ネオゼネバス帝国軍指揮官、聖騎士ウニャオ。
ウニャオは約一年振りの休暇を、愛機セントゲイルと供に、軍の保養地区で過ごしていた。
野性ゾイドの個体観察を楽しんでいたところ、ふと、遥か前方の崖上に、白い野性ゾイドがたたずんでいるのが見えた。
「ライガーゼロ?」
念願であったライガーゼロを乗りこなす夢に、ウニャオは胸を躍らせた。
愛機・セントゲイルを駆り、ライガーゼロの元へと距離を縮めた。
間近で見るライガーゼロ、気高く、誇り高く、美しい・・そんな機体に興奮し、
心奪われた・・のもつかの間、ライガーゼロにこちらの存在を察知されてしまった。
すぐさま捕獲を試みる・・が、俊敏なライガーゼロから閃光の一撃
ストライクレーザークローが放たれた。
バシュゥゥッツ!
愛機・セントゲイルの右脚部が軽々と引き裂かれ吹き飛んだ。
冷静沈着なウニャオであったが、俊敏な一撃に驚き、反射的にライガーゼロの頭部に
マグネイズスピアを向けていた。
ガキンガガッッ!!・・無残にもスピアが頭部を貫き、ライガーゼロの機能を停止させていた。
野生のライガーゼロを目の当たりにしたウニャオは、冷静さを失い大きなミスを犯してしまったのだった。
・
ウニャオは、ライガーゼロとセントゲイルを、軍の研究ドッグへ持ち込んだ。
帝国軍BLOKシステムの第一人者であり、ウニャオの良き理解者である
ダイチ博士に経緯を話した・・。
「・・では、一ヶ月後に来なされ。」
博士は穏やかに答えた。
・
そして、一ヶ月後・・・
目の前には、見事に融合したライガーゼロとセントゲイルの勇姿があった。
「ありがとうございます!」
ウニャオはダイチ博士に礼を言った。
・・しかし、あの変わらない事実がよぎる。
無意味な戦いで、ライガーゼロを破壊・・そして血を吸わせてしまった、愛機・セントゲイル・・。
「この事実を胸に刻む・・お前をプラッディーゲイルと名づける!」
と、うにゃおが心の奥底から叫ぶや否や、ライガーゼロと融合したセントゲイル・・
否、ブラッディーゲイルが呼応するがごとく、機体が一瞬で深紅に染まったのだった。
コメント3件
- K-Zo.
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こんにちは。
うひゃあスゴイっ!! 一枚目のデジラマにぶったまげて大急ぎで飛び込んで拝見させていただきました。
ストーリーもお見事! 聖騎士ウニャオはゾイドを大事にする人物と見える、という点も非常に好感が持てます。ブラッディーゲイルはこれから聖騎士ウニャオといかなる戦いに赴くのか? 彼らに立ちはだかる強敵は何者か? よろしければ続きをお願い致します。もちろん急がなくて結構です、ゾイドをたっぷりお楽しみ頂きながらどうぞ。
02月12日 11:49 | このコメントを違反報告する
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