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ロメオ級 

【第68回】ロメオ級  <潜水艦>


 ロメオ級潜水艦は、ソビエト/ロシア海軍の通常動力型潜水艦である。ウィスキー級潜水艦の発達型であるが、ロメオ級とはNATOコードネームであり、ソ連海軍の計画名は633型潜水艦と呼ばれた。ソビエト、中国、北朝鮮で生産された。

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「ウィスキー」級潜水艦の改良型

▲ソビエトのロメオ級潜水艦。

 ソ連(当時)は1958年にゴルキー造船所で最初の「ロメオ」級(プロジェクト633)潜水艦を建造した。「ロメオ」級はソ連の「ウィスキー」級潜水艦の改良型で、通常は水上を騒音の大きいディーゼルエンジンで航走し、会敵の際に潜航して待ち伏せ攻撃を行なう。潜航能力は低く潜航時の航続距離は10〜20海里、最大潜航可能時間は約半日程度であり、ソナーから逃れても空気補充時にレーダーで必ず探知されてしまう。基本的に第二次世界大戦の後半に運用されていたレベルの性能の、「潜水艦」と称されるが実情は「可潜艦」というべき旧世代潜水艦であり、現代の基準においては、潜水艦としてもはや時代遅れのものと見なされているが、北朝鮮やエジプトにおいては現役である。
当初560隻の建造が計画されていたこれらのディーゼル電気動力潜水艦のうち、実際に竣工したのは20隻だけであった。これは「ロメオ」級の建造と同時期にソ連が原子力潜水艦の実用化に成功したためである。しかし、「ロメオ」級の設計は中国の兵器製造産業の発展計画の一環として同国に譲られ、1962年以降中国で建造されることになった。

中国での生産

▲中国型033潜水艦。中国は主力量産型潜水艦として採用した。

 中国最初の艦は中国名称「タイプ033」として武漢の造船所で竣工した。さらに広州、江南、葫盧島の3か所の造船所がその後計画に参加することにより、1970年代初頭には年間最大9隻が建造されていた。
 中国では合計84隻の「ロメオ」級が建造されたが、現在人民解放軍海軍で現役にあるのは31隻だけで、ほかに9隻が予備艦として残されている模様である。1982〜84年には合計4隻が中国からエジプトに輸出され、これらにはその後、潜水艦発射型ハープーン・ミサイルが装備された。北朝鮮は22隻の「ロメオ」級を運用していると見られるが、その一部は1976年から、中国の援助によって北朝鮮国内で建造されたものと考えられている。ブルガリアは「スラヴァ」と名づけられたソ連製の「ロメオ」級1隻を運用している。
 ソ連で就役していた「ロメオ」級は、全艦が1987年までに退役した。2隻が1982〜83年に訓練艦としてアルジェリアに貸与され、同国はその後さらに近代的な「キロ」級潜水艦を購入した。外形は、中国の「ロメオ」級もソ連の「ロメオ」級も基本的に同一であるが、ソ連艦は艦首にソナー装備を追加しているものが多い。

諸 元

ロメオ級(タイプ033)
排水量:水上1,475t、水中1,830t
寸法:全長76.6m、全幅6.7m、吃水5.2m
推進器:ディーゼル2基、電動機2基で出力4,000馬力を供給し、2軸を駆動
速力:水上15.2kt(28km/h)、水中13kt(24km/h)
航続距離:水上9kt(17km/h)で14,484km
魚雷発射管:533mm発射管8基(6基は艦首、2基は艦尾装備)
基本兵装:533mm対艦または対潜魚雷14発(Yu-4およびYu-1を含む)または機雷28発
電子機器:“スヌープ・プレート”または“スヌープ・トレイ”水上捜索レーダー1基、トムソン・シントラ迎撃ソナー1基(一部の艦のみ)、高周波ハーキュリーズまたはタミール5アクティブ/パッシブ探知および攻撃艦首ソナー1基
乗員:54名(士官10名)

(この記事はワールド・ウェポン<デアゴスティーニ・ジャパン刊>をもとに構成したものです。)
[タイトル写真]U. S. Army/U.S. Marine Corp

公開日 2018/08/28


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