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三菱F-2

【第49回】三菱F-2  <戦闘機>


 三菱F-2は、F-1の後継として開発された日本の航空自衛隊の戦闘機である。1995年に初飛行を行い、2000年から部隊配備を開始した。F-16を大型化した機体に空対艦ミサイルを最大4発搭載可能で、戦闘機としては世界最高レベルの対艦攻撃能力と対空能力を兼備する。

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平成の零戦

デアゴスティーニ編集部

▲三沢基地の誘導路を進む第3飛行隊所属のF-2A。

 1987年10月、日本は主として三菱F-1の後継機として使用するために、ロッキード・マーチンF-16Cファイティング・ファルコンを原型として大幅に変更を加えた支援戦闘機を開発することを決定した。その結果として誕生した三菱F-2は、価格が極めて高くなり、激しい議論を呼び起こすこととなった。F-2 1機の価格は、ほぼ同等であるF-16Cブロック50/52の実に4機分に相当する。しかし、このことは、日本がハイテク航空宇宙工業力を維持しようとする意気込みの表れと見ることもできよう。
 F-2の主翼には、全複合材料製でF-16よりも面積が25%大きいものが採用され、その前縁にはレーダー波吸収材料が使用されている。胴体はF-16Cと比べて前部が延長されていて、ここには総合電子戦システムを含むミッション用電子機器が収納されている。その他の特徴としては、アクティブ・フェイズド・アレイ・レーダーを収納するために長くなった機首、大きくなった水平尾翼、ブレーキ・パラシュートの付加およびキャノピーが強化された点を挙げることができる。
 主契約会社の三菱重工は機体の組み立てと前部胴体の製造を担当し、それ以外の主要アッセンブリーはロッキード・マーチン、川崎重工および富士重工が分担した。両翼端にはAIM-9または三菱電機製のAAM-3空対空ミサイルを搭載し、加えて、11か所のハードポイントに主要攻撃兵器であるASM-2対艦ミサイルやその他の攻撃兵器を搭載することができる。 公式な愛称ではないが、関係者やファンからは「平成の零戦」や「バイパーゼロ」などと呼ばれることがある。

2011年に最終号機を納入

デアゴスティーニ編集部

▲2009年訓練のため、グアムにあるアンダーセン空軍基地に集結したF-2A。

 F-2プログラムは、大幅な遅れとコストの高騰に加えて、主翼に発生した亀裂や強いフラッターといった機体構造上の問題に付きまとわれた。試作機として2機の単座型XF-2Aと2機の複座型XF-2Bが製造され、XF-2Aの第1号機が1995年10月7日にこの機種としての初飛行を行った。同年の末近くに日本政府は、F-2 130機を製造して1999年に就役させるという内容のプログラムを承認した。しかし、機体構造上の不具合を修正するための遅れから、F-2の就役は2001年にずれ込んだ。
 航空自衛隊は141機のF-2(うち58機は複座型F-2B)を取得することを計画していたが、「ブルー・インパルス」展示飛行チーム用として計画されていた11機の複座型は1997年に取り消されて、計画数は合計130機(83機のF-2Aと47機のF-2B)に削減された。 F-2B複座型では、戦闘能力を完全に持たせたために、燃料積載量は685rに削減された。F-2BはT-2に代わって、高等/実用機転換訓練および技量保持の訓練機として使用される見込みである。
 2001年2月までに57機の製造が予算上で承認され、第1号機は2000年10月に航空自衛隊に納入された。量産初期の機体は、最初に浜松の第1術科学校と臨時F-2飛行隊に引き渡された。臨時F-2飛行隊は2001年4月に運用態勢を完了し、それまでF-1部隊であった第3飛行隊と交代して、F-2部隊としての新生第3飛行隊となった。最初に製造された45機のうち、それ以外の機体は松島基地への引き渡しが開始され、2001年4月1日付で飛行教育団の臨時教育F-2飛行隊が編成された。 F-2の調達は2007年度に終了し、2011年に最終号機が納入された。2016年3月時点の保有数は92機である。

諸 元

デアゴスティーニ編集部

▲他の航空機と編隊を組むF-2。先頭がB-52、続く手前の2機がF-16、奥の2機がF-2、最後尾の2機がEA-6となる。

三菱F-2A

タイプ:単座近接支援および対艦攻撃戦闘機、副任務として対航空防勢作戦
寸法:全幅11.13m(翼端のミサイル発射機を含む)、全長15.52m、全高4.69m、主翼面積34.84m2
エンジン:アフターバーナー使用時推力131.27kN、ドライ時推力75.62kNのゼネラル・エレクトリックF110-GE-129ターボファン・エンジン1基
燃料:機内の4,637rのうち使用可能は4,588r、機外には増槽に45,442r、空中給油機能なし
重量:自重9,527kg、最大離陸重量22,100kg
性能:最大速度2,125km/hまたはマッハ2.0(高高度)、戦闘行動半径834km以上(対艦攻撃時)
兵装:JM61A1 20mm機関砲1門。その他の最大兵器搭載量は8,085kgで、兵器はASM-1/2対艦ミサイル、AIM-7F/AIM-7M+スパロー空対空ミサイル、AIM-9LまたはAAM-3+空対空ミサイル、500lb(227kg)Mk82および750lb(340kg)JM117自由落下爆弾(GCS-1 IIRシーカー・ヘッド付き)、1,000lb (454kg)爆弾、CBU-87/B集束爆弾、JLAU-3/AおよびRL-4ロケット弾発射機

(この記事はワールド・ウェポン<デアゴスティーニ・ジャパン刊>をもとに構成したものです。)
[タイトル写真]U. S. Army/U.S. Marine Corp

公開日 2017/01/30


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