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BRDM-1 

【第91回】BRDM-1  <装甲車>


 BRDM-1は、旧ソビエト連邦製の水陸両用型装甲偵察車両である。ワルシャワ条約加盟国でも広く使用されたほか、アフリカや中東の多くの国に輸出された。大半のソ連軍部隊は、BRDM-1を約10年間運用した後、発展型のBRDM-2と交代させた。

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完全水陸両用車両

▲補助輪を展開した状態のBRDM-1。

1954年よりゴーリキー自動車工場(GAZ)によって開発され、1957年に制式採用された。BRDM-1のレイアウトは一般の自動車と似ており、エンジンとトランスミッションが車体前部、操縦手と車長が中央部、小型の乗員室が後部に配置されている。車体への出入口は、天井と乗員室後部に設けられたハッチのみである。車体両側の前輪と後輪の間には動力駆動の腹部車輪があり、車両が泥濘や凹凸のある地表を走行する際に、操縦手がこの車輪を接地させる。中央タイヤ圧調整システムが標準装備されていて、状況に合わせてタイヤ圧を調整することも可能である。例えば、砂地を走行する際にはタイヤ圧を下げ、舗装路を走行する際にはタイヤ圧を最大に上げる。

 BRDM-1は完全水陸両用で、浮航時には車体後部のウォーター・ジェット1基により9km/hで推進する。浮航前には前部のトリム・ベーンが起立し、ビルジ・ポンプが起動する。
 BRDM-1の通常兵装は車体頂部の前方に装備された7.62mm SGMB機関銃1挺で、この銃は90°旋回(左右各45°)し、俯仰角は−6°〜+23.5°、弾薬は合計1,070発を携行可能である。一部の車両では、同じ機関銃が車体後方に、12.7mm DSHKM機関銃が車体頂部前方に取り付けられている。

BRDM-1の派生型

▲BRDM-1派生型の9P110。

 BRDM-1からの派生型であるBRDM-U指揮車両には追加の通信装置が装備され、BRDM-1RKhb放射線/化学兵器偵察車は汚染地域の識別用に設計されている。BRDM-1RKhbは車体後部に、標識用のポールとペナントを収容する2個のラックを取り付けている。必要なときには、これらのラックが車体後部で90°回転して、ポールとペナントを立てられるようになっている。
 BRDM-1には3種類の対戦車ミサイル装備型が存在する。最初のモデルは3基の3M6シュメル(AT-1“スナッパー”)対戦車誘導ミサイルを搭載し、射程は2,500mである。ミサイルは発射機に載せられた状態で装甲車体の内部に格納され、発射時に車体上部に持ち上がるようになっている。2番目のモデルは最初のモデルに似ていたが、4基の3M11ファランガ(AT-2“スワッター”)ミサイルを装備し、射程は3,000mであった。諸般の事情により、このモデルはワルシャワ条約加盟国以外には輸出されなかった。就役した最後のモデルは、6発の9M14マリューツカ(AT-3“サガー”)ミサイルを装備するもので、最大射程は3,000mであった。この車両では、車内に追加のミサイルが搭載された。有線誘導ミサイルの9M14は、車内から発射するか、または車両から最大80m離れた場所から分離照準・発射管制ユニットによって発射でき、1973年の第四次中東戦争では大きな効果をあげた。

諸 元

BRDM-1

乗員:5名
寸法:全長5.70m、全幅2.25 m、全高1.90m
エンジン:出力90馬力の6気筒ガソリン・エンジン1基
重量:5.6t
性能:最大路上速度80km/h、最大路上航続距離500km、渡渉水深/水陸両用、登坂能力60%、越堤能力0.4m、越壕能力1.22m

(この記事はワールド・ウェポン<デアゴスティーニ・ジャパン刊>をもとに構成したものです。)

[タイトル写真]U. S. Army/U.S. Marine Corp

公開日 2020/07/31


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