【第21回】小スケール人形フィギュアへの塗装
ジオラマが打ち出すメッセージ性の要となる人形フィギュアに塗装・演出加工を施します。すべて市販品をそのまま使用しています。
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兵士の塗装
ジオラマにはストラクチャーやオブジェクト、テクスチャーの構成等、製作にあたっての検討要素はたくさんありますが、人形フィギュアはその中でも特に強いメッセージ性を持たせる要素として、重宝されています。
本パートでは、市販品で入手した人形フィギュアの色を塗り替えます。水性アクリル塗料そのままでも着色するには充分なクオリティですが、往々にして塗膜の分、厚ぼったくなってしまい、オモチャっぽい仕上がりになります。素材本来の衣服のモールドを活かしつつ、立体感を高める塗装手法をご紹介します。
今回は幸い、下地のオリジナルカラーが濃い青なので、この青が透ける程度にうすめた濃度の塗料で筆塗りし、ウォッシングの要領でふき取りを繰り返して、衣服にも立体感を持たせています。
また、このあとに黒色でウォッシングを施すので、色味としては完成イメージよりも明るめに塗装しておくと、発色が暗くなりすぎずに仕上げることができます。
民間人の塗装
その他プライザー(Preiser)社の建築模型などに活用されている人形フィギュアを民間人モデルとして採用しました。価格も安くディティールも申し分ないのですが、ツルツルした素材なので下地塗りが必要な点と、やはりここまで小スケールフィギュアの全塗装は細かい作業で、多少の慣れが要求されます。
今回の人形フィギュアの塗装で使用した塗料はすべてGSIクレオスの水性ホビーカラーです。選択した塗料については安全性とコストパフォーマンスを第一に検討して、選択した一例です。
水性アクリルの塗料だけでも、各社より価格・クオリティ共にさまざまなラインで発売されていますので、作風に合った素材を探してみるのも、模型製作の楽しみにつながります。
塗装を終えた人形フィギュアを乾燥させている状態です。塗装用のクリップは先端が鋭利なうえ、はさむ力が強いので、ずっとはさみっぱなしにしておくと、フィギュアを傷つけてしまう懸念があります。故に作業時以外ではこのようにテープで仮固定して乾燥させています。
公開日 2015/07/17
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