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ブルムベア

【第104回】ブルムベア  <自走砲>


 ブルムベアは、第二次世界大戦のドイツの歩兵の支援を目的としたドイツ軍の自走砲である。ドイツ軍での名称はIV号突撃戦車、制式番号 Sd.Kfz.166 は、IV号戦車の車台をベースに開発・製造された。ブルムベアのニックネームは正式名称ではないが、一般的にこの名称で知られている。

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突撃榴弾砲

▲1944年11月、ノルマンディーの戦いで破壊されたブルムベアを調査するイギリス陸軍兵。

ブルムベア(「灰色グマ」の意)は、1943年にIV号突撃戦車として登場した。砲塔を取り除いたIV号戦車の前部に、傾斜装甲板で構成される箱型構造物を載せた車両で、特別開発の榴弾砲が前面装甲板にボールマウントされていた。43式突撃榴弾砲と呼ばれるこの砲は非常に砲身が短く、砲身長は12口径であった。装甲は全面に施されており(前面の装甲厚は100mm)、5名の乗員に対する防御は良好であった。後には側面にシュルツェンが追加され、また大半の車両にはツィンメリット塗布剤のコーティングが施された。これは、敵の対戦車チームが車体に磁石吸着式対戦車地雷を貼り付けるのを防ぐためである。ブルムベアの初期型は自衛用火器を持たなかったが、後期型では車体前面の装甲板に機関銃が装備された。

 戦闘区画は広々としており、150mm弾薬を最大38発収納できた。車長は榴弾砲の後部に着座し、天井装備のペリスコープによって目標を選択する。砲操作と装弾は2名の乗員で行い、残りの1名が射撃を担う。操縦手は通常、前部左側の操縦席に着座している。大半の目標とは直接射撃で交戦するが、間接射撃用の設備も用意されていた。

戦場のブルムベア

▲車体右側の起動輪。

 ブルムベアは終戦までに313両前後が製造され、大半が機械化歩兵および歩兵部隊の直接支援に使用されたようである。この車両は攻撃隊の第1波とともに前進して、防衛拠点の弱体化や掩蔽壕の破壊を行った。しかし、近接対戦車兵器に対しては脆弱だったため、敵の対戦車チームが近づきすぎないよう、歩兵がブルムベアに密着する必要があった。特に、車両側面の一部の装甲は30mmと薄かった。
 ブルムベアは通常、1〜2両が攻撃地域に分散配置された。短砲身の榴弾砲は装甲目標に対しては威力が弱く、防御用兵器としてはあまり役に立たなかったが、これは、本来の任務が爆風効果を持つ榴弾の投射である以上、やむを得ないことである。ブルムベアはその重量ゆえに、機動性にも難があった。路上では十分高速だったが、接地圧が高すぎるために、軟弱な地表を走行する際にはしばしば身動きが取れなくなったのである。
 しかしながら、ブルムベアは歩兵陣形が要求するちょうど良いレベルの火力支援を提供できたため、兵士の間では人気が高かった。車重が重くて扱いにくく、初期の車両では近接防御手段もなかったが、ブルムベアは大半の兵器に対しては十分な防御力を持っており、そして何よりも強力な榴弾砲を搭載していたのである。

諸 元

ブルムベア

乗員:5名
寸法:全長5.93m、全幅2.88m、全高2.52m
エンジン:出力265馬力のマイバッハV型12気筒ガソリン・エンジン1基
重量:28,200kg
性能:最大路上速度40km/ h、最大路上航続距離210km、渡渉水深0.99m
兵装:150mm榴弾砲、7.62 mm機関銃1〜2挺

(この記事はワールド・ウェポン<デアゴスティーニ・ジャパン刊>をもとに構成したものです。)

[タイトル写真]U. S. Army/U.S. Marine Corp

公開日 2021/08/24


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