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T17E1スタッグハウンド装甲車

【第44回】T17E1スタッグハウンド装甲車 <戦闘車両>


 スタッグハウンド装甲車は、第二次世界大戦中にアメリカ軍によって開発されたが、アメリカ軍では使用されず、すべての車両がイギリス陸軍と英連邦諸国軍に供与された。開発時の名称は、T17E1装甲車、アメリカ陸軍での形式は、M6装甲車である。

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充実した兵装

デアゴスティーニ編集部

▲1944年、イタリア戦線で砲塔上に日除けのパラソルを設置したスタッグハウンド。

 第二次世界大戦の序盤、北アフリカ戦線でドイツ国防軍と戦ったイギリス軍は、火砲を搭載した装輪式装甲車の有用性を認識し、アメリカ軍もその認識を同じくした為、偵察用の火砲搭載装輪装甲車がアメリカで開発される事になった。フォードが6輪式のT17、GMC(GMシボレー)が4輪式のT17E1を開発し、評価試験の結果T17E1の方が良いとされ、アメリカ軍ではT17E1にM6の形式名が与えられたものの、問題ありとして結局実戦使用されず、全てイギリス軍に供与される事となった。イギリス戦車調達使節団が初期バッチ300両を要求し、その後さらに多くの発注が続いた。1942年末には最初の量産車が工場から送り出され、イギリスおよび英連邦軍の部隊にスタッグハウンドMkIの名称で支給された。T17E1は1942年から43年末にかけ、約2800両が生産された。
 この車両は充実した兵装を備える大型車両として完成し、砲塔には37mm砲と同軸架装の7.62mmブローニング機関銃が装備された。1943年にイタリアで初陣を飾った後、スタッグハウンドはカナダ、ニュージーランド、インド、ベルギーの各軍に支給された。スタッグハウンドには、完全自動油圧トランスミッション、車両後部に横並びに配置された2基のエンジンなど、独特の特徴がいくつかあった。乗員はペリスコープを使用することができた。砲塔は油圧で旋回し、追加兵装として7.62mmブローニング機関銃2挺を取り付けることができた。このうち1挺は対空用にピントル架装され、もう1挺は車体前部に装備された。

スタッグハウンドの派生型

デアゴスティーニ編集部

▲ニュージーランド軍のスタッグハウンド、1944年。

 配備後にはいくつかの派生型も登場した。その一つはスタッグハウンドMk.I (T17E1)で、最初に生産された原型形式(T17E1)。37mm砲と7.62mm機銃を装備し、約2800両生産された。
 スタッグハウンドMk.IIは、MK.Iの主砲を3インチ榴弾砲に換装。また、75mm砲搭載のクルーセイダー戦車の砲塔を取り付けたものはスタッグハウンドMkIIIと呼ばれた。
 アメリカで開発された派生型としてはスタッグハウンドAA (T17E2)があり、これは対空用に12.7mmブローニング機関銃2挺を取り付けた動力操作砲塔を搭載し、約800両生産された。ほかにも、砲塔をM8自走砲と同じ短砲身75mm砲搭載のものに換装した試作型のT17E3やローラーを装備した地雷処理用の実験モデルから指揮車両まで、無数の改造型、現地派生型があった。頑丈なスタッグハウンドは優れた働きを見せ、乗員からも好まれた。
 終戦後は、各国で余剰となった車両が輸出されるなどし、様々な国で使用が続けられた。レバノン内戦では複数の勢力により使用され、現地改修によりキューポラを増設した車両や、シールド付きのM2重機関銃を砲塔上に設置した車両なども使用されていた。

諸 元

デアゴスティーニ編集部

▲"Lulu"と呼ばれる地雷処理ローラーを装備したスタッグハウンド。

スタッグハウンドMkI
乗員:5名
寸法:全長5.49m、全幅2.69 m、全高2.36m
エンジン:出力97馬力のGMC270 6気筒ガソリン・エンジン2基
戦闘重量:13.92t
性能:最大路上速度89km/h、最大航続距離724km、渡渉水深0.8m、登坂能力57%、越堤能力0.53m

(この記事はワールド・ウェポン<デアゴスティーニ・ジャパン刊>をもとに構成したものです。)
[タイトル写真]U. S. Army/U.S. Marine Corp

公開日 2016/08/30


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