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アーレイ・バーク級

【第9回】アーレイ・バーク級  <イージス駆逐艦>


目標の捕捉・識別、武器の決定・誘導などが自動化されたイージス・システムを搭載する「アーレイ・バーク」級は、レーダーに捉えられにくいステルス機能を持つミサイル駆逐艦であり、60隻を超える建造数を誇っている。

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アメリカ初の大型ステルス艦

デアゴスティーニ編集部

▲1991年に就役した1番艦の「アーレイ・バーク」(DDG-51)。同級の艦名は、第二次世界大戦時にアメリカ海軍で最も攻撃的かつ最も成功した駆逐艦指揮官の名前から付けられた。(写真/U.S. Navy)

「アーレイ・バーク」級ミサイル駆逐艦は、「クーンツ」級ミサイル駆逐艦と「リーヒィ」級および「ベルナップ」級の各ミサイル巡洋艦の、ガスタービン推進後継艦として設計された。当初は、「タイコンデロガ」級巡洋艦よりも安くて能力の低い艦を意図していたが、高度に進んだ武器とシステムを採り入れたことで、非常に高性能の汎用軍艦となった。「アーレイ・バーク」(DDG-51)は、レーダー反射断面積を削減するためのステルス形状技術を採り入れて設計された、アメリカ海軍で最初の大型艦である。この駆逐艦は、最初は旧ソ連の航空機、ミサイルおよび潜水艦に対する防御を任務としていたが、その後は脅威の高い区域における対空、対潜、対水上艦、および打撃作戦に使用されている。
耐波性を著しく改善した新しい船体の外形によって、「アーレイ・バーク」級は荒れた海でも高速を維持することが可能。船体の形は、適当なフレアーと水線におけるV型外観によって特徴づけられる。船体は主に鋼鉄で造られているが、マストは上部の重量を軽減するためアルミニウム製になっており、ケブラー製の装甲が重要な機械室と作戦室の周りに装備されている。「アーレイ・バーク」級は、アメリカの軍艦では初めて、NBC環境に対応した完全装備を施されており、乗組員は船体と上部構造物の中にある防護された区画に入る。

イージス・システムを搭載

デアゴスティーニ編集部

▲1995年に就役した9番艦の「ラッセル」(DDG-59)。同級の他艦と同様、「ラッセル」もNBC環境に対応した完全装備を施しており、その上部構造物表面は、ステルス性を考慮した角度になっている。(写真/U.S. Navy)

AN/SPY-1Dフェイズド・アレイ・レーダーは、イージス武器システムの探知能力、中でも敵の電子対抗手段(ECM)への対応能力に著しい進歩をもたらした。同システムは、海軍戦闘部隊に対するあらゆるミサイルの脅威に対抗するよう作られている。これまでのレーダーは、機械的に回転するアンテナが360°回転する間に、レーダービームが1回目標を撃つだけで、次いで複数目標に対処するには別々の追尾レーダーが必要であった。それに比べてイージス・システムは、これらの機能を一つのシステムの中に組み込んでいる。AN/SPY-1Dの固定された4つのアンテナから放射された電波ビームは電子的に全空間を走査し、数百目標を同時に捜索・探知・追尾する能力を有する。AN/SPY-1DとMk99射撃指揮装置は、遠方で敵の航空機とミサイルを迎撃するために垂直発射スタンダード・ミサイルを誘導する。個艦防御用としては、ブロック1に性能向上したファランクスCIWSが装備されている。
なお、「アーレイ・バーク」級駆逐艦は2013年現在、61隻が建造されているが、さらに6隻が発注中である。これほどの大量建造は、第二次世界大戦後にアメリカが建造した水上戦闘艦のなかでも最多を誇っている。

諸 元

デアゴスティーニ編集部

▲2012年に就役した62番艦の「マイケル・マーフィー」(DDG-112)は、現時点での最新艦だが、さらに6隻が発注中および建造中である。(写真/U.S. Navy)

アーレイ・バーク級
排水量:基準8,300t、満載9,200t
寸法:全長142.10m、全幅18.30m、吃水7.60m
推進器:ゼネラル・エレクトリックLM2500ガスタービン4基で78,330kWを供給し、2軸を駆動
速力:32kt(59km/h)
兵装:4連装ハープーンSSM発射筒2基(最初の25隻のみ)、Mk41垂直発射ミサイル・システム2基(最初の25隻はスタンダードSM-2MR、ASROCおよびトマホークSSMの各ミサイルを90発、以後の艦は96発)、127mm両用砲2門、20mmファランクスCIWS 2基、NATO発展型シー・スパロー(フライトIIAのみ)、Mk46またはMk50魚雷を装填する3連装324mm Mk32 ASW魚雷発射管2基
電子機器:対になったAN/ SPY-1Dイージス・レーダー2基、AN/SPS-67水上捜索レーダー1基、AN/SPS-64航法用レーダー1基、AN/ SPG-62スタンダード発射管制レーダー3基、AN/SLQ-32 ESM装置1基、Mk36スーパーRBOCチャフ発射機2基、AN/SQS-53Cバウ・ソナー1基、AN/OQR-19曳航アレイ・ソナー1基
搭載機:ヘリコプター発着艦甲板のみ。DDG-79以降はシコルスキーSH-60シーホークLAMPS MkIII 2機
乗員:303〜327名(フライトIIAは370〜380名)

(この記事はワールド・ウェポン<デアゴスティーニ・ジャパン刊>をもとに構成したものです。)
[タイトル写真]U.S. Navy

公開日 2013/09/24


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