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オベロン級

【第111回】オベロン級 <潜水艦>


 「オベロン」級潜水艦は、イギリス海軍の潜水艦の艦級で通常動力型潜水艦である。1957年から1978年の間に合計27隻が建造され、イギリス海軍で13隻、カナダ海軍で3隻、オーストラリア海軍で6隻、ブラジル海軍で3隻、チリ海軍で2隻が運用された。

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先行艦をグレードアップ

▲水上航行中の「HMAS オンスロー」。

 イギリス海軍の「オベロン」級潜水艦は、「ポーパス」級に続いて設計され、1950年代末から1960年代中期にかけて建造された。外観は先行艦と同一であったが、内部にはかなりの相違があり、無音潜航のためにすべての機器に防音装置が施されていた。また最大潜航深度をより深くするため、船体に高品質鋼を使用するなどの変更が行われていた。1960〜67年に合計13隻がイギリス海軍で就役したが、これらは「オベロン」、「オーディン」、「オーフュース」、「オリンパス」、「オーサイリアス」、「オンスロート」、「オター」、「オラクル」、「オセロット」、「オートス」、「オポッサム」、「オポチューン」、「オニックス」である。
 「オベロン」級は冷戦中、他国の水上艦や潜水艦の追跡や監視、特殊部隊隊員の輸送や回収などの任務にあたっていたほか、対潜訓練の標的としても使用され、一部の艦は2000年まで現役に留まっていた。2015年時点で、「オベロン」級の同型艦のうち、8隻は博物館船としてそのまま維持され、他に3隻が外装等の一部分のみ保存されている。他の艦はスクラップとして売却された。

さまざまな改装

▲演習中のチリ海軍の潜水艦オブライエンと駆逐艦ブランコエンカラダ。

 「オベロン」は後に、原子力潜水艦隊要員の初期訓練用機器を収容するために、より深さのある外殻を取り付けるよう改装され、その他の数隻も同任務のために次々と改装された。「オポッサム」は新しいガラス繊維強化プラスチック(GRP)艦首ソナー・ドームを取り付けて運用され、将来型潜水艦で使用するために開発中の統合戦闘作戦センター用の試験艦として用いられた。「オーフュース」もまた秘密作戦用や海兵隊特殊舟艇隊(SBS)および特殊空挺任務連隊(SAS)による訓練用として、外殻前部に特殊な5人収容気密潜水室を装備した。「オニックス」はフォークランド紛争中に南大西洋で潜望鏡による沿岸偵察作戦や特殊部隊上陸作戦に従事し、この任務遂行中に岩に衝突して、艦首魚雷発射管の1基に魚雷が詰まってしまった。同艦はポーツマスに戻った後に、乾ドックでこの魚雷を取り除かなければならなかった。
 Mk20S対護衛艦魚雷用に設計された艦尾装備の短縮型533mm魚雷発射管2基は、その後追加の魚雷を収容できるように改修された。
「オベロン」設計は他国の海軍にも売却されている。チリは「オブライエン」、「ハイアット」、ブラジルは「ウマイタ」、「トネレロ」、「リアチエロ」、カナダは「オジブワ」、「オナンダガ」、「オカナガン」、オーストラリアは「オックスリー」、「オトウエイ」、「オンスロー」、「オライオン」、「オタマ」、「オヴンズ」をそれぞれ購入した。

諸 元

オベロン級

排水量:水上2,030t、水中2,410t
寸法:全長90.0m、全幅8.1m、吃水5.5m
推進器:ディーゼル2基で3,680馬力、電動機2基で6,000馬力を供給し、2軸を駆動
速力:水上12kt(22km/h)、水中17.5kt(32km/h)
潜航深度:運用200m、最大340m
兵装:533mm魚雷発射管8基(艦首6基、艦尾短縮型2基)、魚雷22発または18発(イギリス艦)
電子機器:タイプ1006捜索レーダー1基、タイプ187ソナー1基、タイプ2007ソナー1基、タイプ186ソナー1基、魚雷発射管制/戦闘情報装置1基、ESM装置1基
乗員:69名

(この記事はワールド・ウェポン<デアゴスティーニ・ジャパン刊>をもとに構成したものです。)
[タイトル写真]U. S. Army/U.S. Marine Corp

公開日 2022/03/30


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