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アーク・ロイヤル

【第119回】アーク・ロイヤル  <空母>


 「アーク・ロイヤル」 は、イギリス海軍の航空母艦。同型艦はなく、アメリカ海軍の「ヨークタウン」級、大日本帝国海軍の「蒼龍」型と併せて、中型空母の完成型として並び称される優秀な空母であった。

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イギリス海軍初の近代的空母

▲「アーク・ロイヤル」は、1940年に行われた2度にわたるイギリス軍とフランス艦隊との戦いで重要な役割を果たした。

 1938年に竣工し、就役した「アーク・ロイヤル」は、イギリス海軍初の「近代的」空母であった。ワシントン海軍軍縮条約によって13万5000トンの空母建造枠を確保したイギリスは、当時「フューリアス」、「アーガス」、「イーグル」、「ハーミス」、「カレイジャス」、「グローリアス」の6隻により11万5455tを消化し、2万t弱の建造枠を残していた。この枠を使い切って計画されたのが本艦である。
 海軍の予算縮小に加え艦隊航空部隊の重要性が軽視されていたこともあり、空母の就役は、1930年に「グローリアス」が空母に改装されて就役して以来のことだった。おかげで計画に多くの時間をあてることができたため、設計は徹底的に練り上げられ、1935年に起工、1937年4月に進水した。寸法や排水量は「グローリアス」とほぼ同じであったが、「アーク・ロイヤル」は十分に高さのある2層の格納庫を備えていたため非常に大きく見えた。3基のエレベーターが装備されたが小型だったため、もし同艦が長く就役していれば、急速に大型化する航空機のサイズに合わせて交換が必要となっていただろう。また同艦には当初から2基のカタパルトが設けられていた。

革新的な特徴

▲1939年に撮られた「アーク・ロイヤル」。艦橋の側面に吊り下げられた小判状の物体は救命ボート。艦載艇はその下に収められていた。

 「アーク・ロイヤル」の最も革新的な特徴はその防御力で、主船体と一体化した格納庫壁に加えて、装甲飛行甲板と装甲格納庫甲板が装備された。この構造は大幅にスペースを取るが、それでも同艦は「グローリアス」よりはるかに多くの航空機を搭載できた。また同艦は、「カレイジャス」級の速力をわずかに上回る31kt(57km/h)を出すことができた。
 「カレイジャス」級は16門の中口径砲を搭載していたが、これらは配置が悪く、主として海上攻撃の防御用であった。しかし「アーク・ロイヤル」には駆逐艦タイプの連装114mm砲塔8基が搭載され、これは高射角を取ることが可能であったため、真の両用砲として使用することができた。砲塔は飛行甲板の左右両端に4基ずつ配置され、十分な射角を有していた。設計者は航空攻撃の危険性についてもよく認識しており、多数の自動小火器も導入された。だが、航空攻撃は確かにアメリカや日本の空母にとっては大きな脅威であったが、イギリス海軍の主たる敵は空母を持たない艦隊であったため、空母損失の多くは潜水艦攻撃によるものであった。「アーク・ロイヤル」は、航空機をマルタまで運送するパーペテュアル作戦に従事したのち、1941年11月14日にドイツ潜水艦U-81の魚雷を受けて沈んだ。

諸 元

アーク・ロイヤル

排水量:基準22,000t、満載27,720t
寸法:全長243.8m、全幅28.9m、吃水6.9m
推進器:ギアード蒸気タービンで出力102,000馬力を供給し、3軸を駆動
速力:31kt(57km/h)
装甲:舷側114mm、甲板64mm
兵装:連装114mm対空砲8基(16門)、8連装2lb対空砲(40mm)4基(32門)、4連装12.7mm対空機関銃8基(32門)
搭載機:65機
乗員:1,580名(航空機搭乗員含む)

(この記事はワールド・ウェポン<デアゴスティーニ・ジャパン刊>をもとに構成したものです。)
[タイトル写真]U. S. Army/U.S. Marine Corp。

公開日 2022/11/24


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