模型を作ってシェアするホビーコミュニティ ホビコム by デアゴスティーニ

柏崎星奈 1/7 (硫黄泉)  サフレス塗装の話 その1 ⑤

2014/05/06 22:41

M_image

  ブラボーとは

塗装工程に入りました。
いわゆるサフレス塗装、サーフェーサーレス彩色によるフィニッシュで仕上げていきます。

また怪しげな解説つきでいきますね(^^

サフレス塗装とは、サーフェーサーなどの隠ぺい力のある下地塗りを行うことなく、
透明度のある塗料を用いた仕上げによって、白レジンの透明感を生かす塗装技法
のことです。

「 ♪手の平を太陽に透かしてみれば真っ赤に流れるぼくの血潮 ♪・・」という歌があります
(手のひらを太陽に 作詞:やなせたかし 作曲:いずみたく )
人間の肌にはある程度の透明感があります。同じく白レジン(ウレタン樹脂)もそれ自体が
光をある程度透過する材料です。よって肌、髪を仕上げる際にその透明感を生かして仕上げれば
人間を模したフィギュア(とりわけ美少女)としては美しくなるのではないかという魂胆で考えられたんでしょうね 推測ですが。

色彩とは、受けた光のうち反射する光によって人間の網膜を刺激する物体の性質をいう。
私が現在生業としている某国家資格を昔受けたときに強制的に覚えた色彩の定義です 意匠法
なんていう科目がありました 

図解で説明します。
上の写真1は、レジンRの上に隠ぺい力のある塗膜C1(たとえばサーフェーサー)を形成し、その上に、ベタ塗り(隠ぺい力がある)で肌色の塗膜C2を形成した状態を示しています。
そもそも隠ぺい力があるということは、ハッチで示す丸い粒粒の顔料の割合が媒質(アクリル樹脂)に対して多いということです。①で示すように、光は一番上の層C2の顔料のみで反射して、人間はその色(肌色)のみを認識します。
その下の層C1で反射すべき光(色)②、レジンR層で反射すべき光(レジン色)③、透過光④は、その上の層の顔料によって覆いつくされているため、認識できないことになります(実際には
ある程度透けますのでそうとはいえないのですが)。
 この場合の色は、①のみのべた塗りの肌色となります(実際には下地の影響を受けますが あくまでサフレスとの比較の話です)。

M_image

  ブラボーとは

上の写真2は、レジンRの上に、隠ぺい力のない透明性のある膜C1(たとえば顔料なしの染料系のピンクのクリアカラー)を形成し、その上に同じく隠ぺい力のない透明性のある膜C2(たとえば顔料なしの染料系のオレンジとピンクの混色クリアカラー)を形成した状態を示しています。
顔料によって、下の層が覆いつくされることがありません。
光は各層で反射しますから、、上の層C2で反射した光(色)①、下の層C1で反射した光(色)②、レジンR層で反射した光(レジン色)③、透過光④のすべてを認識できることになります。染料系クリアカラーの代わりに顔料を減らした顔料系塗料(クリアで割った擬似クリア)を使用しても同じことがいえます。
この場合の色は、①+②+③(+④)の足し算となります。
サフレス塗装とは必然的に上記写真(2)の塗装法となります。いいかえれば、レジンRの透明感(③、④)は得られるものの、すべての層が透過しているため、色は上から下までの足し算で計算して割りださなければならないということです。
 同じカラーでも吹きつけ時間と重ねる回数によってどんどん濃くなります 常に「色付きセロファン」を何枚重ねたか計算しながら色塗りする必要があります。
  よって濃くなりすぎた時点でもどることはできません。すべて一からリセットしてやり直す必要があります。逆にいえば薄く吹いている時点では色味の変更は容易に可能であるということです。
肌色をぬっていて赤み成分(ピンク味)が足りないとおもったらクリアレッドを加算することで色味を調整することが可能です。
 当然ながら下地まで筒ぬけですので、下地はレジンの白均一にしておくことが前提となります
これまでの工程の下地処理にシアノン(白色でほぼレジンと同色)を使用して通常のパテ(色が不均一になるという意味のパテ)を使用しなかったのはそのような理由によるものです。

