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ダッソー・ミラージュ2000

【第18回】ダッソー・ミラージュ2000  <戦闘機>


ダッソー ミラージュ2000は、フランスのダッソー社製の軍用機。迎撃戦闘機の要求に基づいて開発されたが、改良され、ミラージュ・シリーズ初の戦闘機・攻撃機(爆撃機)・偵察機など複数の用途での運用が可能なマルチロール機となった。

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新型デルタ翼機の開発

デアゴスティーニ編集部

▲ラファールの配備が行き渡るまでの間、フランス空軍の防空任務はミラージュ2000Cが担った。同空軍のミラージュは旧ユーゴスラビアやアフガニスタンでも活躍した。

ミラージュ戦闘機シリーズを開発してきたフランスのダッソー社は、その第3世代機となるミラージュ2000でデルタ翼設計に立ち返った。この機体では、負の縦安定性とフライ・バイ・ワイヤ操縦系統の採用によって、従来のデルタ翼機の欠点を解消することが試みられた。ミラージュ2000は、前身機であるミラージュIIIの高揚力の大面積主翼、燃料や電子機器を豊富に積める広い機内空間、低い誘導抵抗を受け継ぐと同時に、安定性を劣化させたコンピューター制御の機体によって、優れた運動性と低速操縦性、より低い着陸速度などを得ている。
新型デルタ翼機の開発は、1972年にデルタ1000計画として開始された。当初、この計画は優先度が低かったが、1975年12月にダッソー将来戦闘機計画(ACF)が中止されたため、本腰を入れて開発されるようになった。こうして、1976年3月に正式な仕様書が作成され、1982年の就役を目指したミラージュ2000の開発プログラムがスタートした。
ミラージュ2000は、大型で翼面荷重が低い主翼に、強力な高揚力装置と操縦翼面を取り付けている。SNECMA M53ターボファン・エンジン用の空気取入口は、従来のミラージュと同様の形状で、その外側には小型の渦流発生用ストレーキが取り付けられている。機体構造の大部分は従来通りの合金製で、一部にカーボン・ファイバーが使用されている。
ミラージュ2000の試作機は5機で、1978年3月10日に初号機が初飛行した。試験プログラムの最中に導入された幅広の垂直尾翼(前縁は単純な形状で後縁付け根にフェアリングがある)は、最初の量産型となるミラージュ2000C単座迎撃機にも採用された。

初期型2000C

デアゴスティーニ編集部

▲ミラージュ2000Cは、1991年の湾岸戦争を筆頭とする多くの紛争に実戦投入された。(写真/DeA Picture Library)

1982年11月20日に初飛行したミラージュ2000Cは、1983年4月に納入が開始されて、フランス空軍第2戦闘航空団の3個飛行隊にM53-5エンジンとトムソン-CSF <acronym title="ドップラー変調レーダー">RDM</acronym>を搭載した初期の量産型が配備された。これら初期型のうち37機は、1994〜97年にミラージュ2000-5仕様に改良されている。
2000Cの38号機からは、静止推力95.12kNのM53-P2エンジンとトムソン-CSF/ダッソー・エレクトロニークRDI(ドップラー・インパルス・レーダー)が導入され、これが初期型の決定版となった。RDIは、シュペル530Dセミアクティブ・レーダー誘導(SARH)空対空ミサイル(AAM)によるルックダウン/シュートダウン迎撃戦闘に最適化されたものであった。
フランス空軍向けのミラージュ2000Cは合計121機が製造された。これとほぼ同じ機体が、M53-P2エンジンと、シュペル530Dを発射できるよう改修されたRDMを搭載して輸出向けに製造された。ミラージュ2000戦闘機の初期型は、アブ・ダビ、エジプト、ギリシャ、インド、ペルーに輸出され、アブ・ダビはミラージュ2000R偵察機も同時に発注した。
1986年にミラージュ2000の能力強化プログラムが開始され、ミラージュ2000-5多用途作戦機が誕生した。フランスの他、8ヶ国に採用され、1992年に台湾とカタールがこのミラージュ2000-5を取得。さらに、フランス空軍が最初に取得した37機の2000Cが2000-5仕様に改修された。1999年の春には、ギリシャが15機の改良型ミラージュ2000-5 MkII(M53-P2エンジン搭載)を発注した。アラブ首長国連邦は、保有しているミラージュをMkII仕様に改修するとともに、合わせてMkIIを新規に購入した。ギリシャはまた、既存の10機のミラージュ2000EGを改修してMkIIを補強している。
ダッソー社はフランス空軍向けに複座のミラージュ2000B機種転換訓練機も製造しており、また、これとほぼ同じ型がミラージュ2000の海外運用国向けに製造されている。

諸 元

デアゴスティーニ編集部

▲フランス空軍のミラージュ2000N。(写真/DeA Picture Library)

ダッソー・ミラージュ2000-5
タイプ:単座多用途戦闘機
寸法:全幅9.13m、全長14.36 m、全高5.20m、主翼面積41.0m2
エンジン:アフターバーナー使用時定格静止推力98.06kNのSNECMA M53-P20 ターボファン・エンジン1基
重量:自重7,500kg、最大離陸重量15,000kg
性能:最大速度2,335km/hまたはマッハ2.2(高高度)、初期上昇率17,070m/min、実用上昇限度16,460m、航続距離1,850km(Hi-Hi-Hiミッション時)
兵装:胴体前方下面に30mm DEFA554固定式前方射撃機関砲2門、加えて最大6,300 kgの投下兵装品を搭載可能

この記事はワールド・ウェポン<デアゴスティーニ・ジャパン刊>をもとに構成したものです。)
[タイトル写真]U. S. Army/U.S. Marine Corp

公開日 2014/06/25


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