァーMkIとしてイギリスに提供されている。
 ヘルダイヴァーが初めて実戦に参加したのは1943年11月11日で、VB-17所属機が日本軍のラバウル基地を攻撃した。しかし、パイロットの評判は決して良くなかった。1944年には、順次SBDに代わって部隊に配備され、日本軍と戦い続けた。主に太平洋各地・日本本土空襲で活躍した。特に、1945年4月7日、坊の岬沖海戦での戦艦大和攻撃が挙げられる。

諸 元

デアゴスティーニ編集部

▲試作型のXSB2C。

カーチスSB2C-4ヘルダイヴァー

タイプ:複座艦上索敵/急降下爆撃機
寸法:全幅15.16m、全長11.18m、全高4.01m、主翼面積39.20m2
エンジン:出力1,900馬力のライトR-2600-20星形ピストン・エンジン1基
重量:自重4,784kg、最大離陸重量7,537kg
性能:最大速度475km/h(高度16,700ft)、初期上昇率549 m/min、実用上昇限度8,870m、航続距離1,875km
兵装:主翼に固定式前方射撃用20mm機関砲2門とコックピット後席に旋回式7.62mm機関銃2挺、加えて主翼下と胴体内にそれぞれ最大454kgの爆弾を搭載可能

(この記事はワールド・ウェポン<デアゴスティーニ・ジャパン刊>をもとに構成したものです。)
[タイトル写真]U. S. Army/U.S. Marine Corp

公開日 2017/10/26


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