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アクラ級

【第15回】アクラ級 <潜水艦>


アクラ型は1986年にソ連海軍に配備された攻撃型原子力潜水艦 (SSN) である。「アクラ」級SSNは、ソ連海軍の攻撃型潜水艦の能力を大幅に強化すべく設計された。ロシアでは「シューカーB」の公式名称が与えられたが、部隊では一般に「バルス(ユキヒョウの意)」として知られている。

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「アクラ」級SSNの誕生

デアゴスティーニ編集部

▲「アクラ」級は、鋼製船体の潜水艦で、冷戦終了時、ソ連海軍が擁していた「アクラ」級SSNの性能は、アメリカの「ロサンゼルス」級SSNの初期型と同等で、SS-N-21巡航ミサイルによる地上攻撃能力も有していた。

プロジェクト971「シューカー(カワカマスの意)B」級、NATOコード名「アクラ」級は、鋼製船体の潜水艦で、「シエラ」級よりも容易かつ安価に建造することができる。基本的には「ヴィクター」級の後継艦にあたるが、数は「ヴィクター」級ほど多くない。現在このクラスは、ロシアの次第に縮小しつつある原子力推進攻撃型潜水艦(SSN)戦力の約半数を構成している。
最初の7隻(西側では「アクラI」級と呼ばれた)は1982〜1990年に建造されたもので、「プーマ」、「デルフィン」、「カシャロット」、「バルス」、「キット」、「パンテラ」、「ナルヴァル」である。ロシア海軍では、まだ全艦在籍しているが、実際に行動可能状態にあるのは半数程度と見られている。続く5隻(「フォルク」、「モーツ」、「レパード」、「タイガー」、「ドラコン」。1986〜1995年に建造)は、プロジェクト971Uまたは「改アクラ」級に分類され、一方で13番艦であるプロジェクト971Mまたは「アクラII」級の「ヴェプル」は1995年に進水したが、2002年末段階で未完成である。「ヴェプル」に続いて、「ベルゴグラード」、「クーガー」、「ネルパ」の3隻が「アクラII」級として1998〜2000年に進水したが、これらもいまだ完成していない。ほかに少なくとも2隻が計画されたが、建造されなかった。なお、ソ連では潜水艦には個艦名が付けられることはほとんどなく、K(潜水巡洋艦)、B(大型潜水艦)、S(中型潜水艦)、M(小型潜水艦)で始まる番号が艦名となっていた。

進歩した技術

デアゴスティーニ編集部

▲浮上航行中のアクラ級。セイル前方の赤白に塗り分けられた部分はDSRVのメイティングハッチ。縦舵上方のポッドは曳航ソナーの格納部。

1970年代初期に承認された「アクラ」級は、1978〜1980年にグラナト(NATOコード名SS-N-21“サンプソン”)対地巡航ミサイルの搭載のため設計変更が行われた。「アクラ」級は、「ヴィクター」級以前のSSNに比べてはるかに静粛であり、このことはソ連の潜水艦設計にとって大きな進歩であった。この騒音レベルの低減には、商業ベースで入手可能になった西側技術が重要な役割を果たしており、この結果長く保たれてきた「水中の冷戦」におけるNATOの優位は徐々に失われていった。センサー類も大幅に改良され、デジタル技術の採用により「ヴィクター」級に比べて3倍もの距離で標的を探知することが可能になった。
「アクラ」級は、後部フィン頂部に巨大な涙滴型のポッドを装備している。ポッドにはスカット3 VLF(超長波)パッシブ曳航アレイが収納され、フィン内には脱出用ポッドが組み込まれている。「改アクラ」級および「アクラII」級艦では、外殻内に533mm魚雷発射管6基が追加装備。これらの発射管には耐圧船殻内からの再装填ができないことから、チャクラ(NATOコード名SS-N-15“スターフィッシュ”)対潜ミサイルが装備されている可能性が高いと見られている。さらに、「アクラII」級では実用潜航深度が向上している。
1990年代末に「アクラI」級4隻が除籍され、現役に復帰することはないと見られている。残りの艦は北方艦隊と太平洋艦隊に分けて配備されている。

諸 元

デアゴスティーニ編集部

▲アクラ」級の後部フィン頂部にある巨大な涙滴型ポッドには、スカット3“シャーク・ギル”アクティブ/パッシブ曳航ソナー・システム用のセンサー・アレイおよびケーブルが収納されている。

アクラ級(プロジェクト971)
排水量:水上7,500t、水中9,100t
寸法:全長111.7m、全幅13.5
m、吃水9.6m
推進器:190MW OK-650B加圧水冷却型原子炉1基、蒸気タービン1基で出力43,000馬力を供給し、1軸を駆動
速力:水上20kt(37km/h)、水中35kt(65km/h)
潜航深度:450m(最大)
兵装:3M10(SS-N-21“サンプソン”)SLCM(海洋発射巡航ミサイル)、RPK-6/7ヴォドポード(SS-N-16“スタリオン”)ロケット推進核爆雷/魚雷、VA-111シュクヴァル水中ロケット、533mm SET-72、TEST-71M、USET-80魚雷、650mmタイプ65-76魚雷、または魚雷に代えて機雷42個
魚雷発射管:650mm発射管4基、533mm発射管4基
電子装置:(ロシア呼称)チブリス水上捜索レーダー、メドヴェディーツァ945航法システム、モルニヤM SATCOM、ツナミ、キパリス、アニス、シンテーズ、コラ衛星通信システム、パラヴァン曳航VLF受信システム、ヴスプレスク戦闘指揮システム、MGK-503スカット3アクティブ/パッシブ・ソナー、アクラ側面アレイ・ソナー、ペラミダ曳航アレイ・ソナー、MG-70機雷探知ソナー、ブークタ統合ESM/ECMシステム、MG-74コルンド・デコイ2基、MT-70逆探ソナー、ニクロームM IFF
乗員:62名(士官25名、下士官26名)

(この記事はワールド・ウェポン<デアゴスティーニ・ジャパン刊>をもとに構成したものです。)
[タイトル写真]U. S. Army/U.S. Marine Corp

公開日 2014/03/24


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