「次元走破」
早くしなさいよ! 「鬼目羅」っ!!
御嬢。奴の次元改鋳が開始されるまで、まだ時間がある。
違うって! 私はね。アイツを今すぐ血祭りに上げたいのよッ!!
かつて、一人の男によって仕組まれた「願い」の争奪戦……。
主催者が傀儡とする「オーディン」を除いた12名の戦士が、
命を懸けて戦うのである。そして生き残った者の
生命を神崎優衣に移植することで、彼女の消滅は回避される。
「願い」を叶えるというのは虚言であり、参加者を釣る口実でしかない。
ライダーの戦いは、結局のところ無効になったんでしょ。
主催者の神崎士郎が妹の意思に沿った結果だ。
「タイムベント」によって繰り返される時間の中で
他者の生命を奪う兄を止めたのだ。
でも神崎兄妹は、ミラーワールドに類する異次元に姿を消して、
今は次元の狭間で「神」の役割にあるんだって。
あれだけ好き勝手して、今度は私の身内……いえ、次元の人々を
巻き込むなんて許せない。アイツの目論見なんて全部ぶッちぎってやる。
神崎士郎は各次元を俯瞰することによって、複数の神崎優衣を見た。
今度は、その妹さん達を助けようってんでしょ。
やはり多次元においても神崎優衣は少なからず消滅の危機にあった。
故に多次元を平行して操作・改鋳し、妹の存続を目指しているのだ。
それで失敗したら、タイムベントで時間を巻き戻すってわけね。
次元の狭間を駆けるエマ・時操衆に突如として、
輝きを放つ羽が、ゆるやかに降り注ぐ。それは光とともに炸裂し、
エマの走行を阻む。彼女の前に現れたライダーの名は、オーディン。
私の「走り」を止めた……。許し難い行為ね。
「鬼目羅」は、オーディンがこれまでの傀儡ではないことに気付いた。
当初の目的は、神崎兄妹の排除であった。妹一人と多次元全体の
存続は秤に掛けるまでもない。奴が妹を守っていないのなら、
既に神崎優衣は消滅したか。おそらくは、自らの手で。
「鬼目羅」! アンタはそこで見てなさい。今からコイツを片付ける!
己がマシンを唸らせ、オーディンに吶喊するエマ。
御嬢。この戦いの鍵を握るのは、君だ。頼りにしているぞ……。
コメント2件
- エンドウ
-
博士、
既存のGpzで初めからよかったんですよ(≧▽≦)/
一人で勝手に相談せずに無用の長期暴走造作してしまいました、
暴走している分、別の形でDUCATIは投稿しますよ。
01月09日 20:39 | このコメントを違反報告する
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