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チャレンジャー1

【第24回】チャレンジャー1 <戦車>


チャレンジャー1は1980年代後半に、イギリス軍に配備されていたチーフテンの後継戦車として開発された。1983年からイギリス陸軍に引き渡されたチャレンジャー1は、1991年の湾岸戦争で大いに活躍し、期待通りの高性能戦車であることを自ら実証した。

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第1機甲師団のチャレンジャー

デアゴスティーニ編集部

▲1991年、湾岸戦争砂漠の嵐作戦で活躍した近衛スコッツ竜騎兵連隊のチャレンジャー1。

チャレンジャー1は湾岸戦争でイギリス陸軍第1機甲師団の中核となった。同師団は第4および第7機甲旅団で構成され、第4機甲旅団では第14/第20国王近衛軽騎兵連隊(第4近衛戦車連隊と1個近衛騎兵連隊で増強)が、第7機甲旅団では女王近衛アイリッシュ軽騎兵連隊と近衛スコッツ竜騎兵連隊(ともに第17/第21槍騎兵連隊で増強)がチャレンジャー1を装備していた。
チャレンジャー1の120mm L11A5旋条砲は、400mmの装甲さえも貫通する砲弾を発射でき、いかなる旧ソ連製戦車をも一撃で撃破する能力を有していた。主要な対戦車砲弾は装弾筒付徹甲弾(APDS)と翼安定式装弾筒付徹甲弾(APFSDS)であったが、榴弾(HE)や粘着榴弾(HESH)なども携行していた。
防御面に関しては、チャレンジャー1はチョバム・アーマーで覆われていた。この装甲は、レジン・マトリックスで保持された高密度セラミック素材のブロックを、2層の鋼鉄板の間に挟みこむ形で構成されている。この非常に高価な素材は、高速徹甲弾に対しては500mmの通常装甲にほぼ匹敵し、歩兵用対戦車兵器で用いられる対戦車榴弾(HEAT)に対しては800mmの通常装甲とほぼ同等の防御力を有していた。要するに、チョバム・アーマーはほとんどの携帯式ロケット弾や有線誘導ミサイルによる攻撃に耐えることができるのである。構造的に言うと、この装甲は高速の徹甲弾弾芯の衝撃を吸収、発散するように、多数の金属、セラミック、プラスチック層で構成されている。
チャレンジャー1は車体および砲塔前面の装甲板が非常に厚く、巧みな避弾経始が取り入れられている。これにより、超至近距離からの発射を除いて、すべての通常対戦車兵器に対し、乗員の防御力を倍増させている。正確な装甲厚は推測の域を出ないが、チャレンジャー1がチーフテンMk5より5tほど重くなっている。

チャレンジャー1の派生型

デアゴスティーニ編集部

▲湾岸戦争時、クエートに派遣されたチャレンジャー1。

チャレンジャー1には4つの主要型が存在する。基本型のチャレンジャーMk1、砲手用熱画像装置を装備したチャレンジャーMk2、より安全な内装を備えるチャレンジャーMk3、そして決定版のチャレンジャーMk4である。また、チャレンジャー1コントロール旅団指揮官用戦車、チャレンジャー1コマンド大隊指揮官用戦車、上部構造物を固定したチャレンジャー訓練戦車、チャレンジャー装甲修理回収車などに改造されたものもある。
チャレンジャー1は2000年末にイギリス軍の第一線から退いたが、再生プログラムにより288両前後が新品同様の状態でヨルダンに売却されることになり、最初の車両が1999年に引き渡された。なお、ヨルダンでは、チャレンジャー1はアル・フセインの名で呼ばれている。
チャレンジャー1をベースにした特殊用途向け装甲戦闘車両(AFV)に、チャレンジャー1コントロールとチャレンジャー1コマンドがある。前者は旅団指揮官用に作られたもので、主砲用の砲弾を44発しか搭載できない。後者は大隊指揮官用で、やはり砲弾搭載量が削減されている。さらに、チャレンジャー1の特殊型には戦闘ドーザー・ブレード型もある。これは、車体を埋没させる戦闘態勢をとるために地面を掘ったり、対戦車塹壕や障害物の除去、防御用土塁の構築、通行困難地での通路敷設などに使用される。このドーザー・ブレードは15分以内に着脱可能で、ピアソン地雷除去プラウと交換することもできる。また、イギリス陸軍向けに81両製造されたチャレンジャー装甲修理回収車は、52tウインチ、予備ウインチ、それにチャレンジャー用パワーパックを吊り上げ可能な油圧制御クレーンを装備している。なお、前面に装備されたドーザー・ブレードは、地上固定装置やクレーン安定装置としても使用できる。

諸 元

チャレンジャー1

乗員:4名
寸法:全長11.55m(主砲含む)、全幅3.52m、全高2.98m
エンジン:出力1,200馬力のパーキンス・コンダーV型12気筒ディーゼル・エンジン1基
重量:58t
性能:最大路上速度56km/h、最大路上航続距離約400km、渡渉水深1.07m、登坂能力60%、越堤能力0.91m、越壕能力3.15m
兵装:120mm主砲1門、7.62 mm機関銃1挺(主砲同軸)、7.62mm対空機関銃1挺

(この記事はワールド・ウェポン<デアゴスティーニ・ジャパン刊>をもとに構成したものです。)
[タイトル写真]U. S. Army/U.S. Marine Corp

公開日 2014/12/26


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