タミヤ1/48「ドイツ駆逐戦車 ヤークトパンサー (後期型)」を使用したビネットです。
森で出会ったヒョウとキツネの図。
時期は1944年の晩秋、有名なアルデンヌの戦いの少し前を想定しています。
技術上の最大のポイントは、スギの表現です。これはシノブゴケというコケを自分でプリザーブ処理したもので、この時点ではおそらく世界最初の試みです。のちにマルタケ・インターナショナルに技術供与し、「針葉樹の葉」として商品化されましたが、この情景の完成から「針葉樹の葉」発売までの数ヶ月間、これこそが世界で一番リアルなスギを表現した情景であったと自負しています。
その他、製作過程については以下をご参照ください。
http://www.oct.zaq.ne.jp/modelograd/g1_11.htm
コメント5件
- modeller田村
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確かにリアルな杉ですね!!!!
プリザーブ処理って植物の水分を樹脂置換する方法ですか?
凄く興味有ります。
1枚目の写真迫力有りますね。
12月05日 15:02 | このコメントを違反報告する
- 屋根裏部屋の男
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プリザーブフラワーのお話は以前から噂に聞いているのですが、とても手間がかかるんですよね?
天然素材を使うとホントにリアルな物が出来ますね♪
ご自身で処理されるなんて素晴らしいです!
12月05日 17:06 | このコメントを違反報告する
- ブラスコウ/秋友克也
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>modeller田村 さん
ありがとうございます!「プリザーブ」自体は「保存処理」みたいな意味で、広義にはいろんなやり方がありますが、手芸業界ではアルコールで脱水、グリセリンで保湿という手順を指すのが普通です。グリセリンは密閉せずに放っておくと数ヶ月から数年で蒸発してしまいますが、塗料でコーティングすればだいたい大丈夫なようです。
最初の写真は、このアングルを発見したときに「やった!」と思いました。こうして当初の想定以上の効果を発揮するアングルが見つかることがあるので、ジオラマはやめられません。
>屋根裏部屋の男 さん
ありがとうございます!
プリザーブの手間は、処理する素材次第です。軟弱な材料を脱水する場合は、いくつかの段階に分けてアルコールの濃度を上げていかないとボロボロになってしまいます。しかしこのシノブゴケはかなり組織が強く、直接アルコールで脱水できるので、手順はかなりラクです。大量にアルコールを使うので臭いのと、陰干しのスペースが必要になるのが面倒ですね。
実はいくつか他の素材でも模型用プリザーブの研究をしているのですが、主に強度の問題がつきまとい、このシノブゴケほど成功したものは他にありません。
12月05日 17:18 | このコメントを違反報告する
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