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アリシューザ級

【第112回】アリシューザ級  <巡洋艦>


 「アリシューザ」級軽巡洋艦は、イギリス海軍が第二次世界大戦前に建造した軽巡洋艦の艦級。「リアンダー」級軽巡洋艦に次いでロンドン海軍軍縮条約に基づいて建造された条約型巡洋艦で、1930年に竣工したパース級軽巡洋艦の設計を参考にした。

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警戒・護衛が主任務

▲イギリスの軽巡洋艦HMS「アリシューザ」。

 1930年のロンドン海軍軍縮条約締結の際、イギリスは第一次世界大戦後初めて設計された152mm砲搭載の巡洋艦を建造中であった。表向きは小型の「C」級および「D」級巡洋艦の後継艦とされていたこれらの艦は「リアンダー」級の5隻で、巡洋艦「エンタープライズ」で試験的に搭載された連装砲塔を中心に設計され、砲8門を有していた。またこれから派生した3隻の「アンフィオン」級は、機械室の配置を改善した結果、煙突の間隔が離れている点が異なっていた。
 ロンドン条約が批准されると、イギリスは建造を許されていた152mm砲搭載艦の合計排水量に制限を課せられることとなり、そこで同国海軍省は、植民地や船団の警戒・護衛を主任務とする汎用型軽巡洋艦として、「アリシューザ」級と呼ばれる、砲を6門に削減した巡洋艦を実験的に建造した。排水量の点では、「リアンダー」級3隻分で「アリシューザ」級4隻を建造することができる計算だったが、この艦は小さすぎると考えられたことから、建造されたのは4隻のみにとどまった。

地中海での活躍

▲「ペネロープ」 は、イギリス海軍の「アリシューザ」級軽巡洋艦の一隻。1944年2月18日にドイツの潜水艦の雷撃によって撃沈した。

 「アリシューザ」級は小型だったが、地中海の戦いで理想的な働き場所を見出した。最も有名なのは「オーロラ」と「ペネロープ」の2隻で、ともに1941年にマルタ島沖で活動していたK部隊の中核として、イタリアの輸送船団を多数沈め、北アフリカの枢軸軍への補給に大きな打撃を与えた。同年12月19日に、K部隊は機雷原で危うく壊滅しかけ、両艦とも損傷している。
 「ペネロープ」は修理後、1942年3月の第2次シルテ湾海戦におけるヴィアン提督の卓越した防御を含む、マルタ船団の最も激しい戦いに参加した。マルタで再びドック入りしたとき、「ペネロープ」は砲弾の破片で穴だらけになっていて、「ペッパーポット(胡椒入れ)」というあだ名が付けられたほどである。Q部隊で再び「オーロラ」と合流した「ペネロープ」は、北アフリカにおける枢軸国との戦いに参加し、その後シチリア島およびサレルノの上陸作戦にも加わった。エーゲ海で爆撃を受けて損傷した「ペネロープ」は、アンツィオの戦闘後に最期を迎えることとなり、1944年2月、ナポリへの帰途にドイツ潜水艦U-410の魚雷により撃沈された。姉妹艦の「ガラティア」は、1941年12月、アレクサンドリア西方で、U-577の魚雷により沈められている。

諸 元

アリシューザ級
同型艦(進水年):「アリシューザ」(1934)、「ガラティア」(1934)、「ペネロープ」(1935)、「オーロラ」(1936)
排水量:基準5,250t
寸法:全長154.2m、全幅15.5m、吃水4.2m
推進器:ギアード・タービンで64,000馬力を供給し、4軸を駆動
速力:32.25kt(60km/h)
装甲:舷側51mm、甲板51
mm、砲台25mm、司令塔25mm
兵装:152mm砲6門、102mm対空砲8門、2lb(40mm)対空砲8門、533mm魚雷発射管6基
搭載機:水上機1機(「オーロラ」を除く)
乗員:470名

(この記事はワールド・ウェポン<デアゴスティーニ・ジャパン刊>をもとに構成したものです。)
[タイトル写真]U. S. Army/U.S. Marine Corp。

公開日 2022/04/21


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