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レイヒ級、ベインブリッジ

【第69回】レイヒ級、ベインブリッジ  <巡洋艦>


 「レイヒ」級ミサイル巡洋艦は、アメリカ海軍のミサイル巡洋艦。1958、9年度計画のミサイル・フリゲート(DLG)として9隻が建造され、1962年より就役を開始した。その後、1975年の類別変更に伴ってミサイル巡洋艦 (CG) に再分類された。

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主兵装は艦対空ミサイル

▲スエズ運河を通過する「ベインブリッジ」。

 「レイヒ」級は、アメリカ海軍にとって初めての、艦対空ミサイル(SAM)を主兵装とした軍艦であった(後から76mm連装砲2基が追加されている)。SAM発射機として、前部と後部に各1基の連装Mk10テリア発射機が設置されており、前部の発射機は艦首のナックル・ラインによって荒波から守られていた。これは、それまでのアメリカ艦には見られない特徴であった。この艦は対空戦を主任務としていたため、対潜装備は限定されていた。
 同型艦には、「レイヒ」(CG-16)、「ハリー・E・ヤーネル」(CG-17)、「ウォーデン」(CG-18)、「デイル」(CG-19)、「リッチモンド・K・ターナー」(CG-20)、「グリッドレイ」(CG-21)、「イングランド」(CG-22)、「ハルゼー」(CG-23)、「リーブス」(CG-24)の9隻があり、いずれも1962〜64年に就役し、全艦が就役期間中に大規模な近代化改装を受けた。この改装では、海軍戦術情報処理システム(NTDS)が装備され、ミサイル発射管制システムはスタンダードSM-1ER(後にSM-2ER)艦対空ミサイル用に改良された。また2基の4連装ハープーン対艦ミサイル(SSM)発射機が装備され、76mm連装砲は2基の20mmファランクス近接防衛兵器システム(CIWS)に換装された。本級はアメリカ海軍史上最小のミサイル巡洋艦となった。

ベインブリッジ

▲航行中の「ベインブリッジ」。

 「レイヒ」級巡洋艦が建造されたのと同時期に、原子力推進の派生型「ベインブリッジ」(CGN-25)が建造されている。「ベインブリッジ」は基本的には「レイヒ」級と同等の艦であるが、原子力機関を搭載するため寸法が大型化して、排水量も増加された。近代化改装も「レイヒ」級と同じように実施されている。
 「ベインブリッジ」は基本的な造りは「レイヒ」級巡洋艦と同じだが、2基のゼネラル・エレクトリックD2G加圧水冷却型原子炉を搭載するため寸法を大型化し排水量を増やしている。
 アメリカ海軍で3番目の原子力水上艦であるとともに世界初の駆逐艦型の原子力艦であった。原子炉は、当初はレーダー哨戒潜水艦(SSRN)「トライトン」のS4Gと同系統の原子炉が検討されていたが、結局、駆逐艦用の軽量原子炉として開発されたゼネラル・エレクトリック社のD2Gが2基搭載された。これは加圧水型原子炉で、熱出力は100~120 MWt程度と推測されており、以後の全ての原子力ミサイル・フリゲートおよびミサイル巡洋艦で踏襲された。原子力推進により、この艦は30kt(56km/h)を上回る速力を持つ。「レイヒ」級の全艦および「ベインブリッジ」は1990年代中期に退役した。

諸 元

▲「RIMPAC '86」に参加した「レイヒ」(CG-16)。

レイヒ級
排水量:基準5,670t、満載8,203t
寸法:全長162.5m、全幅16.7m、吃水7.9m
推進器:ギアード蒸気タービンで出力85,000馬力を供給し、2軸を駆動
速力:32.7kt(61km/h)
兵装:4連装ハープーンSSM発射機2基(ハープーン・ミサイル8発)、連装スタンダードSM-2ER SAM発射機2基(スタンダード・ミサイル80発)、8連装ASROC ASWミサイル発射機(ASROCミサイル8発)、20mmファランクスCIWS 2基、324mm Mk32 ASW魚雷発射管2基(Mk46魚雷6発)
電子機器:AN/SPS-48E三次元対空捜索レーダー1基、AN/SPS-49対空捜索レーダー1基、AN/SPS-10F水上捜索レーダー1基、AN/SPG-55Cスタンダード発射管制レーダー4基、AN/URN-25 TACAN 1基、AN/SLQ-32(V)3 ESM 1基、Mk36 超高速チャフ/フレア発射機(SRBOC)4基、AN/SLQ-25ニキシー曳航式対魚雷デコイ1発、AN/SQS-23Bアクティブ探知/攻撃ソナー1基
搭載機:なし。ただしヘリコプター発着甲板を有する
乗員:423名(士官26名)

ベインブリッジ
排水量:基準7,804t、満載8,592t
寸法:全長172.3m、全幅17.6m、吃水9.5m
推進器:ゼネラル・エレクトリックD2G加圧水冷却型原子炉2基、ギアード蒸気タービンで出力70,000馬力を供給し、2軸を駆動
速力:30kt(56km/h)以上
兵装:4連装ハープーンSSM発射機2基(ハープーン・ミサイル8発)、連装スタンダードSM-2ER SAM発射機2基(スタンダード・ミサイル80発)、8連装ASROC ASWミサイル発射機(ASROCミサイル8発)、20mmファランクスCIWS 2基、324mm Mk32 ASW魚雷発射管2基(Mk46魚雷6発)
電子機器:AN/SPS-48E三次元対空捜索レーダー1基、AN/SPS-49対空捜索レーダー1基、AN/SPS-67水上捜索レーダー1基、AN/SPG-55Cスタンダード発射管制レーダー4基、AN/URN-25 TACAN 1基、AN/SLQ-32(V)3 ESM 1基、Mk36超高速チャフ/フレア発射機(SRBOC)4基、Mk6ファンフェア曳航式対魚雷デコイ1発、AN/SQQ-23ソナー1基
搭載機:なし。ただしヘリコプター発着甲板を有する
乗員:558名(士官42名)

(この記事はワールド・ウェポン<デアゴスティーニ・ジャパン刊>をもとに構成したものです。)
[タイトル写真]U. S. Army/U.S. Marine Corp

公開日 2018/09/26


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