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ラファイエット級

【第33回】ラファイエット級 <ミサイル潜水艦>


「ラファイエット」級原子力潜水艦は、アメリカ海軍の潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)搭載原子力潜水艦。「イーサン・アレン」級原子力潜水艦の発展型とも言える艦級であった。原子力弾道ミサイル潜水艦として設計された「ラファイエット」級原子力潜水艦の1番艦である。

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誕生と改造

デアゴスティーニ編集部

▲「ラファイエット」級潜水艦の1番艦の「ラファイエット」

アメリカの戦略原子力潜水艦の歴史は1957〜61年に建造された「ジョージ・ワシントン」級から始まった。続いて1959〜63年には「イーサン・アレン」級が建造された。このクラスは、原子力弾道ミサイル潜水艦(SSBN)として設計されたが、旧ソ連の沿岸で作戦行動を取らなければならないという明確な戦略上の不利に直面していた。いわゆる「モスクワ規準」と呼ばれるもので、アメリカ海軍の弾道ミサイル潜水艦は、ポラリス潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の射程に合わせて(最も射程の長かったポラリスA3でも4,600km)、モスクワの目標を破壊するにはソ連に近づいて作戦行動を取らなければならなかったのである。
次にアメリカの戦略潜水艦シリーズに加わったのが「ラファイエット」級で、建造は1960年7月22日にコネチカット州グロトンのジェネラル・ダイナミクス、エレクトリック・ボート社に発注され、1961年1月17日に起工した。1962年5月8日にアメリカ合衆国のファーストレディ、ジャクリーン・ケネディによって進水、1963年4月に就役した。
1970〜78年には、全艦が改造を受け、ポセイドン個別誘導複数目標再突入体(MIRV)が配備された。「ラファイエット」級はもともと、ポセイドンを搭載するために設計された艦で、MIRVを装備した最初のSSBNとして冷戦の歴史にその名を刻んでいる。このMIRVは50kTの弾頭1個を搭載していた。しかし、ポセイドンは機械故障を起こしやすく信頼性に欠け、問題の多いシステムであることが判明した。次に登場したトライデント・シリーズは、ポセイドンを基準として改良されたミサイルだ。978〜83年には12隻がトライデントC4システムを配備するよう改造され、トライデント搭載艦の1番艦となった「フランシス・スコット・キイ」は1979年10月20日に初の哨戒航海を開始した。

主力を務めた「ラファイエット」

デアゴスティーニ編集部

▲ゴールデンブリッジを通過する「ラファイエット」級7番艦の「ウッドロウ・ウィルソン」。

「ラファイエット」級はさらに3つの級に分けられるが、それぞれの違いはわずかである。最初が本来の「ラファイエット」級で9隻、次に改良された「ジェイムズ・マディソン」級10隻、そして最も数の多い「ベンジャミン・フランクリン」級12隻である。「ジェイムズ・マディソン」級の1隻、「ダニエル・ブーン」は、ハワイを訪問した史上初のSSBNとして知られている。
「ラファイエット」級とそれらが装備するポセイドン・ミサイル・システムは、トライデント・ミサイルを配備する「オハイオ」級が生産に入るとともに、近代化されることになった。「ラファイエット」級はトライデントの重要なプラットフォームとされることになり、12番艦の「ダニエル・ブーン」がトライデントを搭載するための改造を最初に受けた。過小評価されがちであまり注目されることもないが、「ラファイエット」級は非常に大きな成功を収めた設計であり、長年にわたってアメリカ海軍戦略ミサイル潜水艦艦隊の主力を務めた。
「ラファイエット」は1991年3月1日に不活性化され、8月12日に退役、同日除籍された。その日にワシントン州ブレマートンで原子力艦再利用プログラムに基づき解体が開始され、1992年2月25日に作業は完了した。

諸 元

デアゴスティーニ編集部

▲「ラファイエット」級潜水艦の進水式に臨んだジャクリーン・ケネディ夫人。

ラファイエット級
排水量:水上標準7,250t、水中8,250t
寸法:全長129.5m、全幅10.1m、吃水9.6m
推進器:ウェスティングハウスS5W加圧水型原子炉1基、ギアード・タービン2基で、出力15,000馬力を供給
速力:水上20kt(37km/h)、水中約30kt(56km/h)
魚雷発射管:533mm Mk65 4基(すべて艦首)
ミサイル:最初の8隻はポラリスA2ミサイルを装備、次の23隻はポラリスA3ミサイルを装備。1968〜70年に5隻がポラリスA3に換装。後に16基の発射管にポセイドンC3を搭載するように改造される。1978〜82年より12隻がトライデントI/C4ミサイルを装備。
電子機器:Mk113 Mod9魚雷発射管制システム、AN/ WSC-3衛星通信トランシーバー、Mk2 Mod4艦載慣性航法システム(SINS)
乗員:140名

(この記事はワールド・ウェポン<デアゴスティーニ・ジャパン刊>をもとに構成したものです。)
[タイトル写真]U. S. Army/U.S. Marine Corp

公開日 2015/09/25


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