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シコルスキーCH-3/HH-3

【第9回】シコルスキーCH-3/HH-3  <輸送/救難ヘリコプター>


1960年代に運用が開始されたシコルスキーCH-3およびHH-3は、主に輸送や捜索・救難任務を行う軍用ヘリコプターであり、なかでもアメリカ空軍のHH-3Eはベトナム戦争で数多くの救出任務を成功させた。

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S-61の派生型

デアゴスティーニ編集部

▲シコルスキーHH-3E ジョリー・グリーン・ジャイアントから降り、捜索・救出任務に向かうアメリカ空軍の救助チームのメンバーたち。(写真/U.S. Air Force)

大成功作となったシコルスキーS-61シリーズは、本来はアメリカ海軍の要求に応じて開発されたものだが、その派生型のCH-3は、アメリカ空軍向けの純粋な輸送ヘリコプターとして作られたものである。同空軍は1960年代初期に、「テキサス・タワー」(アメリカ南部沖合に設置された早期警戒レーダー施設)に物資補給を行う長距離ヘリコプターの必要性を明らかにし、それに応えるものとして誕生したのがこのCH-3であった。
当初は3機のCH-3Bが物資補給任務を担当したが、これらの機体は、実際は海軍から借用したHSS-2(後にSH-3Aと改称)であった。しかし、これが非常に好評を博したことから、アメリカ空軍はCH-3Cの取得を正式に決定し、空軍の任務を満足に遂行できるよう、いくつかの設計変更が提案された。最も顕著な変更は、後部胴体を改修して油圧作動の後部ドアと積み降ろしランプを取り付けたことであり、また降着装置も各脚を2重タイヤにした一般的な3脚方式に変更された。さらに、地上の支援器材がない遠隔地でも運用できるように、高度な自力運航能力が求められ、補助動力装置が装備できるようになった。

ベトナムでの救出活動

デアゴスティーニ編集部

▲1960年代に撮影された、アメリカ空軍のシコルスキーCH-3C。(写真/U.S. Air Force)

1963年6月、S-61Rという社内名称の新型ヘリコプターが初飛行し、同年末にフロリダ州ティンダル空軍基地で就役した。同型は合計50機がアメリカ空軍向けに製造され、1966年からはさらに強力なCH-3Eに生産が切り替えられて77機が製造された。これらの多くはHH-3E「ジョリー・グリーン・ジャイアント」として作られたか、あるいは後にこの仕様に改修された。HH-3Eは航空宇宙救難・回収部隊で戦闘捜索・救難(CSAR)任務に使用され、南北ベトナムで数々の救出劇を演じた。
救出任務での活躍ほど有名ではないが、H-3は標的機の回収にも使用されており、また数機がアメリカ空軍の特殊戦飛行隊に配備されて、秘密作戦に従事するアメリカ陸軍特殊戦部隊を支援した。これらの任務は、後にHH-53/MH-53に引き継がれている。HH-3Eとほぼ同等のHH-3Fペリカンは、アメリカ沿岸警備隊で一般の捜索・救難活動に広く使用された。
ちなみに、イタリアのアグスタ社は、HH-3Fとほぼ同等のAS-61Rペリカンを開発した。これは、同社がライセンス生産するアグスタ・シコルスキーAS-61の派生型で、専用のCSARヘリコプターとして設計されたものであるが、必要に応じて武装することも可能である。

諸 元

デアゴスティーニ編集部

▲イタリア空軍は現在も、長距離戦闘捜索・救難および洋上における捜索・救難に、シコルスキーHH-3Fを使用している。(写真/DeA Picture Library)

シコルスキーCH-3E
タイプ:輸送ヘリコプター
寸法:主ローター直径18.9m、全長22.25m(ローター回転時)、全高5.51m、主ローター回転円盤面積280.5m2
エンジン:出力1,119kWのゼネラル・エレクトリックT58-GE-5ターボシャフト2基
重量:自重6,010kg、通常離陸重量9,635kg、最大離陸重量10,000kg
性能:最大速度261km/h、実用上昇限度3,385m、航続距離748km(最大燃料搭載時、予備含む)

(この記事はワールド・ウェポン<デアゴスティーニ・ジャパン刊>をもとに構成したものです。)
[タイトル写真/U.S. Air Force] 

公開日 2013/09/24


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コメント1件

Fighting Hannah

Fighting Hannah
S-61系の紹介が、シーキングじゃなくてH-3、S-61R系が先ってのがステキですね♪

12月14日 12:59このコメントを違反報告する


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