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ラ・ガリソニエール級  

【第36回】ラ・ガリソニエール級 <軽巡洋艦>


ラ・ガリソニエール級軽巡洋艦は、フランス海軍が第二次世界大戦前に竣工させた軽巡洋艦の艦級である。戦列艦「ダンケルク級」と随伴できる汎用軽巡洋艦として建造された。1931年・1932年計画で計6隻の建造が認められた。

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ラ・ガリソニエール級の誕生

デアゴスティーニ編集部

▲対空火器が強化されると共に、船体にダズル迷彩が施されているラ・ガリソニエールと同型艦のグロワール。1944年、ナポリ沖。

フランスのラ・ガリソニエール級軽巡洋艦は、イタリアのコンドッティエリ級軽巡洋艦の最後の2隻と同時期に建造された。基本設計は軽巡洋艦エミール・ベルタンをタイプシップとし、地中海を挟んで対峙するイタリア海軍の軽巡洋艦ライモンド・モンテクッコリ級やエマヌエレ・フィリベルト・デュカ・ダオスタ級を対象とする改良型となった。フランス軽巡洋艦で初めて舷側装甲を持ち、自艦の主砲弾に耐えうる防御力を持った艦として設計しなおされた。同型艦にジャン・ド・ヴィエンヌ、グロワール、マルセイエーズ、モンカルム、ジョルジュ・レイグがある。
全般的な能力においてはイタリア艦を明らかに上回っていた。フランス海軍は、本級3隻とダンケルク級1隻、大型駆逐艦6隻を一セットとした高速機動部隊で敵性通商破壊艦を追撃・撃破もしくは敵輸送船団を遠洋にて攻撃できるクラスとして整備された。
152mm 3連装砲塔を採用し、7,600tという小さな基準排水量のラ・ガリソニエール級は、バランスのとれた優れた設計の艦であった。3基の砲塔による計9門の砲は、コンドッティエリ級の8門に対して1門多かったが、他方、全体重量と船体の長さはラ・ガリソニエール級のほうが小さく、防護すべき面積が節約されていた。この結果50mmの主甲板防御とともに最大120mmの舷側装甲を基本設計に取り入れることができた。出力は、コンドッティエリ級の120,000馬力に対し、ラ・ガリソニエール級は84,000馬力であったが、両艦の外海における実効速力は33kt(61km/h)と34kt(63km/h)で、後者がわずかに上回っていた。

トランサム型艦尾

デアゴスティーニ編集部

▲ラ・ガリソニエールと同型艦のジョルジュ・レイグ。1942年。

ラ・ガリソニエール級で注目に値するのは、艦尾がトランサム型であったことだ。この形態は、艦尾波を抑制して抵抗を少なくするため、現代の軍艦設計においては世界中で広く採用されている。このほかの興味深い特徴として、鋼製の網で作られたマットを艦尾から後方に展開し、その上を滑走してきた飛行機を艦尾のクレーンで吊り上げて艦上に収容するという変わった航空機の収容方法を採用していた。
6隻が建造されたラ・ガリソニエール級は、フランスという国家の命運とともに、不幸な経歴をたどった。1940年6月のフランスとドイツの停戦の後、フランス領セネガルの帰趨がイギリスには明らかでなかったため、イギリスはダカール上陸作戦を敢行した。このときにはトゥーロンにいた同クラスの6隻のうち、グロアール、モンカルム、ジョルジュ・レイグの3隻がイギリスを阻止するためにダカールに向かった。グロアールは機関の故障のためカサブランカに入ったが、ほかの2隻はダカールに到着した。
ダカールは実質的には無力化されていたが、1942年11月に枢軸軍が最終的にヴィシー・フランスを占領したときに連合国の統制下に入り、3隻の巡洋艦は連合国の支配下に移った。このときトゥーロンでは、係留されていたフランス海軍の残存主力艦が乗組員によって自沈させられ、残っていたラ・ガリソニエール級の3隻も同様に自沈させられた。その後2隻は、イタリアの手で引き揚げられたが、結局1943年に連合軍の爆撃によって撃沈された。このとき、グロアールはアンツィオに、モンカルムはノルマンディにいた。

諸 元

ラ・ガリソニエール級

同型艦(進水年):「ラ・ガリソニエール」(1933)、「ジャン・ド・ヴィエンヌ」(1935)、「マルセイエーズ」(1935)、「グロアール」(1935)、「モンカルム」(1935)、「ジョルジュ・レイグ」(1936)
排水量:基準7,600t、満載9,120t
寸法:全長178.7m、全幅17.5m、吃水5.3m
推進器:ラトー・ブルターニュまたはパーソンズ・ギアード・タービンで出力84,000馬力を供給し、2軸を駆動
速力:35.7kt(66km/h)
装甲:舷側75〜120mm、甲板50mm、砲塔75〜130mm
兵装:152mm 3連装砲3基(9門)、90mm連装両用砲4基(8門)、13.2mm対空機関銃 8門、550mm魚雷発射管4基
搭載機:水上機2機
乗員:540名

(この記事はワールド・ウェポン<デアゴスティーニ・ジャパン刊>をもとに構成したものです。)
[タイトル写真]U. S. Army/U.S. Marine Corp

公開日 2015/12/24


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