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レオパルト1

【第71回】レオパルト1 <戦車>


 レオパルト1は、第二次世界大戦後に西ドイツが開発した第2世代主力戦車。1964年から生産され、1965年9月に最初の生産車両がミュンヘンのクラウス・マッファイ社で完成し、生産は1979年まで続いた。2003年をもって、ドイツ陸軍から全車退役した。

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レオパルト1の基本モデル

▲C2にMEXASを追加した改修車輌であるカナダ陸軍のレオパルトC2A1 MEXAS

 新生西ドイツ陸軍が創設されたのは1950年代半ばであるが、当時の装備は、いずれも90mm砲を搭載するアメリカのM47とM48であった。やがてM47を105mm砲搭載型の戦車と交代させることが決定され、比較試験用の試作車を製作するために、AグループおよびBグループの2組の設計チームが選定された。ちょうどその頃、フランスでもアメリカ軍供与のM47の後継としてAMX-30の試作車が製作されていたため、一時は西ドイツで設計中の2種類の主力戦車のいずれか、またはフランスのAMX-30を両国陸軍共通の主力戦車とすることが考えられた。しかし、結局両国は独自の道を歩むこととなり、西ドイツではAグループ開発の設計がレオパルト1として採用された。
 レオパルト1主力戦車は西ドイツ向けに2,437両が生産され、4種の基本モデルはそれぞれ、レオパルト1A1(装甲追加型はレオパルト1A1A1)、レオパルト1A2、レオパルト1A3(新型溶接砲塔を装備)、レオパルト1A4(新型溶接砲塔と新型射撃指揮システムを装備)と命名された。この戦車は輸出でも成功を収め、オーストラリア(90両)、ベルギー(334両)、カナダ(114両)、デンマーク(120両)、イタリア(920両、うち720両はイタリア国内でOTOメララ社が生産)、オランダ(468両)、ノルウェー(78両)などで採用されている。1982年には、ギリシャとトルコの発注(106両と77両)に対応するため、クラウス・マッファイ社とクルップMaK社で生産が再開された。

主砲L7旋条砲と追加装備

▲高性能の主力戦車と言われた西ドイツ軍のレオパルト1A1。

 レオパルト1の主砲はイギリス製のL7シリーズ旋条砲である。この砲は、APDS(装弾筒付徹甲弾)、APFSDS(翼安定式装弾筒付徹甲弾)、HEAT(対戦車榴弾)、HESH(粘着榴弾)、煙幕弾といった各種の弾薬を発射可能で、携行弾薬数は60発である。主砲同軸には7.62mm機関銃がマウントされ、砲塔頂部にも対空用として同型の機関銃が、砲塔両側には各4基の3連装発煙弾発射器が装備されている。主砲には砲安定化装置が装着されており、戦車が路外を移動中でも安定した射撃を行うことができる。レオパルト1にはNBCシステムが装備され、車長、砲手、装填手用に暗視装置一式が用意されている。導入当時の暗視装置は第1世代の赤外線使用のものであったが、これは第2世代のパッシブ暗視装置に交換されている。
 レオパルト1用には広範囲にわたる追加装備も開発されていて、渡河用のシュノーケルを装着すれば渡渉水深は最大4mに達する。車体前部には操縦手が操作する油圧式ドーザー・ブレードを装着でき、戦場における障害物の除去や整理に使用できる。大半の西ドイツおよびオランダ向けレオパルト1の砲塔にはアップリケ装甲が装着され、ミサイルやHEAT弾に対する装甲防御力を増強している。
 レオパルト1には、その基本シャシーをベースとした派生型ファミリーが開発されており、これらは、戦場において主力戦車を完全に支援できるように設計されている。これらの特殊型は、ゲパルト自走対空砲を除いてすべてキールのMaK社で設計・生産されており、同社は主力戦車型も少数生産している。

諸 元

▲追加改良を行った改修車輌であるノルウェー陸軍のレオパルト1A1

乗員:4名
寸法:全長9.54m(主砲含む)、車体長7.09m、全幅3.25m、全高2.61m(最高部まで)
エンジン:出力830馬力のMTU 10気筒ディーゼル・エンジン1基
重量:40t
性能:最大路上速度65km/h、最大路上航続距離600km、登坂能力60%、越堤能力1.15m、越壕能力3m
兵装:105mm L7A3旋条砲1門、7.62mm MG3機関銃2挺

(この記事はワールド・ウェポン<デアゴスティーニ・ジャパン刊>をもとに構成したものです。)

[タイトル写真]U. S. Army/U.S. Marine Corp

公開日 2018/11/28


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