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ノース・アメリカンT-6テキサン

【第105回】ノース・アメリカンT-6テキサン  <練習/攻撃機>


 T-6 テキサンは、1930年代から1960年代にかけて使用されたノース・アメリカン社製のレシプロ高等練習機。アメリカだけでなく、イギリスやイギリス連邦諸国で使用され、第二次世界大戦後は日本を含むさらに多くの国で使われた。アメリカ陸軍航空隊ではAT-6、アメリカ海軍ではSNJ、英連邦諸国では「ハーヴァード(Harvard)」と称された。

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長く活躍したAT-6

▲飛行するT-6テキサン。

 ノース・アメリカンAT-6テキサンは1935年4月に試作機が初飛行し、幅広い用途で長く活躍した。テキサンはアメリカ陸軍航空隊ではAT-6、アメリカ海軍ではSNJ、英連邦諸国では「ハーヴァード(Harvard)」と称された。AT-6は10年間に17,000機以上がノース・アメリカン社で製造され、その中にはアメリカ海軍向けのSNJシリーズも含まれていた。このほかに、アメリカ以外の4か国で4,500機がライセンス生産されている。
 1948年、アメリカ空軍の独立に伴って型式名が整理され、AT-6から高等練習機を表す「A」の接頭記号が外されたが、これと同時に、航空機自体も新しい道を踏み出すことになった。具体的な後継機が見当たらなかったため、2,068機のT-6に大規模な再生作業が適用されたのである。再生機では、後方の教官席が高くなって、コックピット内の配置が一新されたほか、燃料搭載量が増加し、新しいプロペラ・スピナー、操向式尾輪、P-51マスタング・タイプの降着装置、フラップ作動レバーが取り付けられた。1949年から1953年にかけて生まれ変わったテキサンは、T-6Gと名称変更され、NATO諸国に操縦訓練機として多数が提供された。カナダのカンカー社も、ほぼ同仕様のT-6JハーヴァードMkIV 285機を製造している。

バリエーション

▲海上自衛隊で使用されたSNJ。

 朝鮮戦争の初期には、軽武装のT-6Fが対ゲリラ型の戦闘に使用されたが、これらはやがて、前線航空統制(FAC)および戦場監視任務に適するよう改修されたLT-6G(97機製造)と交代した。LT-6Gはフランスとトルコにも提供された。
 ポルトガルとフランスは、T-6Gの主翼下に爆弾や機関銃用のラックを取り付けて、海外植民地の治安維持任務に使用した。201機の提供を受けたスペインは、そのうちの120機に戦闘機を表すC.6の制式名称を付与し、近接航空支援機として使用した。この機体は、7.62mm機関銃2挺と10kg爆弾10発またはロケット弾12発を主翼に携行することができた。
 日本では、1955年1月から自衛隊への供与が開始され、T-6D/F/Gが航空自衛隊に167機、海軍型SNJ-5/6が海上自衛隊に48機引き渡された。中間練習機として使用されたが、すでにジェット機の時代となっており、基本設計自体も時代遅れとなっていたため、航空自衛隊では1960年代に後継機のT-1と交替した。一部は航空救難群に移管されて救難機として使用されたが、それも1970年までに退役し姿を消した。退役後所沢航空発祥記念館にて099号機が屋内展示されている。また、浜松広報館では010号機が屋内展示されている。海上自衛隊では、1960年代にKM-2との交替を終えた後も数機が連絡機としてしばらく使用されていた。

諸 元

ノース・アメリカンT-6テキサン

タイプ:縦列複座武装練習機
寸法:全幅12.81m、全長8.84m、全高3.57m、主翼面積23.57m2
エンジン:出力600馬力のプラット&ホイットニーR-1340-49星形ピストン・エンジン1基
重量:自重1,769kg、最大離陸重量2,338kg
性能:最大速度338km/h、巡航速度235km/h、高度3,048mへの上昇時間7分24秒、実用上昇限度7,376m、航続距離1,012km
兵装:固定前方射撃用機関銃1挺、T-6Gでは各種軽攻撃兵器を主翼下のパイロンに携行(代表例は機関銃ポッド2基とロケット弾6発を個々のレールに搭載)

(この記事はワールド・ウェポン<デアゴスティーニ・ジャパン刊>をもとに構成したものです。)
[タイトル写真]U. S. Army/U.S. Marine Corp。

公開日 2021/09/24


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