M_image

  ブラボーとは

実際にやってみましょう
ガイアのサフレスフレッシュピンク(クリアカラー)です。このままべた塗りすると
トンでもない色になります。クリアカラーの特性(透明水彩と同じです)から色そのものを
うすくすれば、なぜか肌色(ピンク寄り)になるんですよね 不思議ですね
 ですので、吹きやすくするために、大量の半光沢クリアで割り、適度にシンナーで
希釈します。
まず肌の影となる部分に、影色として吹き付けていきます(上の例で層C1を形成)
薄くした状態で吹いていき徐々に色を濃くしていき適当なところでやめます。

M_image

  ブラボーとは

こんな感じですね

つぎに、層C2をオーバーコートします。

カラーは、サフレスフレッシュピンク(クリアカラー)にサフレスフレッシュオレンジ
を加え(大体の比率は3:1)、ピンクに若干オレンジに振った色を基本色として全体に重ねていきます
ただし極ハイライト部分は若干少なめに吹いていきます。基本はやはり単色グラデーションとなります。

M_image

  ブラボーとは

こんな感じですね

よって、
シャドー部は、層C1の色と層C2の色とレジンRの色の和(①+②+③(+④))
ハイライト部は、層C2の色とレジンRの色の和(①+③(+④))
となるわけです。
 

M_image

  ブラボーとは

塗った状態で光をバック気味にあててみます。
わかりますでしょうか
耳とか目の周りとは透けてますよね
これがレジンの透明感ですね

サーフェーサーで蓋をして隠ぺい力のある塗料を
ガーっとベタ塗りすればこのようにならないでしょう 多分。

M_image

  ブラボーとは

腕もこんな感じですかね

M_image

  ブラボーとは

クリアカラーの特性として、上から吹いたクリアカラーが
下のクリアを溶かします。
また時間が経過すると色味が変化します
必ず1日以上置いて色が落ち着いた段階で修正吹きをしてみることにしています。
半光沢クリアにつや消しクリアを加えてクリアのオーバーコートをします
この段階でも色味が変化します(その後でも修正吹きは可能ですが)

全体を仮組みして色のバランス確認しました。

閲覧ありがとうございました。
最後の画像入れ替えました。こちらの方が肉眼に近いかな


製作日誌の公開範囲
インターネット全体
コメントを受け付ける範囲
ホビコムメンバーまで

ブラボー19 お気に入り登録9   ブラボーとは


コメント12件

ヒロユキ

ヒロユキ
なるほどねぇ〜♪( ´▽`)

たしかに肉のイメージどおりの肌の色になってます…いやあ、これはスゴイですよd(^_^o)

サフレスカラーを店で見たことはありますが、こういう塗装の為に用いるのですね(^_^)

05月06日 23:27このコメントを違反報告する

modeller田村

modeller田村
透明感のある肌色が自然で良いですね!!!ブラボー
私はあまり考えたこと無い事なので
勉強になりました。
続きも楽しみにしてます。
これからも宜しくお願いします。

05月06日 23:34このコメントを違反報告する

icecoffee450

icecoffee450
エアブラシ塗装上手いですね。繊細で素晴らしいです。私はいつもつい厚めに塗っちゃってhiroyuki@マルチさんのような繊細な塗装からは程遠い仕上がりになってしまいます。

05月06日 23:53このコメントを違反報告する

hiroyuki@マルチ

hiroyuki@マルチ
ヒロユキさん

今回から肌色のカラーレシピ変えてます
自分で製作日誌に色味を確認せよなんて書いておきながら
時間が経ってから なんかこの色でいいのかな~
という気がしてきました。ともあれドボンはいつでも
できるので冷却期間をおいてみます

