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サン・ジョルジョ級

【第99回】サン・ジョルジョ級 <揚陸艦>


 「サン・ジョルジョ級強襲揚陸艦は、イタリア海軍のドック型揚陸艦の艦級。ほぼ全通した飛行甲板とウェル・ドックを備えており、公称は強襲揚陸艦であるが、NATOではドック型揚陸艦に分類される。

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ヘリコプター巡洋艦の後継

▲1940年に撮られた「サン・ジョルジョ」。

 イタリア海軍は従来、アメリカ合衆国から譲渡された「グラド」級戦車揚陸艦(LST)を運用してきた。1980年代になり、老朽化した同級の更新、および練習艦任務にあたっていたヘリコプター巡洋艦「カイオ・ドゥイリオ」の後継に充当するため、建造されたのが本級である。
 3隻が作られたイタリア海軍の「サン・ジョルジョ」級ドック型輸送揚陸艦(LPD)は、空母型の飛行甲板からSH-3Dシー・キングまたはEH101マーリンを3機、あるいはAB212 5機を運用する能力を持ち、各艦がイタリア歩兵1個大隊を輸送する。「サン・ジョルジョ」(L9892)と「サン・マルコ」(L9893)は揚陸用に艦首ドアを持つが、「サン・ジュースト」(L9894)にはない。3隻とも艦尾のウェル・ドックに機動揚陸艇(LCM)2隻を積むことが可能である。「サン・ジョルジョ」と「サン・マルコ」はそれぞれ1985年と1986年に起工され、どちらも1987年に進水し、1987年と1988年に就役した。「サン・マルコ」はイタリア内務省の予算で建造され、運用は海軍の手で行われているが、災害救助任務用の特別装備が施されている。わずかに大型の「サン・ジュースト」が発注されたのは1991年であったが、作業は産業不安のため遅れて、1993年に進水、1994年にようやく就役した。アイランドの延長と収容人員増大の結果、排水量は約300t増加した。

近代化改装

▲艦首から撮影されたサン・ジョルジョ。遠方にジュゼッペ・ガリバルディ級の一隻が見える。

 飛行甲板(01甲板)は、一見すると全通甲板であったものの、当初は全域が飛行甲板とされていたわけではなく、アイランドの左舷側にLCVP 2隻分のダビットが設置されていたため、甲板上にはローターをたたんだシー・キングが通れる程度の余裕しかなく、事実上はほぼ前後に分断されていた。
 「サン・ジョルジョ」級は1999年以降、最初から装備されていた20mm機関砲が25mmブレダ・エリコン砲に換装された。また「サン・ジョルジョ」からは76mm砲が撤去され、車両人員揚陸艇(LCVP)の取り付け位置がダビット(腕架)から左舷のスポンソンへと変更された。「サン・ジョルジョ」では飛行甲板も延長され、EH101 2機とAB212 2機を同時に運用できるようになった。艦首ドアも撤去され、同様の改装が「サン・マルコ」にも行われることになっている。
 着艦スポットは4か所となり、積載量30tのエレベーターと40tの移動式クレーンが64.6tのLCMを運ぶ。代表的な積荷は、400名からなる1個大隊と装甲兵員輸送車(APC)30〜36両または中型戦車30両となる。また、合計2隻(ダビット上)または3隻(左舷のスポンソン上)のLCVPを積載可能である。

諸 元

サン・ジョルジョ級

同型艦(艦番号/就役):「サン・ジョルジョ」(L9892/1987年10月9日)、「サン・マルコ」(L9893/1988年3月18日)、「サン・ジュースト」(L9894/1994年4月9日)
排水量:満載7,665tまたは7,950t(L9894)
寸法:全長133.3mまたは137m(L9894)、全幅20.5m、吃水5.3m
推進器:ディーゼル2基で出力16,800馬力を供給し、2軸を駆動
速力:21kt(39km/h)
兵装:OTOメララ76mm機関砲1門、エリコン25mm機関砲2門
電子機器:AN/SPS-72水上捜索レーダー1基、AN/SPN-748航海レーダー1基、AN/SPG-70射撃指揮レーダー1基
貨物:APC最大36両または中型戦車30両+ウェル・ドックにLCM 2隻およびLCVP 2〜3隻、LCPL(大型人員揚陸艇)1隻
乗員:163名または196名(L9894)
兵員:400名

(この記事はワールド・ウェポン<デアゴスティーニ・ジャパン刊>をもとに構成したものです。)
[タイトル写真]U. S. Army/U.S. Marine Corp

公開日 2021/03/26


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