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UC級  

【第42回】UC級 <潜水艦>


 「UC」級はドイツ海軍の沿岸型機雷敷設用潜水艦(Uボート)の艦級。「UC I」、「UC II」、「UC III」の3つの艦級に細分化される。「UC II」級は、「UC I」級より大型で100cm機雷敷設筒6基にUC200機雷18個を収容した。「UC III」級は性能も改善されており、速力は「UC I」級の2倍の速度であった。

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「UC I」級

デアゴスティーニ編集部

▲ドイツの「UC I」級潜水艦。魚雷は搭載せず、機雷12個を携行し、多くの連合国艦船を仕留めた。

 ドイツの「UC(後にUC I)」級潜水艦は、「UB I」級と並行して建造された。「UB I」級をベースにしていたが、船体が延長されており、機雷敷設だけを任務としていたため、魚雷発射管は装備していなかった。往来の激しいイギリス沿岸航路に機雷を敷設することは、特に費用対効果に優れた戦闘形態であったが、狭く活動を制限される海峡では問題が多く、小型艦でなければできない任務であった。「UC」級は「UB I」級より全長が6m弱長く、艦首尾線上で水平舵の前方に、船体を貫くように機雷敷設筒6基を配置する新しい方式が採用された。機雷敷設筒は艦首方向に約30°傾斜しており、自然に注水するようになっていた。各敷設筒にはおもりを付けると沈む機雷2個が収容され、機雷は潜水艦を低速前進させると敷設筒の底から排出されるようになっていた。
このクラスの15隻(UC-1〜UC-15)は、1915年にハンブルクとブレーメンで建造されたが、部品は別の場所で組み立てられていた。機雷敷設は危険な作業で、戦争終結まで残っていた「UC I」級はわずか1隻だけであった。敷設した機雷に自ら接触してしまうという事故も多く、このクラスの少なくとも2隻(おそらく5隻程度)が触雷で失われている。機雷の深度を海中で一度設定すると変更できなかったことも、危険度を増していた。「UC I」級は甲板砲を装備していなかったが、防御用機関銃1挺を砲弾150発とともに装備していた。

「UC II」級と「UC III」級

デアゴスティーニ編集部

▲「UC III」級のUC-93。

 1915年には、ドイツ潜水艦がイギリス客船「ルシタニア」号を無警告で撃沈したいわゆる「ルシタニア」号事件を契機として、国際世論からの非難が集中したため、ドイツはUボート作戦の制限を余儀なくされ、その結果機雷敷設がいっそう重要な意味を持つようになった。さらに任務に特化した潜水艦が求められ、「UB」級の場合と同様に船体が大型化された。その結果登場した「UC II」級は、全長49.4m、2軸推進で水上排水量417t、水中排水量493tであった。艦首側の深いケーシングと広くて頑丈なキールのおかげで、6基の機雷敷設筒に収容できる機雷の数が1個ずつ増えた。さらに機雷敷設後は攻撃も可能なように、500mm魚雷発射管3基と砲弾133発付きの88mm砲1門が装備された。魚雷発射管2基は耐圧船殻の外側で、前部ケーシング内にある機雷投下装置の頭頂部両側に取り付けられた。3基目の魚雷発射管は艦内後部の、方向舵と水平舵機構の部分に固定された。
「UC II」級は64隻建造され(UC-16〜UC-79)、43隻が戦没した。「UC II」級の中で最も長い航続距離を有していたUC-74。UC-74の姉妹艦UC-65は1917年にビーチー岬沖でイギリス海軍巡洋艦「アリアドネ」を撃沈したが、同年のうちに今度は自らがイギリス海軍潜水艦C-15によって沈められた。
「UC II」級に続いて「UC III」級25隻(UC-90〜UC-114)が建造された。このクラスでは、「UC II」級の水上での耐航性不良が改善されており、一部の艦には88mm砲に代えて砲弾120発付きの105mm砲が採用されていた。また100cm機雷敷設筒6基にUC200機雷14個を収容することができた。「UC III」級は性能も改善されており、速力は水上11.5kt(21km/h)、水中6.6kt(12km/h)であった。

諸 元

デアゴスティーニ編集部

▲浅瀬で座礁し、イギリスの駆逐艦によって捕獲された「UC I」級のUC-5。1916年にテンプル・バー埠頭で展示された。

UC I級
排水量:水上168t、水中183t
寸法:全長34.0m、全幅3.2m、吃水3.0m
推進器:ディーゼル1基による出力90馬力、電動機1基による出力175馬力で1軸を駆動
速力:水上6kt(11km/h)、水中5kt(9km/h)
航続距離:水上速力5kt(9km/h)で1,400km、水中速力4kt(7km/h)で95km
兵装:機雷12個
乗員:16名

(この記事はワールド・ウェポン<デアゴスティーニ・ジャパン刊>をもとに構成したものです。)
[タイトル写真]U. S. Army/U.S. Marine Corp

公開日 2016/06/29


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