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メルボルン、シドニー

【第116回】メルボルン、シドニー  <軽空母>


 「メルボルン」は、オーストラリア海軍の航空母艦。元はイギリス海軍の「マジェスティック」級航空母艦の1番艦で、マジェスティックであった。「 シドニー」は、オーストラリア海軍の航空母艦。元はイギリス海軍の「マジェスティック」級航空母艦の2番艦、「テリブル」であった。

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メルボルン

▲1967年、航行中のオーストラリア空母「メルボルン」。

 イギリス海軍の「マジェスティック」級空母6隻は、1943年に建造が開始された。第二次世界大戦が終わったときにはまだ完成していなかったが、建造作業は継続され、その後建造中止になった1隻を除いて、5隻が戦後に竣工した。
 1番艦として建造された「マジェスティック」は1949年にオーストラリアが購入して、大幅な改良を加え、25門の40mm対空砲、5.5°のアングルド・デッキ、新型の着艦拘束装置、ミラー着艦装置システム、蒸気カタパルトなどが装備された。また3基のタイプ277Q測高レーダー、タイプ293水上捜索レーダー、タイプ978航海レーダーなど格段に能力が向上したレーダーの搭載も行われた。同艦は、1955年10月に「メルボルン」としてオーストラリア海軍に再配備され、8機のシー・ヴィクセン、12機のガネット対潜哨戒(ASW)機、2機のシカモア捜索・救難ヘリコプターからなる航空群を搭載した。
 1963年から1967年にかけて、オーストラリア海軍の旗艦として使用された同艦は航空群が削減されて、シー・ヴェノム4機、ガネット6機、ウェセックスHAS.Mk31Bヘリコプター10機となった。1967年には、甲板、エレベーター、カタパルト、着艦拘束装置が強化され、新型のレーダーや通信機器が装備されたが、対空砲は削減された。この改装により、同艦はA-4GスカイホークおよびS-2Eトラッカー対潜哨戒機の運用が可能になった。新型のレーダーはオランダ製とアメリカ製のものが混合装備され、これらが旧型のタイプ293およびタイプ978とあわせて使用された。この時点で航空群はスカイホーク4機、トラッカー6機、ウェセックス・ヘリコプター10機であったが、1972年にはスカイホーク8機、トラッカー6機、シー・キングHAS.Mk50対潜哨戒ヘリコプター10機、捜索・救難・航空機掩護用のウェセックス・ヘリコプター2機もしくは3機という構成に変更された。
 1976年の最後の改装後、同艦は1985年までの配備継続が発表されたが、財政事情により1982年6月には早くも予備役に回され、1984年にスクラップ用に売却された。後継艦の計画もあったが、すべての海軍固定翼機がオーストラリア空軍に売却もしくは転属となったために計画は立ち消えとなった。

シドニー

▲配達航海の後、同行する準備をしている「シドニー」。 マストヘッドにある 960 型航空捜索レーダー、そのすぐ下にある 293Q 航空/地表捜索レーダー、および橋の上とファンネルの後ろにある 277Q 型高さ検出レーダーが確認できる。

 「シドニー」は、1944年9月30日に進水した。同級の他の艦同様、第二次世界大戦の終了により工事は中断されたが、オーストラリア海軍への売却され「シドニー」と改名、1948年12月16日にオーストラリア海軍最初の空母として就役した。当初はシー・フュリー、ファイアフライ、シー・オターの混成部隊が搭載された。「シドニー」の船体は「メルボルン」よりも若干小さかったものの、艦載機はより多い37機が搭載されていた。
 1951年10月、朝鮮戦争中にオーストラリアの空母として初めて実戦に参加し、イギリス海軍空母「グローリー」の救援に加わった。同戦争中に、7度の哨戒任務を実施し、飛行隊の出撃は2,366ソーティを数えた。1958年5月に予備役となったが、1962年に兵員輸送船として再就役した。1958年5月30日に予備役となるが、1962年3月7日に高速兵員輸送艦として再就役した。1965年から1972年にかけてベトナムに配備され、計22回の航海中は対潜防御用に4機のウェセックス・ヘリコプターを艦上に展開させていた。「シドニー」は1973年11月12日に退役し、1975年10月28日に韓国釜山の東国製鋼にスクラップとして売却、12月23日に牽引されてシドニーを出航し、解体処分された。
 なお、「マジェスティック」級空母3番艦の「マグニフィセント」は、同名でカナダに貸与された。

諸 元

メルボルン

排水量:基準16,000t、満載20,320t
寸法:全長213.8m、全幅24.4m、吃水7.6m、飛行甲板幅32.0m
推進器:ギアード蒸気タービンで出力42,000馬力を供給し、2軸を駆動
速力:23kt(43km/h)
兵装:連装40mm対空砲4基(8門)、40mm対空砲4門
電子機器:LW-02対空捜索レーダー1基、タイプ293Q水上捜索レーダー1基、タイプ978航海レーダー1基、AN/
SPN-35着艦補助レーダー1基、無線航法(TACAN)システム1基、電子対策(ECM)システム1基
搭載機:27機
乗員:1,425名(旗艦の場合)

(この記事はワールド・ウェポン<デアゴスティーニ・ジャパン刊>をもとに構成したものです。)
[タイトル写真]U. S. Army/U.S. Marine Corp。

公開日 2022/08/29


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