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BRDM-2 

【第92回】BRDM-2  <偵察車>


 BRDM-2は、ソビエト連邦製の偵察戦闘車である。「BRDM」とは、ロシア語で「装甲偵察哨戒車」の略。 前任のBRDM-1を更新するため、1962年よりゴーリキー自動車工場(GAZ)により設計され、現在もロシア連邦軍やその他45カ国で使用されている。

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薄い装甲

▲補助輪が展開されているポーランド軍のBRDM-2。

BRDM-2 4×4水陸両用偵察車はBRDM-1の後継車両として開発され、1966年に初めて公の場に姿を現したが、実はその数年前から就役を開始していた。BRDM-2の主な改良点としては、車長と操縦手の視界の改善、より強力な武装を搭載した完全内蔵型の砲塔、路上速度や浮航速度を向上させる大出力型エンジン、NBC防御システムの装備、航続距離の増大などが挙げられる。

 BRDM-2の完全溶接鋼鉄製車体は装甲厚がわずか7mmで、これとは別に前部プレートが14mm、車体下面はわずか2〜3mmである。このため、地雷の爆発に対しては脆弱である。
 操縦手と車長は車体前部に着座する。両者の前面にはフロントガラスがあり、戦闘時には装甲ハッチのカバーで防護される。頭上にはそれぞれハッチ・カバーがあり上部に開閉するが、乗員4名の乗降手段はこのハッチのみである。ルーフ・ハッチのないターレットには、高性能の14.5mm KPVT重機関銃と7.62mm PKT同軸機関銃が装備されており、弾薬の携行数は14.5mm弾が500発、7.62mm弾が2,000発である。
 BRDM-1と同じく、BRDM-2も腹部車輪を採用しており、泥濘や凹凸のある地表を走行する際にはこの車輪を降ろす。BRDM-2にはさらに、中央タイヤ圧調整システム、赤外線暗視装置、NBCシステム、無線機、ナヴィゲーション・システム、ウィンチなども装備されている。

BRDM-2の派生型

▲ポーランド陸軍の独自改良型であるBRDM-2M-96を改良したBRDM-2M-97。

 BRDM-2の基本シャシーは特殊車両ファミリーのベースに使用されている。これらの車両には、BRDM-2-RKhb NBC偵察車やターレットのないBRDM-2U指揮車両がある。対戦車誘導ミサイル搭載型もいくつかあり、最初のモデルは9M14マリューツカ(AT-3“サガー”)ミサイル6発を搭載し、射程は3,000mであった。3M11ファランガ(AT-2“スワッター”)ミサイルを搭載するモデルも登場したが、最新型では9M113コンクルス(AT-5“スパンドレル”)ミサイル5発をいつでも発射できる状態で車体頂部に装備している。このミサイルの射程は最低でも4,000mである。このほか、9M31ストレラ1(SA-9“ガスキン”)地対空ミサイル・システムもBRDM-2のシャシーを使用しており、4発のミサイルを即時発射可能な状態で携行している。
 9P137は、9M17 ファランガ対戦車ミサイル発射機9K8を搭載した車両で、西側では「BRDM-3」の名称で呼ばれていたが、これは、ソビエト軍の制式名称ではなく、西側が独自に命名したものである。ロシア連邦発足後には"BRDM-3"の名称が付けられた車両がBTR-80の派生型として存在しているが、本車との関連性はない。
 BRDM-2は大半のソ連軍部隊でBRDM-1と交代したほか、一時期は世界の約40カ国で就役し、アンゴラ、エジプト、イラク、シリア、ベトナムなどでは実戦も経験した。

諸 元

BRDM-2

乗員:4名
寸法:全長5.75m、全幅2.35 m、全高2.31m
エンジン:出力140馬力のGAZ-41ガソリン・エンジン 1基
重量:7t
性能:最大路上速度100km/h、最大路上航続距離750km、渡渉水深/水陸両用、登坂能力60%、越堤能力0.4m、越壕能力1.25m

(この記事はワールド・ウェポン<デアゴスティーニ・ジャパン刊>をもとに構成したものです。)

[タイトル写真]U. S. Army/U.S. Marine Corp

公開日 2020/08/31


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