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カモフKa-50/Ka-52「ホーカム」

【第64回】カモフKa-50/Ka-52「ホーカム」 <近接支援ヘリコプター>


 カモフKa-50は、ロシアのカモフ社で開発された単座型攻撃ヘリコプターである。愛称は「チョールナヤ・アクーラ」。ロシア語で「黒い鮫」という意味で、「Black Shark」という英名で紹介されることもある。北大西洋条約機構(NATO)では「ホーカム」(インチキ、デタラメの意味)というコードネームで呼ばれた。

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「黒い鮫」の誕生

▲漆黒に塗装されたKa-50のデモンストレーション機。

 カモフKa-50、NATOコード名「ホーカム」は、1977年に開発が始められ、旧ソ連陸軍の主力攻撃ヘリコプターであるMi-24シリーズの後継機として開発された。旧ソ連陸軍の新型攻撃ヘリコプター競争ではMi-28のライバルとなった。対抗馬であるMi-28が前任機Mi-24譲りの大型の機体であるのに対し、Ka-50は、カモフが得意とする二重反転式ローターを採用した小柄な機体として設計され、乗員も1名のみとされた。カモフは搭乗員を1名にして重量を節減する代わりに、装甲板、強力な搭載火器、多くの新型センサー装置を積み込んだ。3機製造されたV-80試作機の第1号機は1982年6月17日に初飛行し、2機のV-80Sh-1前量産試作機も製造された。Sh-1はシュツルモヴィク-1の略で、「単座襲撃機」を意味する。機種選定評価は1986年10月に終了し、Ka-50はMi-28を抑えて選択された。
 Ka-50は、前任機を上回る高度な運動性を有し、同軸反転式ローターによってもたらされる安定した飛行特性は他の攻撃ヘリコプターにはみられないものである。Ka-50は、対空・対地両方への攻撃能力を有する機体として開発されたため、通常の攻撃ヘリコプター以上に空対空ミサイルなどの運用能力に優れている。昼間テレビ自動追跡装置シュクヴァールと自動追跡航法装置ルビコーンを搭載した。

兵器システム

▲機首下に球形のFLIRターレットを増設して夜間戦闘能力を持たせたKa-50N。

 Ka-50がMi-28を抑えて選択されたのは、軽快な運動性、ミサイルのスタンドオフ距離、弾薬類の搭載重量の大きさ、装甲板の広範な使用、そして発射兵器の精度などが評価されたためだった。Ka-50の機関砲は、胴体右側の小翼付け根下の、できるだけ重心位置の近くに取り付けてある。この場所は機体強度が最も高い位置でもあり、発射の反動効果を最小に抑えて精度を最大にすることができる。
 Ka-50の兵器システムの中核を成すのはチューブ発射式のヴィクールATGMで、16発を携行する。これらの代わりにAS-12「ケグラー」空対地ミサイル、最大80発のS-8無誘導ロケット弾、または各種の爆弾を積むこともできる。機内には30mm機関砲が装備されている。
戦闘時の残存性は、赤外線抑制排気管、20mm機関砲弾に耐えられるコックピット装甲板、フォームを貼ったセルフシーリング燃料タンク、システムの高度の冗長性、翼端ポッド内のチャフ/フレア撒布装置によって強化されている。それでも致命的な損傷を受けた場合には、操縦士はK-37射出座席を使用する。この装置では、2基ローターの合計6枚のブレードが自動的に吹き飛ばされた後に、一連の射出動作が開始される。
 追加搭載可能な目標捕捉装置を含めて、Ka-50の電子機器は操縦士の作業負荷を軽減するよう最適化されている。後に夜間行動の必要性が高まると、Ka-50の再評価が行われ、その結果誕生したKa-50N(Nは夜間を示す)は1997年に初飛行した。
 Ka-52アリゲーター(「ホーカムB」)は複座訓練および昼間/夜間戦闘型である。この型では前部胴体の幅が広がって、操縦士/教官とシステム操作員/訓練生の2名が横並びに乗れるようになっている。

諸 元

カモフKa-50チェルナヤ・アクラ「ホーカムA」
タイプ:単座戦場対航空戦闘/近接支援ヘリコプター
寸法:ローター直径各14.50m、全長16m(ローター回転時)、全高4.93m、ローター回転円盤面積合計330.26m2
エンジン:定格出力1,635kWのクリモフTV3-117VKターボシャフト・エンジン2基
重量:自重7,800kg、最大離陸重量10,800kg
性能:最大速度300km/h(最適高度)、巡航速度270km/h(最適高度)、最大垂直上昇率600m/min(高度2,500m)、実用上昇限度5,500m、ホバリング高度限界4,000m(地面効果外)、航続距離540km、航続時間1時間40分(標準搭載燃料)
兵装:機首右側の砲塔内に30mm 2A42半旋回式前方射撃機関砲1門と弾薬280発を搭載、加えて最大3,000kgの兵装を携行

(この記事はワールド・ウェポン<デアゴスティーニ・ジャパン刊>をもとに構成したものです。)
[タイトル写真]U. S. Army/U.S. Marine Corp

公開日 2018/04/24


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