サフレスカラーは、ピンクのクリアが重宝しましね

05月07日 00:16このコメントを違反報告する

hiroyuki@マルチ

hiroyuki@マルチ
田村さん
こんばんは 
お風呂入っていたら遅くなってしまいました。
自分なりのまとめの意味で書いてみました
多分こういうことなんだろうということで怪しげな
ところは暖かく見守ってください。
 ただ、こうなっているだろうと頭の中で整理しておくと
塗装のイメージはつかみやすいかとおもいます。

 肌色は難しいですね 思い通りに出せないです
もっとピンク寄りになるかとおもったのですが、加えたオレンジ
が劇的に変化したので。

05月07日 00:22このコメントを違反報告する

hiroyuki@マルチ

hiroyuki@マルチ
黒豆さん
どうも こんばんは
風呂入ってました
皆さんの投稿見るのは明日ですね

下地処理の影響がもろに出ます
腕部分を接合処理したときのアラさが多少でてしまいました。
(その部分はグロスの白でぼかしております) 
サフレスは、塗装が大変というより下地の均一、平滑仕上げ
の方が大変ですね

05月07日 00:29このコメントを違反報告する

hiroyuki@マルチ

hiroyuki@マルチ
模型道楽さん

あっ ヘビーランクになられたんですよね
おめでとうございます。

製作日誌も自分が今までやっていることはなんだったんだろうと
頭の中を整理する意味でかいてます。それが何かの役に立つの
であれば幸いです。
 多少正確さに欠ける記述もありますが、温かい目でごらんいただければ
とおもいます。

05月07日 00:33このコメントを違反報告する

hiroyuki@マルチ

hiroyuki@マルチ
icecoffee450さん

今日はすっかりコメントとかおそくなってしまいました
icecoffee450さんの投稿も含め明日みさせていただきます

シンナーの希釈率とか適当にやってるんで、垂れて流れるときが
ありますね 濃くなって変にダマが飛ぶよりいいだろうとおもって結構
おもいきって薄めてしまいます 
 
シンナー代わりにクリア塗料で希釈してますんで、
 クリアは常時ストックしておかないとすぐになくなりますね(^^

05月07日 00:58このコメントを違反報告する

TAK-H

TAK-H
とても勉強になりました!

色を突き詰めていくと結局、CGも写真も塗装も、
「光を学ぶこと」に集約されるので、
難しすぎて、最近とても悩んでいます。

05月07日 16:53このコメントを違反報告する

hiroyuki@マルチ

hiroyuki@マルチ
TAK-H さん
こんばんは
何か参考になるところがあったのであれば幸いです。
仰るとおり光の具合で色が変わります。
よくいわれるように塗装は日中にが原則ですよね
どうしてもエアブラシが夜間になるので
その場では日中の光で確認できないです。

昼みると全然違った色になることがありますしね。

05月07日 22:46このコメントを違反報告する

すばる

すばる
サフレス系の塗料はこのように使うのですね。
これは・・・真似できるかなぁ・・・。
先生のレベルまではかなり長い道のりになるのは必須。
これは経験が必要ですね。
レジンキットの時、参考にして頑張ってみます( `・ω・´)ゝ

09月17日 23:22このコメントを違反報告する

hiroyuki@マルチ

hiroyuki@マルチ
すばるさん
>レジンキットの時、参考にして頑張ってみます

肌の基本色は、オレンジ、ピンクなどですが、それをシンナー、クリアで薄~く
のばして、シャドー部には何回も吹いて、ハイライト部には吹く回数を減らしているだけです 手を動かしていればすぐにコツわかりますし、何てコトありません。すばるさんなら絶対大丈夫。

09月19日 01:40このコメントを違反報告する


コメントを書く1,000文字以内

Ms_noimage

コメントを投稿するにはログインが必要です。