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ミッドウェイ級

【第24回】ミッドウェイ級 <航空母艦>


「ミッドウェイ」級は、第二次世界大戦中に建造された中で最大のアメリカ軍空母であった。当初6隻の建造が予定されていたが、建造されたのは3隻。「ミッドウェイ」級は、1950年代後半まで一切の改装を施すことなく戦後世代の大型核兵器搭載攻撃機を運用できた。

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「ミッドウェイ」級の改装

デアゴスティーニ編集部

▲50年近い就役期間の中で、「ミッドウェイ」は史上最も劇的な能力向上が図られた艦といっても過言ではない。

最終的には「ミッドウェイ」級の3隻すべてに改装プログラムが適用されたが、作業が長期にわたったため、改装の内容は各艦ごとに大きく異なっている。「ミッドウェイ」(1945年9月就役)および「フランクリン・D・ルーズヴェルト」(1945年10月就役)はSCB-110プログラムに従って改装を受け、2基のスチーム・カタパルトが装着されるとともに、SCB-27C改装艦と同じアングルド・デッキとエンクローズド・バウに変更された。
一方、最終艦の「コーラル・シー」(1947年10月就役)は、SCB-110Aプログラムに従って中央部へ3基目のカタパルトが装着されるなど、さらに広範囲にわたる改装が施された。1960年代半ばになると、本クラスの3隻にはさらなる改装が必要と判断され、「ミッドウェイ」は最新の艦載機を運用可能とするために、1960年代後半を費やしてSCB-101.66による改装を受けた。しかし改装費用が巨額に上ったため、「フランクリン・D・ルーズヴェルト」ではSCB-101.66改装の簡略化版を1968年に実施するにとどまり、「コーラル・シー」に至っては、すでにSCB-110A改装を受けていることから、新たな改装なしでも十分に運用可能であると判断された。
なお、SCB-110およびSCB-110A改装を行ったことにより、「ミッドウェイ」級の兵装搭載量は1,376t、航空ガソリン積載量は134,760リットル、JP5航空燃料積載量は2,271,240リットルとなった。

「ミッドウェイ」級の退役

デアゴスティーニ編集部

▲艦尾から見た「ミッドウェイ」。同艦は1990年代初めまで現役にとどまっていた2隻の「ミッドウェイ」級空母のうちで、能力の高いほうの艦だった。

3隻中最も状態が悪かった2番艦の「フランクリン・D・ルーズヴェルト」は1977年に退役し、スクラップにされた。なお「ミッドウェイ」級は3隻ともベトナム戦争時に同海域に展開している。
「ルーズベルト」の最終時にはAV-8 ハリアーが搭載されSTOVL機の運用テストが行われている。
残りの2隻は1980年にレーガン大統領が就任し、600隻艦隊構想を打ち出したため退役を免れ、耐用年数を延長するための改修が行われた。現役に残った「ミッドウェイ」は、太平洋艦隊に編入されて横須賀を母港とし、「コーラル・シー」は、改装中の空母から移ってきた航空機による、定数を削減した航空群を乗せて大西洋艦隊所属の第一線空母として配備された。
「ミッドウェイ」級は小型であったために、F-14トムキャットではなくF-4N/SファントムIIを搭載しており、S-3Aヴァイキングは配備されていなかった。また「ミッドウェイ」と「コーラル・シー」の両艦にはともに3基の舷側エレベーターが装備されていたが、「コーラル・シー」では3基装備されていたスチーム・カタパルトが、「ミッドウェイ」では2基しか装備されていなかった。
後年両艦には、航空群用に、1,210トンの航空機用武器および4,490,000リットルのJP5航空燃料が搭載された。2隻のうち、1960年代後半に大規模改装を受けた「ミッドウェイ」のほうが高性能であった。AJサヴェージ爆撃機が配備された「コーラル・シー」は、アメリカ海軍初の核兵器運用空母となった。同艦は1980年代にリビア攻撃に参加するため、同海域に展開した。「コーラル・シー」は1990年に、最も徹底的に近代化が施された「ミッドウェイ」は、21世紀まで配備可能と考えられていたが、その2年後、1992年に退役した。

諸 元

デアゴスティーニ編集部

▲カタパルトに搭載したF-4ファントム。

ミッドウェイ/コーラル・シー

排水量:(ミッドウェイ)基準51,000t、満載64,000t (コーラル・シー)基準52,500t、満載63,800t
寸法:全長298.4m、全幅36.9
m、吃水10.8m、飛行甲板幅72.5m
推進器:ギアード蒸気タービンで出力212,000馬力を供給し、4軸を駆動
速力:30.6kt(57km/h)
航続距離:19kt(35km/h)で11,265km
兵装:8連装シー・スパロー艦対空ミサイル発射機2基(ミッドウェイのみ再装填ミサイルなし)、20mmファランクス近接防御武器システム3基
電子機器:(ミッドウェイ)LN-66航海レーダー1基、AN/
SPS-65V対空/水上捜索レーダー1基、AN/SPS-43C対空捜索レーダー1基、AN/
SPS-49対空捜索レーダー1基、AN/SPS-48C 3次元レーダー1基、AN/SPN-35A着艦誘導レーダー1基、AN/
SPN-42着艦誘導レーダー2基、AN/SPN-44着艦誘導レーダー1基、Mk115発射管制レーダー2基、AN/URN-29戦術航法装置(TACAN)1基、AN/SLQ-29 ESM装置1基、Mk36 SRBOCチャフ発射機4基 (コーラル・シー)LN-66航海レーダー1基、AN/SPS-10水上捜索・航海レーダー1基、AN/SPS-43
C対空捜索レーダー1基、AN/SPS-30対空捜索レーダー1基、AN/SPN-43A着艦誘導レーダー1基、AN/
URN-20戦術航法装置(TACAN)1基、AN/SLQ-29 ESM装置1基、Mk36 SRBOCチャフ発射機4基
搭載機:本文参照
乗員:(ミッドウェイ)2,615名および航空群要員1,800名 (コーラル・シー)2,710名および航空群要員1,800名

(この記事はワールド・ウェポン<デアゴスティーニ・ジャパン刊>をもとに構成したものです。)
[タイトル写真]U. S. Army/U.S. Marine Corp

公開日 2014/12/26


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